BEAUTIFUL STORIES #10 / LOVABLE USELESS #59
アート作品のような街
Contributed by ROSE BUD
By / 2020.11.25
旅先で美しい景色に出会うと、思わず心がゆさぶられる。感動したり、興奮したり、思わず涙したり。世界中にはまだまだ知らない美しい景色が溢れている。「Beautiful Stories」では、ROSE BUDの旅好きスタッフたちが出会った特別な景色とその時に感じたリアルな気分をお届けします! 今回は、インハウスのカメラマンとしてROSE BUDを撮影を担当するRyo Katsumuraさんの旅。
ケンブリッジの日常の風景
2014年に仕事で日本のインディーズバンドと共にイギリス・ケンブリッジにあるアングリア・ラスキン大学との共同プロジェクトの撮影の為、約1カ月間ケンブリッジに滞在した。現地では、プロジェクトの様子やバンドのアーティスト写真、ジャケット、ライブの撮影等を行った。
プロジェクトの様子を撮影するためにアングリア・ラスキン大学に通いつつ、アーティスト写真を撮影する場所のロケハンとジャケット用の素材を撮影する為、1人でケンブリッジの街中を歩き回ったり、電車で約1時間かけてロンドンに行って、ロンドンの街中を歩き回る日々だった。オフの日はケンブリッジにあるフィッツウィリアム美術館や、キングスカレッジ、中心街のマーケットスクエアに行ったり、みんなでロンドン観光をしたり、パブに行って美味しいビールを飲んだりもした。
滞在中一番心に残っている景色は、ケンブリッジの日常の風景。自然や歴史ある建物がとても綺麗で、街全体がアート作品のようだった。ケム川沿いにあるカフェの前を歩く老夫婦、学生たちが頻繁に通る路地裏の通学路。住んでいる人にとっては普通の日常なのだけれど、自分にとってはホテルの窓から見える景色さえもとても特別な景色に見えた。
ケンブリッジの日常の風景を見ていて、単純にこの街に住みたいと思った。イギリスは学生時代に短期留学で2度行った事があり、この旅で3度目だったけれど、ケンブリッジは今回が初めて。ロンドンやオックスフォードとは違った独特の魅力があった。ケンブリッジ大学もアングリア・ラスキン大学も世界屈指の大学だから、勉強熱心な学生が多い街ってイメージだったけれど、アート文化も盛んだし、田舎にある古き良き中世のイギリスという印象を受けて、個人的には一番お気に入りの街になった。親切な人も多いし、雰囲気の良いカフェやケンブリッジ在住のアーティスト作品を扱うセンスの良いギャラリーがいくつかあったのも魅力的だった。これが自分自身にとっても日常になったら最高だろうなと思った。また必ず戻ってきたい場所の一つだ。
この旅でフィッツウィリアム美術館が一番好きな美術館になったので、また絶対に行きたい。中心街にあった小さな「バイアードアート」というギャラリーもかなり気に入っていて、いつか自分もファインアートの作品を完成させて、ここで展示会をしてみたいと思っている。それと、また写真を撮りながら街を歩き回りたい。
これから出会いたい景色は、思わずシャッターを切りたくなるような瞬間。偶然見る事ができた「なんか良いな」と思う景色には、必然性があるような気がする。そんなタイミングが多いと写真を撮っていて楽しいので、自分の感性に従ってカメラ片手に散歩しながら、シャッターを切りたくなるような景色を見つけられたらと思う。
Profile
Ryo Katsumura(Photographer)
カメラマンとしてROSE BUDのさまざまな撮影を担当。最近は動画の撮影と編集にもチャレンジしています。趣味:映画鑑賞、音楽、お酒、ランニング。
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ROSE BUD
アメリカ、ヨーロッパを中心に世界中から、独自のフィルターを通しセレクトされたカジュアルウェア、シューズ、アクセサリー、バッグなどのフルアイテムが揃う。ブランド名は、バラの蕾=ROSE BUDから。