雪なしクリスマス

To Me, Somewhere in the World #161

雪なしクリスマス

Contributed by Yoko

Trip / 2024.12.25

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#161


クリスマスといえど普通の1日。お正月も、バレンタインも、母の日も、父の日も…と思うけれど、雰囲気に流されて過ごしたほうが日々は潤う気がする。お金をかけるかどうかというよりも、日常のアクセントとして楽しむかどうか。


長野・ピセにて。


今年は長野で。いつものお店でクリスマスパーティー。長野に来てもう4年目になるが、来るきっかけになったお店だ。流れるような誘いにのってみると、蓋をひらけばレディースデー。プレゼント交換に迷いなく参加できる1テーブルの女子会だった。ゆかいすぎる。


どーん!


SNSでお互い一方的に近況を知っている人たちばかりなので、久しぶりなのかそうでないのかわからない。脳を使わないペラペラの会話をしたくてして、何かあれば黄色い歓声があがる。ザ・クリスマスな本格料理が出てくるとみんなでしっかり驚いた。まるごと調理するとおいしさが違う、としきりに言っていたけれど、見た目のインパクトもあいまって満足感が高すぎた。


ペニンシュラ香港のリッチなツリー。


去年のクリスマスは何をしていたんだろう、とふと考えても思い出せなかった。印象的なのは一人よりも誰かと過ごしたクリスマス。直近ではコロナ禍の金沢で、みんなで鍋をしたのが本当に楽しかった。今でも思い出すほど。あの時ならではの閉塞感とか孤独感とかが、人と一緒にいることですごく薄まって、満たされたことを覚えている。


台湾・高雄空港。


あの時、あの頃は今よりも環境的に人とのつながりが希薄で、でもなぜか全国各地に居場所があった。不思議な数年間だったな。今もその延長みたいな感じだけれど、長野に居着いて、その意識は少し薄まってしまった。年齢を重ね、安定した場所を持つことこそが安心感だと思うようになってきたけれど、一つの世界に留まっていくことが幸せなのかどうかは人それぞれな気がする。


台湾・台中、宮原眼科。


すっかり冷え冷えな長野。雪が積もっていないのでギリギリ合格(?)だが、部屋の中はしっかり寒い。ただ、部屋で着込み、文明の力で何とか暖かくしようとする努力すべてが、雪国で暮らしたあの頃の冬だな、と急に思った。とりあえず、鍋料理がおいしすぎる。


マカオ。


まあでも、あの時・あの頃よりも、これから・この先を考えたいな。さあ、年末だ。



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Writer

  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。