SHIBUYA NORTH MAP #25
奥渋マップ Vol.25
CAMELBACK
Contributed by anna magazine
Local / 2018.06.06
僕たちの大切な地元、奥渋の魅力をどんどん紹介していきたいと思います
今週も張り切ってまいります。
今回ご紹介するのは、CAMELBACK。
コーヒーとサンドイッチが楽しめるお店です。
渋谷方面から本店通りに入り、5分ほど歩くと左斜めに細い路地が見えてきます。
その路地を奥に進むとお店があります。
いつもお客さんで賑わっているCAMELBACK。
お店の前を通る度に気になってはいたものの、今回初めての訪問です!
店内に入ると店主の成瀬隼人さんと鈴木啓太郎さんが元気な挨拶とともに出迎えてくださいました。
壁にはラクダの絵が所狭しと並んでいます。気になって聞いてみたところ、
これらはすべてご近所にお住まいの画家 真鍋太郎さんの作品とのこと。なにも言わずともわざわざ店名にちなんだラクダの絵を描いて、お店に持ってきてくださるのだそう。
そのほかにもラクダが店内のいたるところに!
メニューを拝見!
サンドイッチが8種類とドリンクが13種類。
サンドイッチは、メニューによって3店舗のパンを使い分けるのがCAMELBACK流。
生ハムを使用した2種と玉子サンドは代々木上原のカタネベーカリー。きのことベーコン、ブリーチーズとリンゴ、野菜とエメンタールチーズの組み合わせは、参宮橋のタルイベーカリー。ベーコンとドライトマトとルッコラ、ラムベーコンとドライトマトとパクチーの組み合わせは、代々木八幡の365日。どれもそれぞれのパンの特徴を理解し、美味しさを最大限に引き出す組み合わせを試行錯誤した結果、生まれたメニューなのだそう。
数あるサンドイッチの中でも生ハムと大葉、ブリーチーズとりんご、玉子サンドの3種類が人気とのこと。ブリーチーズとりんごの組み合わせの意外性に惹かれ、注文してみることに。
それに加えて、コーヒーのオススメを聞いたところ、アメリカーノ(Camel Black)とのこと。深煎りのオリジナルブレンド豆を使用したコーヒーは老若男女問わず人気。
早速、僕もアイスのアメリカーノを注文。
厨房を覗くと、サンドイッチをメインに担当する成瀬さんが腕を振るっていました。
まずはコーヒーが到着。
続いてサンドイッチが到着。
それでは、いただきます!
まずはコーヒーを一口。たっぷりとカップに注がれたアメリカーノは、苦味と酸味のバランスがちょうど良く、すっきりとしていて飲みやすかったです。
次にサンドイッチをガブリ!
一口食べて、すぐにこのサンドイッチの虜になってしまいました。りんごとチーズ、蜂蜜の相性が抜群なんです! 噛めば噛むほど旨みが増すタルイベーカリーのパンも相まって、絶妙なハーモニーを生み出しています。一度食べたら病みつきになる味で、リピート確定です◎ ハマる人続出で、このサンドイッチを毎回注文する人も多いんだとか。
コーヒーとサンドイッチに舌鼓を打ちながら、店主の成瀬さんに少々お話を伺いました。
--このお店はオープンしてどのくらいなんですか?
3年半くらいですね。
--コーヒーとサンドイッチの専門店をオープンしたきっかけはなんですか?
アメリカでサンドイッチ屋をやるのが夢だったんです。僕は、元々アメリカで寿司職人をしていました。子供の頃からサンドイッチが大好きだったので、アメリカで寿司屋として独立するのもいいけど、サンドイッチの方が絶対に面白いと単純に思ったんです。アメリカってパンの国だし、サンドイッチは魅力的だったけど、全然美味しくなかった。日本的な目線があればより美味しいサンドイッチができるんじゃないか、繊細な日本人の味覚を持って、サンドイッチを作れば喜ぶ人も多いんじゃないかと思ったんです。その資金稼ぎのためもあって、日本に一時帰国したんですけど、なかなか再度アメリカに行く都合がつきませんでした。でも、日本でオープンできるタイミングがうまく重なったので、とりあえず東京でやろうかなと。
--日本人的な目線は現在のサンドイッチにも生かされているんですか?
サンドイッチはパンが重要だと思っていて、パンをどう美味しく食べるかに尽きます。この辺には美味しいパン屋さんがたくさんあるのでそのパン屋さんたちの3種類のパン。違ったパン屋さんの違ったバケットを用意していて、メニューによって変えています。カタネベーカリー、タルイベーカリー、365日。パンの特徴を加味してバランスを取りながら試行錯誤しながら具材を考えました。
--どうして奥渋に?
色々な観点からお店を探していたんですけど、僕ら二人とも東京出身で、渋谷に行くときにはよく井の頭通りを使っていたから、この地域が慣れ親しんだ場所だったという部分が大きいですね。
--お客さんはどんな方が多いですか?
今は外国人のお客さんが多いですね。口コミで、CAMELBACKに行けば東京の情報を教えてくれるっていう情報が広がっているらしくて、よく聞かれますね。定番からディープスポットまで、その人に合ったアドバイスをしています。タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、イギリスなどあらゆる国からきてくれてます。ここでアメリカで過ごした経験と現在がリンクするというか、英語が話せることが生きて本当に良かったです。あとは、近所の人もよくきてくださいますよ。
--外国人のお客さんから学ぶことはありますか?
笑顔と愛嬌じゃないですかね! 日本人に一番足りていないところ。それにお店への敬意を肌で感じます。
--ローカルな人々との繋がりはありますか?
お店をやる上で、そこが1番大事だと思っています。うちは完全ローカル優先です。ここで商売させてもらってるわけですから、この商店街の方々を特に大切にしてるしお店同士もがっつり繋がってます。挨拶が基本だと思っているんで、近所の小学生が学校帰りに店の前を通ったら「おかえり」って必ず声をかけるし、地域のお祭りなどにも積極的に参加していますね。
--この辺りはどんな方が多いですか?
ずっとこの地で商売している人が多いから、あったかいし、気取ってない。でも男気というか江戸っ子の人情を感じますね。粋な人が多いです。
--お店同士の繋がりだとどこのお店が?
魚力さんは365日毎日のようにきて、コーヒーを買ってくださいますね。3年半ほぼ毎日買いにきてくれてますからね。バイトの子よりもお店にくる回数が多いです(笑)。同じ商店街に若い奴が入ってきてくれたから、「俺らがこの店を潰さない」みたいな気持ちでいてくれるんですよね。毎日の日課としてコーヒーを飲んで、世間話をしにきてくれるのは本当に嬉しいです。
取材当日も魚力の鈴木安久さんがご来店、ローカルな話に花を咲かせていました。
--今後の目標などがあれば教えてください。
2号店がオープンしたばかりなので、まずはしっかりと営業していきたいと思っています。オープンしたきっかけは、前々から考えていたわけではなく、物件のお話をいただいてしまったからなんです。できちゃった結婚みたいな(笑)。
--2号店ができたんですね!オープンのきっかけはあったんですか?
2号店ができた理由は正直勢いです。物件が先に出てきてしまったんです。
できちゃった結婚みたいな。いい物件出てきちゃったからこれやったほうがいいんじゃない? みたいな感じです。お店自体のコンセプトは一緒なんですけど、メニューが若干違うので、どちらのお店も楽しめると思います。
お店を開店したきっかけからローカルへの思い、2号店のオープンという新たなステップへと足を進めるCAMELBACKのこれまでとこれからを垣間見ることができました。ローカルへの並々ならぬ愛を感じ、心が熱くなりました。サンドイッチやコーヒーの味はもちろんのこと、礼儀と感謝の心を大切に、お客さんへの真摯な対応とスタッフの笑顔がこのお店が愛される理由なのだと取材を通してヒシヒシと感じることができました。おしゃれなコーヒーショップはたくさんあるけれど、どうせ行くならまごころこもったお店に行きたものです。僕の中で、CAMELBACKは長く通いたくなるお店のひとつになりました。乾ききった砂漠のような東京の街に潤いを与えるオアシスのようなお店です。みなさんもぜひ足を運んでみてください。
25.CAMELBACK
住所:東京都渋谷区神山町42-2
電話:03-6407-0069
営業時間:8:00~17:00
定休日:月曜日
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anna magazine
「anna magazine」は、ファッションからライフスタイルまで、ビーチを愛する女の子のためのカルチャーマガジン。そして、「anna magazine」はいつでも旅をしています。見知らぬ場所へ行く本当の面白さを、驚きや感動を求めるたくさんの女の子たちに伝えるために。