奥渋マップ Vol.21
Contributed by anna magazine
Local / 2018.04.25
僕たちの大切な地元、奥渋の魅力をどんどん紹介していきたいと思います。
今週も張り切ってまいります‼
今回は、「深町遠藤文具店」の後編。
こちらのお店。ただの文具店ではありません。
なんと、こだわりの自家焙煎珈琲も楽しめるんです☕
文具担当は店主の遠藤史郎さん、珈琲担当は、弟の省二さんの
お二人でお店を切り盛りされています。
後編では、珈琲好きが高じて文具店の片隅に珈琲店をオープンさせてしまった、弟の遠藤省二さんにお話を伺いました。
店内奥に足を進めると現れる珈琲スペース。その名も「深町珈琲」☝
これが焙煎機。一番小さいサイズのマシンとのこと。
コーヒーは香りが命。時間がたった豆は香りがどんどん薄れてきてしまって、豆本来の風味を感じることができなくなってしまいます。
そのため、焙煎は1度にまとめて行うのではなく、こまめに調整しながら少量づつ使う分だけ焙煎を行っているのだとか。
棚には、コーヒー豆がずらり‼
豆の他に、コーヒー器具や輸入菓子などもラインナップ。
豆を買って自宅でもコーヒーを楽しみたいけど、コーヒー器具がない‼
そんな方も安心。このお店で一気に揃えることができます◎
ポップでキュートな輸入菓子も気になります。
早速珈琲をいただいてみることに✌
まずはメニューを拝見‼
あえてブレンド豆は出さずにストレート豆に特化⚡
コロンビア・ブラジル・タンザニア・コスタリカ・ルワンダ・グアマテラ・モカ・エチオピア・ケニア・マンデリンの10種類からお好きな豆をセレクトして飲むことができます◎
マスターに伺ったところ、豆のセレクト基準は2つ。ひとつは自分で飲んでいて、本当に美味しいと感じたもの。もうひとつは、手頃な値段でお客さんに提供できるもの。趣味として珈琲を長年嗜んでいた省二さんが厳選した、こだわりのラインナップです。エスプレッソマシンも完備しているので、エスプレッソやカプチーノも楽しめます。もちろんテイクアウトも可能。時間がないときでも美味しいコーヒーを飲むことができるのは嬉しいですね。
豆の種類はたくさんあるけれど、正直どの豆がどんな特性を持っていて、どんな豆が好みか、正直僕にはまったくわかりません‼
メニューを見ながら悩んでいると、省二さんがハンドブックサイズの中綴じ冊子をそっと差し出してくださいました。
中面にはわかりやすく豆の解説が書かれていました。
産地、香り、味などはもちろんのこと、お店で提供している焙煎加減も細かく表示されています。焙煎によって、同じ豆でも味や香りに大きく違いが出るのだそう。
お店のスタンダードな焙煎加減だけでなく、事前にオーダーすれば好みの焙煎加減で仕上げていただけるそうです。まさにコーヒー豆のオーダーメイド。いろんな豆や焙煎を試して自分好みの味や香りを見つけてみるのも楽しいですね。
今回は、インドネシア産のマンデリンをセレクト。
カウンターからは、ハンドドリップで丁寧にコーヒーを淹れている姿垣間見ることができます。ゆっくりとコーヒーを待つ時間は不思議と落ち着きますね☺
テーブルには、メニューの他にも富ヶ谷商店街の広報誌などローカル情報満載なフリーペーパーが置かれていました。読んでみると知らなかったお店がたくさんあって、まだまだこの地域の奥深さを実感しました⭐
5分ほどしてコーヒーが到着‼ コーヒーサーバーのまま提供するスタイル。
自分でカップにコーヒーをそそぎ入れるひと手間も楽しみひとつですよね☝
ひと口飲むとしっかりとした苦味を感じました。酸味は少なく、後味にほのかに香る程度。味は僕好みのどストライクでした! しみじみとコーヒーを味わっていると浅草帰りの常連さんが来店。浅草名物あげまんじゅうを差し入れに持ってきていたので、便乗して僕もおひとついただきました。差し入れをお客さんみんなで食べるという、なんともゆるい感じが最高です。
揚げまんじゅう。食べるのは小学生ぶりです。
これがきっかけで、常連さん数人と会話を楽しむことができました◎
ふとお店に馴染んでいる自分に気づき、少し嬉しくなりました。
ここで、マスター省二さんに少々お話を聞きました。
−お店を始めたきっかけはなんですか?
「訳あって30年ぶりに実家に戻ってきました。もともとコーヒーが好きだったんで、文具屋の一角で豆を売ろうと思いたったのが始まりですね。コーヒー店で働いていた経験はなくて、独学で勉強していたんです。夢ってほどじゃないけど、いつかお店をやれたらいいなと思っていました」
−どんなお客さんが多いんですか?
「文具屋の常連さんとか近所の人とかNHKの方が多いですね。ヴァイオリン作っている人とかいろんな人がきますよ。当初は試飲スペースの位置付けだったのですが、ゆったりできるので喫茶店として認識される方が強くなってきましたね。おかげさまでコミュニケーションの場になって、楽しいです」
−大好きな珈琲を仕事にして、いかがですか?
「珈琲を仕事にできて、本当に楽しいですね。自分の中でそれぞれの豆に理想の味というのがあって、そこからブレないように調整していくのが難しいところ。納得のいく出来映えになるとやはり嬉しいですね。そこが醍醐味。早くお客さんに飲んで欲しいって気持ちになります」
「深町珈琲」は、今や地域の憩いの場として大活躍‼
毎日、美味しい珈琲を求めて訪れる常連さんも少なくないのだとか。この日も続々と訪れるお客さんは様々。近所のおじいさんやマダム、カフェ巡りが趣味の女子大生まで老若男女が同じ空間を共にし、珈琲と会話を楽しんでいました。たくさんの人が集う理由は、珈琲はもちろんのこと、いつも笑顔を絶やさないマスターの人柄があってこそだなと常連さんとの会話を通して実感しました。
これからも長く続いていって欲しいお店です。奥渋にいった際は、是非訪ねてみてください。文具屋の奥にホッと一息つける安らぎの空間が広がっています。
21「深町珈琲」
住所:東京都渋谷区富ケ谷1丁目43−8
営業時間:9:00〜19:00
定休日:日曜日
電話番号:03-3467-9121
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「anna magazine」は、ファッションからライフスタイルまで、ビーチを愛する女の子のためのカルチャーマガジン。そして、「anna magazine」はいつでも旅をしています。見知らぬ場所へ行く本当の面白さを、驚きや感動を求めるたくさんの女の子たちに伝えるために。