山を追いかけて

To Me, Somewhere in the World #156

山を追いかけて

Contributed by Yoko

Trip / 2024.11.20

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#156


隣の県なのに、グンと遠くなった。富山。長野から富山への新幹線代は、大宮までの新幹線代よりも高い。たったそれだけの理由だけれど、それで北陸へ行くハードルはグンと上がった。東京からなら飛行機でも新幹線でもバスでも行けるが、長野からだと新幹線一択だし。鈍行だけで行こうと思うと、4〜5時間かかるので、着いたら終了のお知らせが届いてしまうのだ。


雨晴海岸。


それでも今回は、ずっと調べていた各種第三セクターのフリー切符を駆使しながら、ようやく目的地へ向かうことにした。最終的にはその日の朝に決めたので、新幹線の駅に向かうまでの道中、「そういえば天気って」と調べたところ曇りマークが。いや、もはや夕方は雨マークで、ほとほと悩んだのだけれど、もう今だ、とエイヤと出発したことを先に言い訳しておく。


食べ物オンリーお土産。


糸魚川までは新幹線でワープして、えちごトキめき鉄道→あいの風とやま鉄道→JR氷見線IRへ乗り継ぐ。最初の糸魚川で最初に何気なく買ったご当地(?)土産が、帰宅後徒歩5分のコンビニにも売っていて軽くショックを受けた(笑)。ああ、ビーバー。




道の駅雨晴。


しかし各第三セクターのフリー切符とフリー切符の間に両者どちらも対象外の区間があり、現金払いが発生するのは解せない。まあ結局氷見線でも現金払いだったので、思ったより現金が減ってしまった。そういえば熊本も全国交通系ICカードが廃止と聞くし、便利な世の中でインフラを継続するのはいろいろ難しいのだな、など思う。ちなみに長野市も近場の電車やバスでICカードが使えないのだが、かつて各社で諸々・いろいろあったらしい。地方だって大変だ。


JR雨晴駅。


さて目的地は雨晴。目的地に近づけば近づくほど日本人が減っていってびっくり。駅は、もはや9割外国人だった。それに対応する日本語オンリーおじいちゃま、最強。私は日本語が通じるよ。




立山連峰、きみはどこ。


そして晴れていれば立山連峰が見える…はずの景色を心の目で堪能し(見えなかった)、本数の少ない電車が行き交うタイミングを、久しぶりに引っ張り出してきた一眼レフで狙い、まあ何となくそれっぽい写真は取れたのでよしとする。


有人改札。


氷見線を引き返し、ビルがまた増えた?富山駅でお土産に寿司を買い、富山の都会さを感じつつ、もう一つの目的地滑川へ。なめりかわ、駅から徒歩10分のほたるいかミュージアムへ向かう頃には、まあまあな本降りに。早々に諦め、最後の目的地「あいらぶ湯」へ。景色が見えるはず…の5階露天風呂でまたまた心の目を見開き、遠い山々へ思いを馳せた。


観光列車「べるもんた」。気になる。


これは高山病になって8.5合目で下山した富士山と同じくらい、もう一度行くか悩む。



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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。