As I Like It #37
パリ旅行記 3. Je t’aime
Contributed by Utano Katayama
Trip / 2024.12.26
#37
いよいよ、パリ旅も後半に差し掛かる。
あと1日と半日。ママといられる時間もあと少し。楽しまなきゃ!
この日は朝からエッフェル塔の近くのカフェ、CARETTEでモーニングを食べに。
さすがの人気店、店内もテラス席も大賑わいの様子。
行列に並びながら、順番が回ってくるまでメニューとにらめっこしていると、テラス席の1番前に案内された。
ザ・パリの朝食。どれも美味しそう....!
やっぱりクロワッサンとパンオショコラは食べておきたい。ネギが乗った、とろとろのオムレツもとっても美味しい。
そして何より、このオニオングラタンスープが格別に美味しかった。中に溶け出したチーズが玉ねぎやパンと絡まって、少し冷えていた身体をぽかぽかと温めてくれる。ママはスープが大好きだから、とっても気に入ったみたい。念願のテラス席で朝食を食べられて、朝から最高の気分。
お腹を満たしたところで、次はやっとルーブル美術館へ。
実は昨日の夜も訪れたんだけど、昼に行くとまた違った雰囲気なんだろうなぁ、とドキドキそわそわ。
ルーブル美術館の前の広場に着くと、やはり大勢の人で賑やかだ。やっぱり昼に見ても、一際存在感を放っている。
入場のチケットを見せて中に入り、音声ガイドを借りた。それがまさかのニンテンドーのDSだった! DSとヘッドホンを繋ぐと、知りたい作品の説明が聞くことができる仕組みになっている。
まさか昔から馴染みのあるDSとここで再会するなんて。何だか嬉しい。
DSを首から掛けて、一緒にルーブル美術館を回る。いや、ルートを3Dで教えてくれるから、DSに連れて行ってもらう、が正しい(笑)。
広すぎて1日で回りきれないと聞いていたから、主要なものだけ見て回ることに。
存在感を放つサモトラケのニケ。今にも飛び立ちそうな姿がかっこいい
そして一際人で溢れている部屋にやって来た。もしかして、と思うとやっぱりそこにはモナリザが展示されているみたい
絵の前に辿り着くまでにも長蛇の列。
やっとの思いで辿り着いて、しっかりと前列で観察した。思っていたよりも小柄だったモナリザの絵は、とても繊細に描かれていて美しい。
有名どころをいくつか回って、まだまだ見れなかったところもあるけれど、他にも行きたいところがあったから今回は美術館を後にすることに決めた。お世話になったDSともここでお別れ。
次はメトロに乗ってパリ北部、蚤の市へ。
クリニャンクールの蚤の市と言う比較的大きな市へ行ってみる。
メトロを降りると、パリ北部ということもあって、明らかに治安がよろしくない。駅から蚤の市に向かう途中、少しヒヤヒヤとするくらい怪しめな人が沢山いるのだ。
蚤の市自体はとても大きくて、ここまで辿り着けば雰囲気は悪くない。細い路地に、所狭しとヴィンテージやアンティークショップが軒を連ねていて、見て回るのにはとても楽める。
お手頃で可愛いものをたくさん見つけたけれど、少し大きめのものとなると持ち帰るのが大変なのもあって悩ましい。ヴィンテージが好きな人にはぴったりなところ(ただ治安は気をつけて!)。
中心部へ戻って、今日も早めの夜ごはんに。本日はアリゴ(フランス郷土料理)に! 何の気なしにママと私がワンプレートずつ頼むと、超ボリューミーなものがドン! と目の前にやって来た。テーブルはこんなに小さかったっけ? と思ったくらい、ぎゅうぎゅうに詰め込まないと乗らなかった。
2人で半分こしても満腹になるサイズを頑張って頬張る。肝心のアリゴはたっぷりのチーズがお餅みたいに伸びて、じゃがいもと相性ぴったり!(マッシュポテト的な役割?)
とにかくずっと食べてみたかったから、本場で食べられてこんな贅沢なことはないよね。
お店を出ると、外は夜の雰囲気に
今日早くディナーを食べた理由は、夜の凱旋門に行きたかったから!
せっかくだからとママが上に登ろうと言ってくれた。軽い気持ちで凱旋門の中へ入ると、先が見えないほど長い螺旋階段がそびえ立っているじゃないか。
あまりのキツさに、途中で立ち止まって呼吸を整えている人とあちこちですれ違う。階段は幅がなく、下からどんどんと上がってくる人がいるから、中々立ち止まって休憩できないのも辛いポイント。
一種のトレーニングだと言い聞かせて、最後まで登り切るしかない。
やっと頂上の光が見えて、外へ出ることができた。パリの夜景が一望できる最高のスポットだ。
上から見るシャンゼリゼ通り
この日は何かのイベントがあるのか、エッフェル塔がピンク色に点灯していた。これも頑張って登ったご褒美かなぁなんて思ってしまうほど、綺麗なロマンチックな夜。
パリでの最後の夜、最高の締めくくり。
翌日の朝にはもうママとお別れしなくちゃいけなくて、朝からものすごく寂しくなった。日本に帰るまであと数ヶ月また会えなくなる。
一応笑顔でバイバイしたけれど、内心はとても心細い。夢のような時間が終わってホテルに戻ってから少しぼんやりしていたけれど、私のユーロスターの時刻までまだ少し時間があった。
あと少し1人旅してみよう。
ママが行きたいと言っていたモンマルトルの丘。結局1人で来ちゃった
たまたま歩いていると、映画アメリの舞台になった八百屋さんを見つけた
パリへ来る前にアメリを見て予習していたから、たまたま起きた偶然に少しハッピーな気持ちに。アメリの世界観って少しレトロなところがほんとに可愛いよね!
すぐ近くにあったジュテームの壁
英語でだと、"Wall of I Love You"って言うんだって。とってもロマンチックじゃない?
色んな言語で"愛してる"という言葉が壁一面に書いてあって、もちろん日本語も見つけることができた! しっかりと縦書きで書いてあったのも日本語っぽくて好き。
ピスタチオにまみれたアイスクリーム
最後の最後に、食べたかったBachirのアイスクリームをゲット。
ピスタチオがぽろぽろとこぼれ落ちて、相当食べるのが難しかったけれど、念願だったからそんなこと気にしない!
これからユーロスターに乗ってイギリスに帰る。夢のような時間は一瞬で終わってしまったけど、また次ママに会えるまで頑張ろう。
この宝物の思い出たち、この1週間、一生忘れない....!
つづく。
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Utano Katayama
2000年生まれ、京都在住の大学生。自分探しも兼ねてイギリスのBrightonという海沿いの街に留学中。イギリスのカルチャー、世界観にますます惹き込まれている日々を綴った"As I Like It"をContainerにて連載中。自慢できることは何でも食べられること。食、アクション映画が好き。