Pinnacles Around

mind of novice on a moment to moment #4

Pinnacles Around

Pinnacles

Contributed by Mikito Hyakuno

Trip / 2025.03.05

湘南出身のアーティスト、金田大巧と百野幹人によるパブリッシング・プラットフォーム『Bong Sadhu』が訪れた、彼らにとって2度目のロサンゼルス。この地で捉えたかけがえのない瞬間は作品へと昇華され、また同じ場所へ舞い戻ってくる。そんな作品循環の一部始終と旅のこばなしを、写真家・百野幹人が綴る。

#4




翌朝、8時半くらいに起き、モーテルのカプセル式コーヒーで目を覚ましてから、ピナクルズへ向かった。





朝の曇天とはうって変わって道中では晴天。辺りは一様に風景を変えていく。個人的にはこの眺めの切り替わりこそロードトリップの醍醐味だ。

今かかっている曲から次の曲へMixされているようで、気づいたら変わっているみたいな、ライブ中のDJ感覚を六感全身で味わえる。窓を開けて吸う煙草も気持ち良い。

そんなロードトリップでかける曲は、もちろんど定番の西海岸ソング。先人たちはこの景色から体現して音楽作品にアウトプットしてきたはずだから、それを現地で体感する程の贅沢は他に無い。僕らは過去に生かされていることを、走りながら体感する。車窓から撮る、流れのような静止画が好きだ。



車を走らせて1時間程度で国立公園に到着。

ピナクルズはジョシュアツリー周辺のように地面は黄色く、少しカラッとはしているが、山々に囲まれていて、緑が生い茂っていて水もある。その点だけでなく、ハイクなどの場所もヨセミテみたいな雰囲気はあるがゲートは無人であった。オバマ政権の時に国定公園から国立公園になった新しいナショナルパークだとか。今回は約1時間のトレイルコースを散策した。



自身の癖の話だが、目新しいものに出会うと挨拶がてら対象にカメラを向ける習性がある。はじめはケイシーと2人で歩いていたけど直ぐに足を止めてしまい、待たせまくった挙句、元々業を詰めて急いでいたこともあり「シャッターは一度止まったら3枚まで」という整域を作られた。バックには、カメラ3台とポラロイドカメラもあり計10〜12kgほどあったが馬力で勝てる。過去にもこれでダイヤモンドヘッドなどの山も登ったりしたし、20代のうちはこのスタイルでなんとかしたいと思う。しかしながら勝てるも何も、より良い手段がないかとまだ可能性を探ってはいる。





日差しが強く、かなり暑かった。
今回のコースでは洞窟を2箇所ほど通った。正面が何も見えなくて、この装備では苦労した。何も下調べせずに来たから当然ではある。ケイシーの半裸に水だけを持つスタイルが羨ましかった。カメラ小僧は大変である。



結局1時間のトレイルコースに2時間弱かかってしまい、急いでこの地を去った。東側からと西側からの入り口でコースや景観も全く違うということで次に行く時は東側から行きたい。



次はアメリカならではの、小話体験談を話したいと思う。



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