SHIBUYA NORTH MAP #3
誰もが“素”になれる、ローカルな公園の魅力
西郷山公園
Contributed by anna magazine
Local / 2018.07.11
こんにちは、「Container」編集部のモチヅキです。
梅雨も明けてお出かけが楽しい季節になってきました!これまでSHIBUYA NORTH MAPやSOUTH MAPでは、ショップを紹介すること多かったのですが、今回は趣向を変えて公園を紹介します!というわけで、「Container」編集部にも近い、西郷山公園へ行ってきました。
西郷山公園がある場所はかつて西郷隆盛の弟の屋敷の一部があり、当時、周辺の人に“西郷山”と呼ばれていたことが名前の由来。しかし、そうした歴史を物語る面影はほとんどなく、名前から想像しがちな“西郷さんの銅像”などはないので、ご安心を。
この公園は、代官山と目黒の中間にあることで、抜け道として利用する人も多いようです。広すぎず、狭すぎず、程よい大きさの園内は歩いて一周すると15分ほど。仕事中のちょっとした休憩、家族とのピクニック、散歩やランニングなどいろんなシチュエーションに利用できます。
まずは、目黒側の入口から園内へ。代官山側より標高が低いため、階段が多いのが特徴。抜けのある公園もいいですが、個人的に高低差があり緑が生い茂って中の様子がわからないほうがそそられます!
入口から少し奥へ行くと小さな池もあります。以前は水量が多く、池のそばに滝も流れていたようですが、今は干上がっていて、一見残念な見た目……。でも、滝がザーザーと威勢よく流れていても違和感があるし、これが“自然の姿”なのかもと思うと、このままで良いのかもしれませんね!
木漏れ日が注ぐ小道は、天気のいい昼間はとても気持ちが良いんです! ランニングや散歩をしている人とも度々すれ違い、自然と挨拶を交わします。せっかくなので木陰で休んでいるランナーにインタビュー!(写真NGのため会話のみ)
モチヅキ「西郷山公園は良く来るんですか?」
ランナーAさん「そうですね、週2〜3回のペースで走りに来ていますね」
モチヅキ「西郷山公園の良いところは?」
ランナーAさん「小道や丘、階段、池など、コンパクトながらいろんな景色があって走っていて飽きないですね。代々木公園や皇居はランナーも多いし、賑やかな雰囲気ですが、ここは人との距離が程良いんです」
モチヅキ「西郷山公園のオススメポイントは?」
ランナーAさん「丘から見える景色と小道にあるベンチ。汗をかいた後に景色を見ながらストレッチをするととてもリラックスできます」
代官山側へ抜ける道の途中に、ちょっと異質な大きな岩があります。実はこれ、鹿児島県から贈られた桜島の溶岩なんです。パワースポットしても有名で、コレ目当てに来る人も多いのだとか。たしかに、ここだけ異質な空気感……。石を撫でるとイイことがあるかもと思って、たっぷり触っておきました。
そして、こちらが代官山側の入口。西郷山公園は、昔スケーターが多く集まる場所でした。当時は、この石段のオブジェでいろんな技が競われていたそう。今はポールが立てられ、スケボーは禁止されています。最近は「…してはならぬ」という公園が多く、ちょっと寂しい気もします。かつて、公園はいろんな人が集まり、カルチャーが生まれてきた場所。もちろん、安全が第一ですが、いろんな人が共存する場所であってほしいですね。
メインの丘へ行く前に、西郷山公園の側には、カフェへ立寄り。Green Caféは日替わりでメニューが変わり、肉やカレー、麺類などメニューのバリエーションも豊富で、テイクアウトも可能。今回は、キーマカレーとコーヒーをテイクアウトしました。
ここのキーマカレーが絶品なんです!!辛さを抑えマイルドで食べやすい味ですが、山椒が効いていて、アクセントがあります。ヘルシーな五穀米との相性もGOOD! ほんのり口の中に残るスパイスの風味と辛さが忘れられません!
丘の上に上がると、そこからは南〜西側の景色が一望できます。見晴らしが良く、天気の良い日は富士山の頭が見えます。夜はちょっとした夜景も見れるんです。この辺りの場所では、なかなか見られない景色。ここでは、芝生で寝そべって読書をしていたBさんへインタビュー。(写真NGのため会話のみ)
モチヅキ「今日は気持ち良いですね」
Bさん「ええ、とっても」
モチヅキ「良くここで読書をするんですか?」
Bさん「そうですね、蔦屋書店で買った本を持って、コーヒーを買ってよく読書をします」
モチヅキ「西郷山公園のオススメポイントは?」
Bさん「ここの丘は風が抜けるので、とても気持ちが良いんです。読書をしながら上を見上げれば“空が広い”んです。油断をすると寝てしまいますが(笑)」
西郷山公園は人や地域の“素”の姿を見ることができる場所だと思います。散歩やランニングをしたり、昼寝をしたり、ご飯を食べたり、読書をしたり……そこにいる人たちが気負いなく、思い思いの時間を過ごしています。オープンな空間ですが、お互いが干渉をせず、程よい距離感でいれるのです。誰でも受け入れてくれる、誰がいても絵になる、ウツワの広い公園だと感じました。丘の上でコーヒーを飲みながらそんなことを考えていたら、ふと頭に思い浮かんだのが西郷隆盛の顔。もしかしたら、どこかで西郷隆盛が見守っているのかもしれませんね。
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anna magazine
「anna magazine」は、ファッションからライフスタイルまで、ビーチを愛する女の子のためのカルチャーマガジン。そして、「anna magazine」はいつでも旅をしています。見知らぬ場所へ行く本当の面白さを、驚きや感動を求めるたくさんの女の子たちに伝えるために。