”Travel is ENCOUNTERS” (フロリダ篇) #4
Contributed by T.T.Tanaka
Local / 2018.06.06
“あと、半歩。。”
おっと、気になるこの微妙な距離感。
もう半歩ずつお互い近づけばいいのに。。
お魚釣ってる場合じゃないじゃん。。
ああ、青春時代は振り返ると後悔ばかり。。。
Cedar Key, FL, USA; by T. T. Tanaka
Everglades, FL, USA; by T. T. Tanaka
“パワーシフト”
(彼;右手で彼女の肩を抱きながら・・)
“おー。やっぱ、サンシャインはいいぜ。
そういやあさ、車のさ、買い替えさ、ちょい高くなるけどさ、カブリオーレにしようぜ。
助手席のサングラスのおまえもさ、かっこよく見えるぜ。”
“あ、そうだわ、思い出した! 確か、あなた、サマードレス、買ってくれるって、クリスマスの時、言ってたわよね?”(彼女;両手を広げ彼の方に肩を広げる・・)
“う。う。そ、そうだったな。。 わ、忘れてないぜ。。
ひ、ひだり、ひだり!! 見ろよ、見ろよ!”
“何よ。”
“ほ、ほら、お、大きなアリゲーター。すげえ~~~~!!!!”
“・・・”
Everglades City, FL, USA; by T. T. Tanaka
“ミックスシンクロナイズドスイミング”
陽が傾いた午後。たっぷり水分を含んだ風にあたりながらまったり島(Key)を眺めていた。
ちゃぷりちゃぷり、寄せてくる小さな波の音もあちこちから聞こえてくる。
あら、目の前をカップルのイルカが過ぎていくね。潜ったり、時々頭を出したりしながら。仲がいいこと。デートだったんだね。いつからつきあっているの? いい距離感で並んでいくじゃん。
ぼちぼちそろってDinnerのお時間かしらね。あ、乾杯って何飲むの?
Cedar Key, FL, USA; by T. T. Tanaka
“Sea breeze”(海、そよ風)
メキシコ湾。今日も快晴。風がキモチいい。波がキラキラと沖合からずっとつながっているよね。
このくいは鳥たちに大人気。皆狙っているんだ。休みながら遠くまで見れるし、動物から襲われることないし。それにシルエットが綺麗にアピールできるしね。
ほら。ハンサムなカモメが一羽やってきたね。おっと回転技もみせたし、決まった静止技! 君たち、強敵登場だぜ。
Homestead, FL, USA; by T. T. Tanaka
“行くぜ”
“ホテルのビュッフェ、なかなかしっかり食べたぜ。 舞子、朝のwalking, 行くぜ!”
“翔平~! 一緒に行くわ~。でもせっかちね。”
“早起きは三文の徳っておふくろがよく言ってたぜ。”
“私の好物の水草の葉っぱ、見つけてね。デザートなんだから。”
“はいよ~! Let’s go! ”
“飛ばないの?”
“健康のために歩くんだぜ~!”
1インチ近く・・! One inch closer to you!
1インチって約2.5㎝くらい。ちょびっとの長さだ。
フロリダにいると、人との距離も、いきものたちとの距離も、日本にいるときよりちょっぴり近いって感じるんだ。そう、1インチくらい。
でもこの1インチくらいってのが大きいのだ。
友達が親友に、友達が恋人になるくらい。。
色々な命をより近くに感じる景色に出会う。
英語ではNear じゃなくてcloseっていう感じになるのだ。
大都会、東京。満員電車や通路で人とぶつかっちゃうから人と実際の距離は短いんだけどキモチ的には逆に少し距離を感じるよね。
でもフロリダは違うんだ。
気が付けばドキドキ、ウキウキしている自分がいる。
風、海、太陽、月、星が近い。
くっきり色が近いし、
体に響く音が近い。
香りが近くに流れているし、
肌に触れる空気の流れも近い。
近いお日様にあたって元気に育ったオレンジのジュースも、おっと、ビールも日本のときより近い存在の親友になっちゃうのよね。
ピナコラーダ*は恋人かしらね。
(*ラム酒ベースのカクテル。日本のウメチューハイくらいポピュラーだよ。パイナップルとココナッツジュースを使っていて甘くて大好き)
ふと思ったりする。青春時代に後1インチ距離が近かったら。。
フロリダはそんな甘酸っぱい思いも引き出してくる。
僕は、これから何度このフロリダに来るんだろう。
5億インチも離れた日本から。
全てと自分が1インチ近い空間でイキイキするために。。
Photo/essay; T.T.Tanaka
イラストレーター、ロゴデザイン by瀧口希望
フロリダに関することはこちらのフロリダノートをチェック。
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T.T.Tanaka
のっぽの体形からつけられたニックネーム、トーキョータワータナカ。出身は兵庫県。フォトグラファー/エッセイスト。今までに30ヶ国以上を旅してきている。アメリカではフロリダ州などに在住経験あり。マーケティングの世界に身を置きながら同時にフォトグラファーとして国内外で活動してきている。国内外各地の風景、街、人、いきものたちのお茶目なサプライズを自由に切り取って写真制作および展示、スライドショーを展開してきている。写真集ENCOUNTERSシリーズ(Ⅰ,II,Ⅲ,Ⅳ,V,VI,VII;日本カメラ社)は幅広いファンから愛されている。最新刊ENCOUNTERS in Pakistan (みつばち文庫)は子供たちのピュアな笑いがいっぱい。