『疑』

Life is a journey #29

『疑』

Contributed by Daijiro Inaba

Trip / 2025.01.17

葉山在住のDaijiro38歳の「生きる」を考える旅。どこまでもオープンに、幸せなこともしんどいこともモヤモヤすることも恥ずかしいことも晒しながら、旅を綴ります。

#29


2025年、いかがお過ごしでしょうか。冬の葉山はご機嫌です。


愛犬つきみと散歩 @葉山


昨年末に尊敬する経営者や人事の方々との交流の場で「今年を象徴する漢字は?」という話題になり、ふと、降りてきた言葉は、『疑』。
自分でも意外だったその1文字に込めた思いを綴る。


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1.疑うきっかけ
2.価値観を疑うこと
3.自分自身を疑う
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1.疑うきっかけ
2024年は自分の中で「価値観を疑おうキャンペーン」を開催していた。
きっかけは大好きなラーメン屋さんの店主が「麺柔らかめで頼む人ってなんか好きなんだよね、うちの麺を味わおうとしてくれている感じがして」っていう話をしていて、僕もやってみようと思ったことがきっかけだった。


ソウルフードは梅華。今年からラーメンは月1のご褒美とします。


人生で一度たりとも頼んだことない「麺柔らかめ」は衝撃の美味しさで、僕自身の今後の選択肢にしっかりと加わった。
「ラーメンの麺は固めが一番だよね」と周囲が言っていたのをなんとなく真似てみて、そのままその習慣を20年以上続けていたことに何より驚いた。僕自身が心から、「麺は固めが最高だ」と思ったことはないのに。


今年は毎週フットサルをする🔥


ラーメンをきっかけに、固執している色んな価値観に気づいたし、人から受けた影響を長年自分のものとして引きずっていることに気付いた。
そんな気付きから、「いま当たり前と思っている価値観を疑ってみよう」という前向きな動機が生まれた。『疑』という文字に込めた思いは、意外とキラキラした、明るい気持ちだった。


2.価値観を疑うこと
自分の価値観を疑い始めたら、驚くほど多くの発見があった。
お酒を飲むことを覚えた学生時代の「お酒を飲むと楽しい」って感覚は、その当時の先輩たちから教わった感覚だったけど、ずっと継続していた。あんなにいやいや飲んでいたビールをなぜおいしく思うようになったのか。というか、本当にお酒のこと好きなのか。そんなことを考えたので、1か月間禁酒をしてみた。そうしたらすごく寝起きがよくなった。


朝焼けとスカイツリー この風景のおかげで初心に帰れる


コーヒーも当たり前に「カフェイン入りのコーヒーが仕事の合間には一番良い」と思っていたけど、デカフェ飲んでみたら美味しくてびっくりして、豆まで買っちゃったし、体調ももう一段階良くなった。
スマホで調べた最短ルート以外の道で遠回りしてみたら、素敵なお店と出会えた。


仙元山の展望台@葉山 冬は空気が澄んでキレイ


行ったことのない本屋のコーナーに行ったら楽しくて、実際に複数本を購入することになった。
プレゼン資料の作り方を10年ぶりに変えてみたら、思ったより聞き手の反応が良かった。
個人的にこのキャンペーンはたくさんの出逢いと発見だらけで、大成功だった。


3.自分自身を疑う
ここに書ききれない出逢いや発見はまた次回以降で綴るとして、このキャンペーンを通して、自分自身を疑えたことは大きな財産になった。
自分自身が大切にしたいことが少しずつハッキリしてきた中でキャンペーンを始めたから当初はうまくいくか不安だったけど、結果としてほかの価値観を受容するいい機会になった。


ホームサウナからの写真@秋谷


振り返ると、今までも自分の価値観を疑ったり、他の価値観に触れたいと思う機会は幾度となくあった気がするが、そのどれも、「逃げたい」とか「辞めたい」とか後ろ向きな動機から始まっていた。
転職のときとか、上司が嫌なときとか、大切な人とケンカしたときとか。

今は、目の前のことから何も逃げたくないし、今よりももっと全うしたいと思っている。そんな状態でいられるのも、今現在の自分が一定に満たされていると感じているからだと思う。


つきみとまったり@葉山


今現在満たされていると感じる一番の理由は仲間や家族だ。
人生のピークかと思えるほどに周りにいる人たちが愛おしいし、もっと周りの愛する人たちの力になれる自分になりたい。毎日そんな思いで汗をかいて頑張っているつもりだけど、そんな頑張っていると言っている自分自身が一番疑わしい。だって、僕の何倍も何十倍も頑張っている人たちがいることを、痛いほどわかっているから。

僕は、本当はもっとたくさんの人の力になりたい。もっと多くの人を愛したい。
10年後も20年後も、大切な人の力になれる存在でありたい。
日本人だけじゃなくて、いろんな国の人と交友を拡げたいし、役に立ちたい。
そのありたい姿に向かって、「もっとやれる」としか思えない。
こんな感覚は大人になってから初めてだ。


太陽が沈んだ後のボーナスタイム@葉山


2025年は、2000人と出逢う。出逢って、少しでも役に立つ。
外国人コミュニティにも思いつく限りアタックする。ビビるけど、行く。行って、その人の役に立つ。
10年後も20年後も大切な人の役に立てるように、もっと自分を進化させたい。
本を作りたい。曲も作りたい。
でも、何かをやり遂げるには何かを捨てないと。
そんなことを年末年始ずっと考えていたら、2025年の幕が開けた。
まだまだ疑い続けると思うし、疑い足りないところもあるけれど、「疑うこと」が今後の人生を豊かにする、いいきっかけだったな。

2025年も良い旅にしましょう!

Life is a journey!



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