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GIRLS TALK #2 / LOVABLE USELESS #53
GIRLS TALK / 今年のアウター選び、どうする?
Text: Akemi Kan
By / 2020.11.18
anna magazineとROSE BUD、それぞれに関わるメンバーが、あれこれ自分たちの好きなものをぜんぶ詰め込んだ一大プロジェクト『Lovable Useless』。メンバーたちがプロジェクトスタートを記念してトークを繰り広げた第一回に続き、第二回となる今回は、ROSE BUDから大坪由季さん、工藤三咲さん、anna magazineから副編集長の溝口加奈、松井美雪が参加して、今季のアウター選びについてガールズトークします!
今年のアウター選びはどうする?
A
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(左から)大坪由季さん(GENE HEAVENS デザイナー)、溝口加奈(anna magazine 副編集長)、松井美雪(anna magazine 編集)、工藤三咲さん(CREOLME・ROSE BUD デザイナー)
溝口:最近めっきり寒くなったので、アウターが気になり始めています。アウターは冬のファッションの主役ですよね。みなさんは、アウターをどんな基準で選んでいるんですか?
大坪:今回、お気に入りのアウターを2着持ってきました。どちらもROSE BUDで展開しているオリジナルライン「GENE HEAVENS」のものです。
B
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(左)Ordinary Federation×GENE HEAVENS バイカラーメッシュコート\¥19,000+TAX,(右)Ordinary Federation×GENE HEAVENS オーバーサイズMA-1\¥27,000+TAX
松井:大坪さんがデザイナーをされているブランドですね!
大坪:そうです。自分の欲しいものを形にしているブランドなので、結果1番のお気に入りになってしまう。普段からカジュアルなものが好きではあるのですが、最近は「大人がそれをどうかっこ良く着られるか?」が選ぶ基準。軽いけど一枚でサマになるとか、ゆったりしているけど若すぎない。そんなアウターがいいですね。白髪になってもかっこ良く着られるものが素敵だなと思います。
溝口:このMA-1(写真B:右)なら女性っぽいから、私も着られそう。
大坪:大人が着られるデザインにしたくて、メンズデザイナーが手がける「オーディナリー・フェデレーション」とゼロから一緒に作らせてもらいました。
松井:コラボアイテムなんですか?
大坪:そうなんです。どちらのアウターも同ブランドとご一緒させていただきました。
C
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(左から)大坪由季さん(GENE HEAVENS デザイナー)、溝口加奈(anna magazine 副編集長)、松井美雪(anna magazine 編集)、工藤三咲さん(CREOLME・ROSE BUD デザイナー)
工藤:私は派手なアウターを選ぶことが多いですね。ほぼ古着かも。これ(写真A・C:右)は3年前に吉祥寺の古着屋さんで一目惚れして購入しました。
溝口:かわいい! なんかメキシコっぽいですよね。
工藤:レザーのフリンジとかそんな感じですよね。他では見られないテクニックが古着ならではだと思います。柄のキルティングってあまりないから珍しいですよね。
大坪:ボタンもチャイナジャケットっぽくてかわいい。
溝口:古着のどういうところが魅力ですか?
工藤:人と被るのは好きじゃないから、テキスタイルやデザインに個性がある古着に惹かれちゃいます。私の場合、コーディネートはアウターが主役だから、中は割とシンプルなウェアを選んでます。松井さんのアウター(写真A・C:右から2番目)はどこで購入したんですか?
松井:昨年anna magazineに関わるスタッフのみなさんが出展するガレージセールを開催したんです。そこでスタイリストさんから購入しました。その時、他にもいろいろ買ったんですけど、全部今も大事にしています。着るたびにその人たちのことを思い出したりして、なんだかとても愛着が湧くんです。
大坪:素敵な繋がりですね。
溝口:このイベントでは、出展者さんにアイテムを買った場所や思い入れを書いてもらうようにしたんです、すると知らない人が手にしても繋がりを感じられる。モノを引き継ぐようなイベントにしたかったんですよね。
工藤:そういうのいいですね。古着もきっと同じ。溝口さんのお気に入りアウターも古着ですか?
溝口:これ(写真A・C:左から2番目)は古着ではないのですが、チェックとデザインに惹かれて買ったものです! もともとチェックは大好きで、色の組み合わせが好みなものを見つけるとよく一目惚れして買ってしまいます。これも一見派手に見えるのですが、形もとてもキレイでサイズ感が良かったので購入しました。特にジャケットやアウターってサイズ感が大事ですよね。
大坪:ですよね。それによって印象がかなり変わる。このMA-1(写真B:右)もパーカなどを合わせた時を想定して、ネックポイントを少し下げているんです。アームホールも広い方が洋服を選ばなくていいなと思って。
溝口:自分の好きな洋服を作れていいですね。羨ましい(笑)!
大坪:「GENE HEAVENS」でディレクションする時に気をつけているのは、これが何年後かに古着になっても、どこかの国のかわいい誰かが“着たい”と思える服であって欲しいということ。特にアウターは長く着られて、継承できるものでありたいですね。
工藤:アウターは長く着たいですよね。私も気に入ると長く着るタイプです。
ファッションをもっと楽しもう。
D
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(左から)CREOLME ウールリバーシブルコート\¥47,000+TAX, CREOLME ミリタリーキルティングコート\¥39,000+TAX, GENE HEAVENS ミリタリーダブルボタンコート\¥39,000+TAX, GENE HEAVENS ウールガウンロングコート\¥42,000+TAX
工藤:私にとってアウターは自分らしさの表現。一番上に着るし、鎧みたいなもんですね。
大坪:それを着ることでテンションの上がるアイテムであって欲しい。カジュアルだけどエレガントさがあるとか、ばさっと羽織ってもサマになるとか。「纏う」ようなイメージですね。
松井:私は防寒性を一番に考えてます。冬はアウターの印象が強くつきがちだがら、いろいろ買う人もいると思いますが、私はずっと同じもので良いと思うタイプです。保守派なんですかね?(笑)。でも最強アウターと思われるダウンは似合わないから、まだ手が出せてないんです。
溝口:私も持ってないし、未だにどんなダウンが似合うのかもわからない…。
工藤:私も重ね着しちゃうタイプだから持ってないですね。
大坪:あら(笑)。昨年別注で作ったんですけど、モードっぽいデザインなら意外に使えますよ!
「GENE HEAVENS」の今期注目アウター
E
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大坪:カジュアルだけど着るとエレガント。そんなウールガウンコート(写真E)が一押しです。個人的には昨年から気になっていたアイテムで、やっとイメージ通りに仕上がりました。柔らかくてなめらか、しかも軽くて暖かいです。ラムウールの中でも最高峰と言われる「ジーロンラムウール」原料をブレンドした、ジャパンメイドの生地です。エッジのところを職人さんが手まつりしてくれているので、さらに軽さがUPしています。
溝口:このクオリティと高級感で、その価格にはびっくりしました。
大坪:頑張りました。アームホールが大きめなので、インナーとのレイヤードも楽しめる。一枚生地をばさっと羽織る感じが、軽快でかっこいいと思います。
松井:ダブルボタンのコート(写真F)も新鮮でした。
F
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大坪:昔持っていたイタリアのミリタリー系ブランドのコートが大好きだったんです。いつの時代も自分のスタイルに寄り添ってくれていた。そういうコートを作りたかったので、あえてのそれと同じくダブルボタンで襟も大きく。そこにモダンさを加えるために、ドロップショルダーや立体的なシルエットを取り入れました。パンツにもスカートにもワンピースにも合う。絶妙な着丈にもこだわってます。
溝口:すごく上品で、クラシックな感じがします。
大坪:バイヤー時代、ヨーロッパに行くことも多かったのですが、パリのマダムっていくつになっても好きな洋服を着ているんですよね。例えば派手な柄物とか。そこに、仕立てのいいコートをビシッと合わせている人が多くて、かっこよかった。このコートはそういうポジションになれたら、と思って作りました。
GENE HEAVENSのアウター詳細はこちら
「CREOLME」でもっとアトラクティヴに。
G
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溝口:ヴィンテージ×ストリート。工藤さんを体現しているかのような「CREOLME」のアウターは、今回どんなテーマなんですか?
工藤:「カジュアルな人が着る、キレイめ」がテーマです。今回はクラシックな印象とか大人っぽさを意識しました。アウターは長い期間着る物なので、軽さや温かさなど快適な部分も取り込みつつ。色で素材も違うんです。ベージュはジーロンファーストラムというオーストラリアの子羊から最初にとれた素材を。カーキは両面ビーバー素材です。裏地のイエローもポイントで、どちらもリバーシブル仕様。
H
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溝口:毎日使えそうだし、スタイリッシュ。最近分厚いアウターってほとんど必要ないですもんね。
工藤:同系色コーデとか素敵だなと思ってます。大人っぽいですよね。
松井:キルティングのコート(写真I)もかわいいです。袖口のデザインにも「CREOLME」らしい個性がありますね。
I
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工藤:ミリタリーの古着からインスピレーションを受けました。M-65のライナー、ひょうたんキルト柄ですね。ベージュは英国調のチェックと合わせてクラシカルに。カーキはフェイクレザーと。花柄のスカートなどでポップに合わせるのが好み。袖をまくって中のロンTを見せるとか、レイヤード感を出したコーディネートがおすすめです。
溝口:アウターひとつで、どんどん夢が広がる。やっぱりファッションは楽しいですね。特に重ね着の多い冬こそ、その可能性がいっぱい。
大坪:以前、銀座でポップアップをさせてもらった時に、「昼も夜も着れる服なのよ」とお客様に言われたのが嬉しかった。インナーに着るウエアやアクセサリーを変えるだけで、カジュアルにもエレガントにもフェミニンにもなれる。アウター選びって、すごく想像力の働く楽しい作業ですよね。
CREOLMEのアウター詳細はこちら
J
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(左から)GENE HEAVENS ウールガウンロングコート\¥42,000+TAX, CREOLME ミリタリーキルティングコート\¥39,000+TAX, CREOLME ウールリバーシブルコート\¥47,000+TAX, GENE HEAVENS ミリタリーダブルボタンコート\¥39,000+TAX
【GIRLS TALKメンバー紹介】
大坪由季さん(写真左)
GENE HEAVENSデザイナー。趣味は、旅・民族的な置物集め・世界のフリーマーケットやマルシェ巡り・世界のアート美術館巡り・写真・音楽・建築物。好きなものは、自分の美意識と価値観と好奇心の琴線に触れるもの。
工藤三咲さん(写真左から二番目)
CREOLMEとROSE BUDのコラボアイテムのデザインを担当。趣味は、服のリメイクや小物作り、陶芸、散歩。好きなものは、純喫茶や古着、大自然。
溝口加奈(写真右)
anna magazine副編集長。anna magazineファッションディレクターとして365LOOKをスタート。8月31日に編集長を務めた『anna magazine mom&kids』が発売。とにかくクマが大好き! 誰かのひとり旅を応援したい。
松井美雪(写真右から二番目)
anna magazine編集メンバー。1992年生まれ。役に立たないけど、ガチャガチャが好き。
LOVABLE USELESSのアーカイブはこちら
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ROSE BUD
アメリカ、ヨーロッパを中心に世界中から、独自のフィルターを通しセレクトされたカジュアルウェア、シューズ、アクセサリー、バッグなどのフルアイテムが揃う。ブランド名は、バラの蕾=ROSE BUDから。
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