PROM!!!

Beginning of my new Life #50

PROM!!!

Contributed by Asuka Naka

Trip / 2025.03.12

『とにかく旅をするのが好き!』高校生の時に初めて訪れたインドがトラベラーへのきっかけだった。多くの国を旅する好奇心旺盛な彼女だからこそ感じる面白さと発見。出会いと出来事を振り返りながら綴るAsuka Nakaさんの旅日記。

番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け中。



アメリカの高校留学で大体の留学生が一番楽しみにしているがプロムだ。そしてこのプロムは留学の幕が閉じようとしている時期にあるため、アメリカンな体型になって参加することは免れない。アメリカの高校生ドラマを見ればほぼ確実に出てくるこのプロムというイベントに自分が生きている間に参加できるなんて思ってもいなかったため、現実を信じられなかった。当日は普通に学校があるのだが、高学年のプロムに参加する生徒は早退が許される。そして家に帰ってドレスアップして、友人とディナーをしてプロム会場に向かうというのが大体の流れである。

私はプロムデートはせずというかできずというか……大好きな友達と仲良く参加した。世界中の高校生が夢見るアメリカのプロムであるが、アメリカ人の中では興味のない子も結構いて、不参加も珍しくない。私の一緒に行ったうちの1人のアメリカ人の友人も全く興味がなかったけどアスカたちがせっかくアメリカにいて経験するって言うんだから、私も行くよ! ということで一緒に行けることになった。私は日本にいればドレスアップする機会すらないため、ドレスを着ることができるだけでテンションが上がった。



普段あまりしたこともないお化粧もYouTubeを見ながらトライしてみた。そしてドレスを着てホストファミリーに恥ずかしながらに見せると、もちろん「とても綺麗だよ!」と言ってくれた。そして友達と合流して州都のローリーにあるお寿司屋さんに行く。もちろんアメリカンな寿司だったけど、とても美味しかった。そして何だか緊張した。アメリカ人の友達は箸を使うことにも抵抗があったようだが、その時間すらもが愛おしかった。

ご飯が終わればもちろんデザート! 近くにあるジェラート屋さんに行った。そこはジェラートをコーンの上に花びらのようにのせ、一番上にはマカロンを置いてくれるという洒落たジェラート屋さんだった。ペロリと美味しく食べ、写真を撮りながら、ついにプロム会場へ向かう。

会場に着けばもちろんセキュリティを通る必要があった。荷物検査とアルコールを飲んでいないかのチェックが入る。少しでもお酒を飲んでいれば会場に入れないらしい。というよりもそんなチェックが高校生用のパーティーに設備されていることの方に私は驚いた。そして無事会場にはいると、暗い中にネオンライトが光るクラブのような場所だった。そしてカメラマンが写真を撮ってくれていると思うと、そのカメラマンの子は一つ学年が下のウィンターガードのチームメイトの子であった。生徒にこのように色んなことを現場で経験させるアメリカがやはり好きだと感じた。イベントごとのカメラマンは日本であれば雇われカメラマンが来るだろうが、このプロムもミュージカルもほとんど生徒が自分たちでしていた。先生はアドバイスをして生徒の成長を見守る係だ。



プロム会場では友達と会えば写真を撮り、好きな音楽がかかれば踊って歌い、その他は座って食べてダベってという感じであった。想像よりはるかにパーティーという印象だ。普通のパーティーと違うことといえばプロムキングとクイーンの発表があること。事前に投票してプロムクイーンとキングを決める。そして選ばれた人たちは一年中その名を轟かせられるというわけだ。日本の大学のミスコンのようなものだろう。もちろんそのキングとクイーンは派手目な子が選ばれる。しかし他の学校で留学生をしている子の中にはプロムクイーンやキングになっている子たちもいる。本当に留学は楽しみ方がそれぞれで何を成し遂げるかも自分次第。一つの人生を一年にまとめたようなものだった。



惜しくも楽しい時間はあっという間。プロムは気がつけば終わりの時間になっていた。サブリアのママがハヨンと私を家まで送り届けてくれた。家に着けば安心感がやはりあった。今でもその家は帰れば安心感がある私の大好きな家である。



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