見世物気分。

My Salty Memories.

Contributed by anna magazine

Pick-up a day / 2018.02.19


好きな映画を絵で表現しなさいという授業があった。
12歳ぐらいの頃。
課題を聞くなり、あのシーンを描こう! と頭の中で決まった。
ママと観た『シェルブールの雨傘』という映画だった。
いろんな色の傘?が行き交うシーンが印象的で、
それを描きたくてウキウキ✨した。

「それ、何の映画?」

ってみんなに聞かれたのも無理はないよね。
だって私は12歳。
『シェルブールの雨傘』を見ている友だちは誰ひとりいなかった。
だけどわたしは、そのギャップになんの疑問も感じなかった。
純粋にその映画を好きだったから。
その選択が面白かったのか、その絵は学校で表彰された。
しばあらくの間、廊下に飾られることになったんだ。

「これって、一体何の絵?」

そう聞かれる?たびに私はなんだか見世物?にされた気分だったっけ。

by anna

have a good day

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『マイク・ケリー展 DAY IS DONE 自由のための見世物小屋』が、1月8日から東京・外苑前のワタリウム美術館で開催されている。



会場では365の映像とインスタレーションとして構想されたシリーズ『課外活動 再構成』の一部であり、ケリーが通った全ての学校を組み合わせた彫刻作品『教育施設』を舞台に制作された『DAY IS DONE』をはじめ、鍵十字や悪魔、男性器、ヘビーメタルといったモチーフとクローバーを組み合わせた巨大なシルクによる『Pansy Metal / Clovered Hoof』、カナダの実験的アーティストのデヴィッド・アスクヴォルトとの共作『ポルターガイスト』の一部で1979年制作の初期作品『エクトプラズム#1~#4』、アメリカ・ミネアポリスの農協「ランド・オ・レイクス」のバターのパッケージに描かれた少女をモチーフにした『Land O'Lakes』などを展示。ワタリウム美術館では今回の展覧会を皮切りに、マイク・ケリーの様々な作品を複数回の展覧会で紹介していく予定だ。


エクトプラズム#2 外に出るエクトプラズムの幻 「ポルターガイスト」シリーズより 1979年
Art © Mike Kelley Foundation for the Arts. All rights
reserved/Licensed by VAGA, New York, NY

チキンダンス 課外活動 再構成 #21  2004-2005年
Art © Mike Kelley Foundation for the Arts. All rights reserved/Licensed by VAGA, New York, NY


MIKE KELLEY
1954年にアメリカで生まれ、2012年に57歳で逝去したアーティストのマイク・ケリー。1980年代初頭からパフォーマンス、ペインティング、ぬいぐるみやサウンドを用いたインスタレーションを発表したほか、ポール・マッカーシーやSonic Youthとのコラボレーション、音楽活動、アルバムジャケットの制作など幅広く活動した。階級やジェンダー、マイノリティーに対する差別、トラウマや暴力、性などを題材に皮肉やユーモアを交えた作品で知られる。

マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン
2018年Ⅰ月8日(月・祝)- 3月31日(土)
休館日:月曜日(2/12は開館)
開館時間:11時より19時まで(毎週水曜日は21時まで延長)
入館料:大人 1,000円 / 学生(25歳以下) 800円
会場:ワタリウム美術館
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
Tel:03-3402-3001
http://www.watarium.co.jp

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