奥渋マップ Vol.23
Contributed by anna magazine
Local / 2018.05.21
僕たちの大切な地元、奥渋の魅力をどんどん紹介していきたいと思います。今週も張り切ってまいります!
今回訪れたのは、「ミートショップさかえや 」
渋谷方面から東急本店通りに入り、ジャズ喫茶「SWING」を通り過ぎ、堀内ベーカリーを抜けて、2〜3分ほど代々木八幡方面に歩いたところにお店はあります。昔と変わらないスタイルで、地元の人々に愛され続けているローカルな精肉店です。栄屋さんでは日替わりの手作り弁当が購入できるとの情報をキャッチし、早速伺ってみることに。
「こんにちは。お弁当買いたいのですが」
「ごめんねー。今日はもう終わっちゃったんだよ。14時までだからね」と店主の間野敬和さん。
慌てて時計を見ると時刻は14時30分・・・これは痛恨のミス!
今日は朝ごはんも食べていないし、空腹はマックス。
諦めて他のお店に行こうとしたその時。
「自家製ビーフカレーならあるよ! うちのカレーはね、イチから手作りしてるから美味しいよ〜」
ビーフカレー!!!
思いがけないメニューの存在に一気に気分が明るくなりました! しかも僕は大のカレー好き!
毎日カレーでもいいくらいカレーを愛しているので、これは運命の巡り合わせとしか言いようがありません!
早速ビーフカレー(¥480)を注文。揚げ物のトッピングも可能。今回は、一番人気のささみカツをチョイス。店主の間野さんによると、カレーのベースとなるスープストックから調理工程はすべて手作り。丁寧に抽出されたスープに6時間かけて炒めた飴色玉ねぎ、牛肉を合わせてじっくりと煮込んだルーは、旨みがぎゅっと凝縮されているとのこと。
これは期待が膨らみます! 待つこと数分。カレーとご対面です◎
気取らなさ!これでいいんです◎
トッピングのささみカツも美味しそう。
早速いただきます!
まずはルーを一口。
コクのあるルーとホロホロの牛肉が一体化していて、旨みが溶け込んでいます。こだわりのビーフカレーは、なんと渋谷区長もお気に入りなんだとか! この味を求めて、お店を訪れるそうです。
お弁当は日替わりがメイン。基本的に、チャーハンやチキンライスなどの味つきご飯と肉料理をメインとしたおかずと白ごはんの組み合わせの2種構成。月ごとの献立カレンダー(Take Free)も用意されているので食べたいメニューが一目瞭然。毎日きてもお客さんが飽きない工夫がなされています。手作りのため用意できるのは40個ほど。すぐに売り切れてしまうこともあるそうなので、食べたい方はお早めに! カレンダーにはメニューの他に、休業日も記載されているのでさかえやユーザーなら絶対にハズせないマストアイテムです。ちなみに、今日のメニューはヒレの味噌カツ弁当とキムチチャーハン。どちらも名前だけでそそられますね。次回来店した際に、必ずやリベンジを果たします。
日替わり弁当の他にも店内の揚げ物とライスを自由に組み合わせて弁当にすることもできます。気分に合わせて、自分にぴったりなお弁当を作ってみるのもアリですね。
カレーを食べ終えたところで、他の揚げ物もどうしても気になってしまいました。
お昼を過ぎたということもあり、ラインナップは少々まばら。11〜14時までは随時揚げているとのこと。16時からも1時間限定で再開するそうなので、揚げたてを食べたいなら11時、16時が狙い目です!
メンチカツをセレクト。
ギュッと具が詰まったメンチカツ。
ソースをたらりとかけて。
いただきます!
カラリと揚がっていて、サクサクでした。
メンチカツはつなぎなしの牛肉100%。ジューシーで冷めても美味しい一品は、さかえやの人気メニューのひとつです。揚げ物は全て手作りで、メンチ、コロッケ、唐揚げが特にオススメとのこと。揚げ物は、植物性のサラダ油と白絞油をブレンドしているので、食べた時に胸焼けがないよう油にもこだわっているのだそう。お客さんのことを1番に考えて、細かいところにも配慮は欠かしません。
メンチカツに舌鼓を打ちながら、お店のことについて少々お聞きしました。
―お店はいつからやられているんですか?
創業67年。昭和24年からこの場所でずっと営業しているよ。父様がお店を始めて、親子3代続いてる家族経営の店だよ。
―ローカルなお肉屋さんは今となってはとても貴重な存在だと思いますが、街の変化に伴いなにか変化はありましたか?
ずっとここにいると意外にも変化には鈍くなるんだよね。新しいお店ができたなとかはわかるけど具体的にどう変わっているのかはイマイチわからないね。ただ、今の時代、スーパーに行けば肉も魚も野菜もなんでも揃うけど、あえてうちにきてくれるお客さんがいるってことがとても嬉しいんだよ。
―スーパーにはない魅了ってどんなところだと思いますか?
やっぱり対面で話しているから自然と顔なじみになるってこと。あの人はああいう料理が好きだからこういう料理も教えてあげたいなとか、この肉ならこの料理がオススメですよとかアドバイスができるところが良いんだとおもうよ。
―お客さんはどのような方が多いんですか?
弁当とかは、このあたりにオフィスで働く人たちだね。精肉はこの地域の主婦。
―肉のこだわりを教えてください。
うちで取り扱っている豚は、茨城県産瑞穂のいも豚。飼料の中にサツマイモを入れて育てている。そうやって飼育された豚は品質が良く、臭みのない甘みのある肉になるんだ。
瑞穂のいも豚の説明も抜かりなく掲出されています。詳しくは店頭で!
僕は今までローカルな生鮮食品の専門店で買い物をしたことがありませんでした。今回さかえやを訪れて、その魅力を肌で感じることができました。取り扱っているお肉の品質はもちろんのこと、手作りにこだわったお弁当や惣菜は、お客さんに向けた細やかな配慮がなされていて、ホスピタリティを感じました。街で愛される店っていうのは、こういうに細かなところを妥協せずに、気を配っているお店なんじゃないかと思います。
また、町のお肉屋さんは、その道のプロですから、肉のことを知り尽くしているわけです。ここで聞くことができる情報は、スーパーでは得られないとても貴重なものなのだということに気づかされました。思い切って質問してみれば、あなたにぴったりなアドバイスを教えてくださるはずです。
普段、どうしても私たちは利便性や効率化を求めてしまいますが、たまにはゆっくりとローカルなお店で、世間話でもしながら買い物を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見があると思いますよ。
23.ミートショップさかえや
住所:東京都渋谷区神山町17-4
電話:03-3465-2901
営業時間: 9:00~18:30
定休日:土・日曜日
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「anna magazine」は、ファッションからライフスタイルまで、ビーチを愛する女の子のためのカルチャーマガジン。そして、「anna magazine」はいつでも旅をしています。見知らぬ場所へ行く本当の面白さを、驚きや感動を求めるたくさんの女の子たちに伝えるために。