「鮮やかな赤」のハットとコート

STYLE OF MOVIE #5 / LOVABLE USELESS #28

「鮮やかな赤」のハットとコート

Contributed by ROSE BUD

By / 2020.10.07


映画を観ていると、キャストのファッションから目が離せなくなることがある。かわいいあの少女の80sっぽいファッション。クールなスケーターが着ていたダボダボのTシャツ。「Style of Movie」では、好きな映画をピックアップし、登場人物のファッションを参考に「旅に出たくなる」スタイリングを紹介します。今回は、ROSE BUDの生産管理を担当するMichiko Kobayashiさんが憧れたスタイル。



今回の映画『ゴッドファーザー』




あらすじ
マフィアの世界を克明に描きベストセラーとなったマリオ・プーゾの同名小説をフランシス・コッポラが映画化した一大叙事詩。シシリーからアメリカに移住し、一代で財を成したドン・コルレオーネ。三男のマイケルはひとり堅気な人生を送ろうとしていたが、敵対するファミリーにドンが襲われ重傷を負った時、彼は報復を決意する。そしてニューヨークは抗争の場と化していった……。(allcinema ONLINEより)



言わずと知れた名作『ゴッドファーザー』。フランシス・フォード・コッポラ監督が手がけた作品で、全三部で構成されている。今回は、マフィアのドンとして一代でファミリーを築きあげた、イタリア移民のヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)がメインとして描かれている第一部を取り上げたい。

この作品を初めて観た時、物語・役者・映像・音楽、すべてに引き込まれた。マフィアの話が軸となるので、登場人物はスーツ姿の男性ばかり。けれども、スタイリングにそれぞれ個性がありとてもおしゃれで、ファッション的な観点からも十分に楽しめる作品なのだ。

特に冒頭のシーンは、当時(第二次世界大戦終戦後)を思わせるクラシカルなワンピース・ドレスに身を包んだ女性達や、おしゃれにキメた男性達が楽しそうに踊りまわっていて、映像としてすごく魅力的な画になっている。そんな感じで、初っ端からグッと心を掴まれたのだった。

登場人物は、全員個性的で魅力的なキャラクターばかり。中でも主人公のドン・コルレオーネがとにかく渋くてかっこいい。

私が注目したのは、マイケル(ドン・コルレオーネの息子)がアメリカからの逃亡先のシチリアで現地で出会った女性と結婚したシーンの直後、元恋人のケイがコルレオーネ家を訪ね、マイケルの所在を聞くシーン。同素材と思われる鮮やかな赤のハットとコートに身を包み、同系色のスカーフ(?)を合わせている。重厚感のある暗めの場面が多く、こんなに派手な服装をしているスタイリングがそれまでの場面にはなかったので、尚更目を引いた。こんなスタイリングで、コルレオーネ家のルーツであるシチリア島を巡ってみたい。



ちなみに旅に出る時は帰りのことを考えて、なるべく洋服がかさばらないようなコーディネートに決めている。でも、気持ちが盛り上がるよう、必ず一着はお気に入りの洋服を持っていくのがマイルール。ケイのようなド派手な色はハードルが高いので、自分にしっくりくるカラーコーディネートで、映画に思いを馳せながらシチリア島を歩きたい。



Profile



Michiko Kobayashi(ROSE BUD Production control)


入社4年目。ROSE BUDの生産管理を担当。趣味は音楽・映画・漫画鑑賞。それと、高円寺が大好き!


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