NYCのテーマ。
Contributed by LUKE magazine
Pick-up a day / 2018.02.06
ハイスクールの学生だった頃に
憧れだった先輩がよく口ずさんでいた歌なんだ。
ブルックリン出身のルー・リードってミュージシャンの歌で、
70年代のまだ危なっかしい頃のNYCを歌ったものなんだ。
オレが好きなのは、「本当のNYC」を歌ってると思うから。
ルー・リードは「Take a walk on the wild side」=「荒れた道を歩け」
と歌っている。今じゃNYCはわりと安全なイメージだけど、
ひと昔前は、ワンブロック先で何が起こるかわからないし、
地下鉄に乗るのだって緊張するような街だった。
いたるところにグラフィティがあったなんて、
今じゃ想像できないだろう。
この歌には5人の人物が登場する。
そのうち2人は俳優。NYCを代表する芸術家アンディ・ウォーホルの下
アンダーグラウンドで活躍していたらしい。
他の3人は全員性転換をして自分のカラダを武器にNYCで
活躍していた今でいうドラァグクイーン。
みんなNYCの外からやってきた人たち。
NYCは生粋のニューヨークっ子じゃなくて、
様々な街から集まってきた夢追い人やはみ出し者たちが作っている街。
この歌はそんなNYCのリアルを歌ってる。
特徴的なテンポのベースラインに乗せて、
歌詞の中の彼らや彼女たちは陽気に道行く人に声をかけているんだけど、
なぜだか、物悲しさを感じるんだ。
NYCは大きな夢を叶えるヤツらがいる一方で、
レールから外れて、うまくいかない人間も星の数ほどいる街だって思うから、 そんな光と影のある街NYCのイメージとこの曲が合ってるのかも。
いまじゃ、NYCの歌といえば、
アリシア・キーズの「Empire State of Mind」の方が有名かもしれないけどね。
でも、オレはこの「Walk on the wild side」こそNYCのテーマ曲だと思ってる。
NYCに来たらぜひこの曲を聴きながら街を歩いてみてよ。
きっと、オレの話が理解してもらえるはずさ。
More Later, My Friend.
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