“Travel is ENCOUNTERS” (ネブラスカ篇) #45

“Travel is ENCOUNTERS” (ネブラスカ篇) #45

Photos, essay by T. T. Tanaka

Local / 2021.11.26

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

“Cool ride”

「ピッカピッカ! カッコいいね~。自分で仕上げたの?」
「そうだよ~」
「どこからきたの?」
「ふふ。フロリダからなんだ」
えーー。真南の州から。ここはオマハ(Omaha, Nebraska州)。
アメリカ中西部大草原までゆうに 1,600 kmはある。
大陸ってすごい。それだけの距離、陸続きで乗ってみたい・・・。
にっこり元気スマイルが決まりました。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

信号ですーっと止まったストレッチリムジン。
え、左右に窓が12個もある・・!
すご。思いっきり都会のかおりがする。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

わ。こっちは真っ赤なカブリオレのコルベット。
その前を元気な女性たちが過ぎる。
あ、向こうの車線には白い馬車が過ぎる。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

真っ白な馬車は石畳の旧市街(Old Market)から巡回ツアーとして出ているんだ。
いろんな笑顔が馬車の前を行き交っている。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

白い馬車の御者さんたち。
忙しい合間にお二人ともちょっとスナックとドリンクを補給中。
そんなときに声をかけたら気持ちよくにっこり。
観光客のために頑張ってくれてありがとう!
都会で笑顔に出会えると嬉しい。
Cool smile, cool ride!



Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

“Cool Struttin”

颯爽とゆく女の子。歩幅も大きくカッコいい。
大人をぐいぐいかっこよく追い抜いてゆく。
(※ “strut: 気取って歩く)

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

この子も元気いっぱい。
ストライプのT-shirt お似合い。
そ、手を振って Go! 足の運びもいいよ~。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

この子は大人の手が必要なんだけど、
行こう、行こう!
パンダも応援。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

さすが、大人のお兄さんたち。
足幅大きいし、力強く大地を蹴ってゆく。カタチがきれいね。
西日にあたってキラリキラリ。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

「エーイ! 僕なんか飛んじゃうんだもんね~。見ててね~!」
Jump!
あ~っ、見事に失敗しちゃった。。
でも素敵なチャレンジだったもんね~。
大人になんか、負けていられません。
Cool Jump!

※同名の“ Cool Struttin’”は、60年以上前、1958年にjazzピアニスト、Sonny Clarkが発表した同名のアルバムに収録されている。美しい足とハイヒールがカバーフォトで当時でも今でもジャケ買いの対象となっている。よかったら検索してみて~。出だしがなかなか素敵。



Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

“Cool sizzling’”

おじさんがめくっているのはレストランのメニュー。とーってもいいお肉の匂いがただよっているんだ。ランチを食べそびれてしまって・・。でも夜まで時間があるし・・・やっぱり、入ってみようっと。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

いきなりアンティークの秤が出迎えてくれた。大きくまあるいガラスと針。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

アートも華やかに飾ってあってライティングも素敵。
にっこり、店員さんがメニューを置いてくれた。
うーんまだ明るいし、でも、もう明日は帰るし・・・。
やっぱりステーキにしようっと。
ちょっと軽めのHanger Steakね。
サラダも一緒に頼んだ。っと、ワインもね。
気分はリースリング。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

明るい会話、そして、フォークとナイフの音が向こうのテーブルから聞こえてくる。
外の光とライティングがとっても気持ちいい。
そういえば午後のワインはネブラスカにきて初めて。
歩き回っていたので体の中に一気にしみ込んでゆく・・・。
忘れていた都会の感覚を思い出した。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

ロケット菜がサーモンの上に元気よくのっかっていてシャキッと美味しい。
あ、来たよ。ステーキ。細めのフライドポテトもおいしい。
ステーキ、じわっと少し甘くっておいしい。ネブラスカだね。
この大平原に感謝の味わい。ありがとう。
ああ、デザートも食べたいし、もう一杯飲みたいんだけど、行くよ!
まだ、オマハ、歩くんだから・・・



Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

“Balmy breeze”

あらー。スイーツを我慢してお店を出たら、アイスクリームを仲良く食べている二人が・・・。
「あ、チョコチップとアップルミント!お好きなんですね?」
「そうなんだ~。こんな感じでどうだい?」
ちょっと歩を休めてポーズとってくれました。二人でスイート。土曜日。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

まだまだ太陽がまぶしい時間。
陽の光をまっすぐ受けて、カップルが歩く歩く。笑顔と笑い声と。
いい感じね~。大きな雲も二人をドラマチックに演出する。風はひかえめに流れている。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

颯爽と現れた二人。
足が二人ともなが~い!!
手を振っていたらキメてにっこり通り過ぎてくれました。
素敵な香りを残して・・
あれ、気づいたんだけど、街灯のポールの形もおしゃれね。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

にぎわいをみせるフードフェス。
いい香りの中、日の光が頭に肩にまぶしく反射する。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

フェスに行く人、帰る人。
羊のような雲の下。きらりと光る肌とサングラス。
オレンジ色のスカートがまぶしい。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

お祭り広場からメインストリートに急ぎ足で現れた女性がサングラスをとって車を待っている。
かっこいい仕草。
忘れていた都会のリズムを思い出してしまった。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

信号が青になると舗装路面からタイヤとエンジンの音が一斉にリズミカルに伝わってくる。
大きなマンホールの蓋のそばをバンが過ぎてゆく。

Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka

太い排気音のピックアップトラックがバックして止まった。
女性が下りてパーキングメーターまでやってくる。
まぶしい逆光の中、すーっと風が吹き抜けてゆく。
少し草っぱらの香りが流れてきた。
そうだった、ここは、大平原だったもの・・・

※同名の “Balmy breeze” は、jazzピアニストTakehiro Honda(本田竹廣; 1945 8/21-2006 1/12)が1990年発売のアルバム 「Back on my fingers」に入っています。検索してみてください。


“Soulful Strut”

ネブラスカを発つ時が近づいてきている。
今その最大都市オマハ(Omaha)を歩いている。
ここは都会の感覚でいっぱい。
ちょっと緊張感もあるしときどき人の目を意識してつい姿勢を正してしまうのだ。
そんな中で大人も子供も元気いっぱいに歩き回る姿。まぶしく、カッコいい。
テンポよくシャキッシャキッと決まっている。

“Soulful Strut*”

エネルギッシュで存在感あふれる車と昔ながらの馬と・・。
ちょっと東京っぽい感じと大陸の平原の香りと・・。
まだ帰りたくないのに大都会に帰ってしまったような雰囲気がよぎってさびしい気持ちになってしまう。
でも歩こう。前に向かって歩こう。
歩くと景色が変わる。
新しい景色がまた元気をくれる。
大地を歩いて元気をもらった。
帰国しても歩いてみるんだ。
あの女の子の歩みにも、男の子のスケボージャンプにも負けてられないもの。
ありがとー。ネブラスカ。

(* strut: 気取って歩く の意)
※同名の “SoulfuI Strut” は、オリジナルは、Young Holt Unlimitedによるもの。 1968年にリリースされ、全米チャートで第3位となる大ヒット。1996年にサキソフォン奏者のGrover Washington Jr. がカバー演奏を収めた同名のアルバムを発表。1998年にはグラミー賞ノミネート。ノリのいい曲で元気いっぱい。検索してみてください。


Photos, essay by T. T. Tanaka
イラスト by 瀧口希望
(※2021年より前の取材を元に書いております)


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