ミュージカルを楽しむ街

WE LOVE SHIBUYA #1 / LOVABLE USELESS #15

ミュージカルを楽しむ街

Contributed by ROSE BUD

By / 2020.09.09


常に新しいカルチャーが生まれ、交錯し、動き続けるミクスチャーな街、渋谷。かつてROSE BUDを象徴する路面店が、明治通りで個性を放っていた「渋谷」という街のイメージとは?今回は、ROSE BUDの商品企画・バイイングを担当するAyumi Yamamotoさんの「渋谷」。



生涯忘れられない公演と出合った街


インドア派かつ人混みが苦手な私にとって、正直渋谷はずっと敬遠してきた街だった。
たまに訪れると雑踏や混ざり合う音、人波に圧倒されてしまうこともしばしば。



そんな私が唯一、楽しい気分で渋谷を訪れる時がある。それは観劇をする時だ。
子どもの頃からミュージカルが大好きで、お気に入りの演目は何度も繰り返し観劇するほどの演劇ファンな私。渋谷には昔から特色のある劇場がいくつもあり、私にとって渋谷は今も昔もミュージカルを楽しむために繰り出す街なのだ。例えばシアターコクーンで観た「IN THE HEIGHTS」や、今はなき青山劇場で観た「アリス・イン・ワンダーランド」といった生涯忘れられない公演と出会ったのもこの街だった。



気に入っているのは渋谷ヒカリエにある劇場「TOKYU THEATRE Orb」。
ミュージカルをメインとした大型劇場ということもあり、話題の大作を上演することが多く、いつでも演劇ファンとして、「これは見に行かねば! 」という気持ちにさせられる。中でも、ずっと憧れだったジェラール・プレスギュルヴィック作「Roméo et Juliette」のフランスキャスト公演を観た時の興奮はいまだに忘れられない。観終わったあと、劇場内からロビーに出て、目の前に広がった渋谷の夜景がいつもよりキラキラして見えたものだ。



コロナ禍で、ミュージカルの上演がなかなか難しく「リアルな体験」の機会が減ってしまった今、あの興奮やあの体験は、あの日あの時、渋谷という街にいなければ感じられていなかったものなんだと、いま振り返ってみて強く思う。



渋谷というより、演劇について熱く語ってしまった(笑)。それでも、これもまた渋谷という街のひとつの表情だと思うので、「ミュージカルの街」としての渋谷も知っておいてもらえたら嬉しいな。

Profile



Ayumi Yamamoto(ROSE BUD Product planning/Buyer)


入社7年目。OUTLET店舗限定アイテムの商品企画・バイイングを担当。商品と店舗(スタッフ→お客様)の橋渡しをポリシーに、「本部(商品部門)の総合窓口」を自称。読書、ミュージカル観劇が趣味。


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