“Travel is ENCOUNTERS” (カリブ篇) #11

“Travel is ENCOUNTERS” (カリブ篇) #11

Photos, essay by T. T. Tanaka

Local / jan.15.2019



“カリブで見る夢” ---Bedtime in colors---
デエエ, グアドループ(フランスの海外県@カリブ)
Deshaies, Guadeloupe; by T.T.Tanaka

今日も素敵な一日だった。
日の出前に、B&Bの近くで幹が1mもあるマンゴーの木の下にたたずむ牛さんと目が合ってごあいさつ。だーれも通らない農道を歩きながら鳥たちのコーラスにつぎつぎに遭遇。坂道にそそっとたたずむおうちの壁の夜露に光るピンクのブーゲンビリアにもにっこり。
おひさまをてっぺんにガンガン受けながら歩いた灯台のふもとにはイグアナが横断していた。
早めのディナーで飲んだのは彼女がすすめてくれたフランスのテキーラフレイバー(!)ビール, Desperado Red。ちょっぴり強かったけど遠くまで来ているんだと体中で感じることが出来た。。
今日は早めに休もう。うん。それが天蓋付きのベッド(キャノピーベッド)で眠れるのだ。おミカンのようなランプの明かりにほんのり天井が照らされている。描かれた朝出会った鳥さんやマンゴーの木々をレース越しにぼんやり眺めているうちにネムネムになっていく。。。 鳥さんが一羽、二羽、三羽。。。Zzzzz。。。

朝、光がまぶたにあたって目が覚めた。ベッドにかかるレースをたばねたら、ビビッドなカーテンがわずかに揺れていた。あの向こうはカリブの海が待っている。。





“ゲストハウス”
デエエ, グアドループ(フランスの海外県@カリブ)
Deshaies, Guadeloupe; by T.T.Tanaka

僕が泊ったB&Bは衝撃的。ま、窓がない・・!
窓なし壁に囲まれた閉塞感の暗い都会のあれじゃなくって、開け放っていて外と一体化していたんだ。ふかふかのベッドだけどカーテンとレースだけの寝室。バスもシャワーも外気の中の巨大なポーチに! 雨がきたら目の前のウッドポーチはしずくがしっぽり染み込んで下に流れていく。
カリブの風が、鳥の声が、木々の音がダイレクトに日夜すりぬけている。。 蚊は一匹もいなかったんだよ。

二日目にはこの空間の癒しにすっかり惚れこんじゃった。外から帰ってくると、パイナップルの壁のオーナメントが迎えてくれるし、ポーチでカメラのレンズを手入れしてふきふきしているとあら、赤い壁際にはトカゲがやってきて首をかしげてこっちをみているじゃん。いろいろな鳥がつぎつぎにバスやシャワーまで入ってきて休んでいる。夜トイレに起きたらほら、オレンジ色の洗面器に1cmの子蛙がポチっと座っているし。。

境目がそもそもなくって外とつながっている。いろいろなリアルの命が自然とつなげてくれるんだ。
ああ、そうか~。ここは彼らがときどきお邪魔する自然の中のゲストハウスなんだね~。
Welcome! Welcome!




“みんなシエスタ”
ネコ;ムール,Moule.
鶏;テールドオー, Terre de Haut,
グアドループ (フランスの海外県@カリブ)
Guadeloupe; by T. T. Tanaka

ねむいーの。
ご飯いっぱい食べるとおネムになるけど、昼間アチチのカリブでは特にその時間帯ねむーいの。そういえばそういう時はあちこちお店も閉じてたっけ。木陰でお休みする方がナチュラル。
旧港のダウンタウンのカラフルなお家を撮影して振り返ったら、さっき出会ったネコちゃんが立ったままうとうと。。 体が左右にお舟みたいに揺れてるじゃん。。
立ったままシエスタ中。。? う、うらやましい。。

ビーチにいったら鶏ちゃんもほら、こんな感じ。。 目いっぱい目を細めて(変だねこの表現。。)寝ちゃってるよ~。僕がビーチにいったらつかつか寄ってきて。。 エサはあげなかったけど、お話してあげたらすぐそばであらら。。

あちこちで無防備なうとうと。。 そうね。こんなに眠れるのはきっとここに住んでいる人たちがやさしいからなんだ。安心してみんなシエスタ~。




“From dream to beach” 覚めたらビーチ。
ムール, Moule
テールドオー, Terre de Haut,
デエエ, Deshaies
テールドオー, Terre de Haut,
デエエ, Deshaies
グアドループ (フランスの海外県@カリブ)
Guadeloupe; by T. T. Tanaka

目が覚めたら、足は自然にビーチに向かっちゃう。真っ赤なハイビスカスを横目に見て。サンダルはいてね。
海を渡る風。大木の日陰。
足をカリブの海につけただけで快適だよ。ほら、あ、きのう会った人だ。お互い手振っちゃうもんね~。
じりじり肌にきたら、木陰で腹ばいになろうっと。おっとヤシの実の横だから気を付けないと落ちてくることもあるって。
足の裏が乾いてきたから、またカリブに浮かんでこようっと。
休日はゆっくりゆっくりにぎやかな歓声とともに過ぎていく。
都会の汗がすっとすっと流れていった。
素敵なところ。また、来るんだ。





“木の葉の子守歌” --- Lulllaby of the leaves---
デエエ, グアドループ(フランスの海外県@カリブ)
Deshaies, Guadeloupe; by T.T.Tanaka

なんという景色! 色々なヤシ、マンゴーの木々。海のかなたから朝日があがる。
屋根の飾りのシルエットがキラリキラリ。日の出とともに動き出した空気が頬にあたる。鳥も鳴きだした。

“木の葉の子守歌” というアメリカ南部のスタンダードtuneがふと頭をよぎった。青空に抱かれ、木々の葉を感じながら南部のこと、いや、アフリカのふるさとのことを思いながら眠りにつきたいという寂しい曲なんだ。
場所はちがうけど、ここでも昔は斜面の木々の向こうに広大なサトウキビ畑があって様々な人々のドラマがあったんだ。。

美しい景色に出会うといつもは思い出さないメロディーが不思議によぎる。
楽しい歌も、そして、悲しい歌も。。

カリブ最後の今日はちゃんと呼吸しながら人々にも生きものにも植物にも大切に大切に会ってゆきたい。
夢の中へ。夢の続き。

自然と一体となってみる夢は幸せだね。
その日にあったことを忘れて眠りにつくんじゃなくて、ここでは一日の素敵なシーンがそのまま夢の中でも続いているんだ。そして目がさめるとまた夢の続きが始まっている。。

生きものの素敵な寝顔に昼間こんなに出会えるなんて。
あ、生きものたちも夢の中で続きを見ているのかしらね。みんな幸せな顔だよね。

青春時代は寝る時間がもったいないなんて思ってたけど、夢が素敵なものだって気づいていなかったんだ。。自然や命といっしょになると幸せなのにいつのまにかその感覚忘れちゃってた。。 新幹線乗ると快適だけど外気と遮断されてるし、オフィスでもそうだった。都会に住んでいるといつのまにかここちよさがせま~い感覚になってしまっている。

素晴らしい時空間をカリブは与えてくれる。ありがとう。
夢でも君に会いたいと改めて思ったよ~。
夢の中からボンジュール。そしてジュテーム。

フォト、エッセイ by T. T. Tanaka
イラスト、ロゴデザイン by 瀧口希望

旅はENCOUNTERSアーカイブ↓

#16   (アリゾナ篇)  はこちら
#15(アリゾナ篇)はこちら
#14(アリゾナ篇)はこちら
#13(アリゾナ篇)はこちら
#12(アリゾナ篇)はこちら
アリゾナについてまとめたアリゾナノートはこちら

#10(カリブ篇)はこちら
#9(カリブ篇)はこちら
#8(カリブ篇)はこちら
#7(カリブ篇)はこちら
カリブについてまとめたカリブノートはこちら

#6は(フロリダ篇)はこちら
#5は(フロリダ篇)はこちら
#4は(フロリダ篇)はこちら
#3は(フロリダ篇)はこちら
#2は(フロリダ篇)はこちら
#1は(フロリダ篇)はこちら
フロリダ州についてまとめたフロリダノートはこちら

Tag

Writer