
mind of novice on a moment to moment #3
Topanga to Ojai no Mood
Topanga / Ojai
Photo&Text : Mikito Hyakuno
Trip / 2025.02.20
#3
今回のロードトリップは、最終地点はBig Surにしようと元々話していて、最終地点経由で組み立てていった。そして、Deetjen's Big Sur Innというホテルにも泊まりたいと、目的地まで見つけて、僕らはそこを目指すことにした。今回は帰り道に至るまでの、至高話までで留めておこう。
ややこしいのだが、今回の旅は本来、展示期間のうち平日5日間、9/23-9/27の日程を4人で行くはずだった。けれど、僕らが泊まらせてもらったシェアハウスの友達の1人ケイシーと自分が24日までやることがあったので、先に相方のタイコウともう1人の友達タイセイが一足先に旅をすることになった。2人は月曜日に出発して、僕とケイシーは2日間ダウンタウンに残っていたのだ。
旅の前夜祭をみんなでした後、先に出た2人は最高なことに当初予定していたヨセミテハイクから急遽進路変更してサンフランシスコへ向かうことになった。4人が揃うのは木曜日の夜のBig Sur。現地は電波が通らないから夕方ホテル合流だ。

しかし、今回Big Surに向かうルート1が途中まで通行止めで、海沿いからは向かえなかった。友達の家がKタウンからなので、かなりの回り道を強いられることとなった。
そんなこともあり、僕らは道中の寄り道を考えた。ずっと気になっていたトパンガとオーハイを経由して行こうと伝えて、ついでにピナクルズ国定公園もどうにか寄ろうとなり、僕とケイシーの2人は3日間という強烈なスケジュールの中に行きたいところを詰め込んで、すべて攻めようと考えた。

スタートは水曜日の午後だった。
ルートと時間的に街を2つも寄ることはやっぱり難しいとなり、トパンガにはスタート前日の夕方に向かおうという話になった。この旅で、年始の火災の被害と影響を受けたパシフィックパリセーズを抜けて向かって行っていたということもあり、正月のニュースにはびっくりだった。この旅でこの道を通っていたからこそ、どうしようもできない自分に喰らった。
トパンガは、僕自身もよく遊びに行く片瀬江ノ島「Ace General Store」のYotaくんとも前回一緒にLAに行ったときに、Yotaくんが別行動で買い付けに行っていたという街でもあった。もちろん、話も聞いていたから気になっていた。実際に行ってみるとかなりのヒッピータウンでびっくりした。街の人達のファッションスタイルは全盛期のイメージそのままだったが、セグウェイに乗っている人も見た。
その日は近くでサンセットを見た後、気になっていたタイエンジェルやゴールドラインに行って前夜を迎えた。

水曜日の午後、ケイシーと合流してオーハイ向かう。Kタウンからは2時間半くらいかかった。後から用語を調べて知ったのだけど、「Ojai」は現地用語で月の谷を意味するらしい。
今日のミッションは、Johnという人物に会うこと。ケイシーの職場の先輩が彼に会えと伝言をしたらしく、この日は彼を探すことからスタートした。情報は古着屋をやっているオーナーで、その場所がGoogleマップには表示されていないところ、そのふたつのみ。
「オーハイのことは、この人に会っておすすめを聞けばいいと思うよ」と言われ、己の出会い運だけを信じて20分ほど大通りを探していたら運良くそれっぽいところを見つけた。そこにいる彼の名前を聞いてみると、Johnだった。ラッキーなことに短時間で導かれたようだ。

Johnは1人でお店をやっている、スーパーピースフルでサイケな叔父さん。No more chemicalトークや古着のアーカイブの他に、街裏の山で自生している収穫後のセージなども見せてもらった。オーハイは、グレイトフル・デッドの古参ファンが集まっている街で、当時からファンだった人がこの年になっても未だにオフ会などを開いて集っている街とのこと。もちろんJohnもその1人だ。ここへ来てみると彼らがどれほどこの地に影響を与えたか、そのすごさが体感でき興奮が止まらなかった。リングと小物ケースを買ったけど、何故か10ドルだった。オーハイに来たらこの古着屋を探して、お店のおすすめを聞くといいかも。

そして僕らはもう一つ行きたかった、「Bart's Books」という平屋のBook shopに夕暮れ時に滑り込んだ。ここは、屋根がないところがちらほらあるOutdoor courtyardだ。

ここは有名なところだけど、どんなものか生で見てみたくて覗きに行った。1930年代からあるスポットで、書籍のクオリティーと量がとてつも無かった。
やはり、ネイティヴアメリカンが住んでいたと言われる街なだけあって、今回ばかりはスピリチュアリティに導かれたと言っても過言ではない。僕らはそのまま夜を迎えた。


ディナーはおすすめしてもらった「Ojai Rotie」で旅の初日の晩餐をした。ここは味やホスピタリティ含めて素晴らしいところだから是非ともシェアさせていただきたい。

そんなこんなで、ここに滞在したい気持ちを残しながらも、翌日にピナクルズを攻めるところまでの業を課たすためにこの地を後にしなければならなかった。また、心が落ち着いたタイミングでこの地を訪れたいと願い、オーハイを後にした。
深夜、ピナクルズ周辺まで走り抜け、その手前に位置する都市San Miguelのモーテルに泊まった。
一見スピーディーな旅の始まりだが、業を課した僕らにとっては十分すぎた。だって翌日の夕方までの最終地点に、まだ半分も到達していなかったから。

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Mikito Hyakuno
2000年生まれ、湘南辻堂出身。体現写真を自身の主題とし、製作や撮影業務の傍、パブリッシャーBong Sadhuを共同運営し、国内外の展示やアートイベントを行う。またDJコレクティブ Million Dollar Soundsのメンバーでもあり、活動は多岐に渡る。 2025年春にフォトグラファーとして独立。









































































































































