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“Travel is ENCOUNTERS” (ネブラスカ篇) #46
Photos, essay by T. T. Tanaka
Local / 2021.12.20
コロナ禍になる前、アメリカのど真ん中の大平原Great Plainのネブラスカ(Nebraska)州に降り立ちました。ちょうど一週間かけて車でぐるりと800km超、地を這ったのでした。ネブラスカとは先住民の言葉で静かなる川。平らなゆえにゆったり流れる川。その上流、日の沈む西方向に向かい、そして時計回りで大都市オマハに戻りました。
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100年以上前、馬とともに人々が農作業をした名残が・・。
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そして、道端にはピンクのハマナス(prairie wild rose = rosehip)が・・。この道は昔、モルモン教徒たちが西に移動していったトレイルだった。のどかにみえる大地は冬は厳しく、また、地質的にも木が育ちづらい過酷なところだったのだ。先住民たちが住むこの大地に、ヨーロッパから「新大陸」に渡り苦労した人たちが多くこの地に移りすんで開墾してきた歴史。Great Plainsはドラマであふれていた。
旅中の道沿いに大きな町というのは感覚的に一つもなく、立ち寄った殆どが人口600人とか200人とか100人とかの町。何マイルか走るとぽつんと現れる感じ。いわゆる名所旧跡などは検索しても出てこない。160年前の鉄道駅前のメインストリートには人が闊歩し馬車が往来して歓声にあふれていたのだろうけど・・。何もない町? いえいえ。素敵な遭遇がありました。道端で出会った人々の素敵な笑顔たち。
町の規模とか過去とかってなんなのかしらん・・。自然の息吹とともに生きる個々人の幸せこそが町の幸せなのかもしれない。
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人口400人のAnsley.
大きく育ったCotton woodに初夏の太陽が差し込む。
ふと、「大草原の小さな家」を思い出した。
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車を止めた線路近くまで戻るときに出会ったお母さんと息子。この子は人懐っこくて僕と一緒に友達のお家に行こうよ~って誘ってくれたんだ。元気に成長してね~。
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人口100人のBerwynで出会ったおじさん。彼にはベトナム戦争で日本に立ち寄った経験があった。戦争に反対する彼は孫をトラクターの運転席に呼び寄せて一緒に僕のカメラにおさまった。後日、写真をプリントして直接彼のところに郵送したのだ。
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1882年にできたBroken Bowという町にも立ち寄った。先住民キャンプで見つかった折れた矢にちなんだ町名。ふと入ったレストランはポテトもマッシュルームもビーンズもビーフも新鮮でおいしかった。つい、昼からコロナビール飲んじゃった・・。
家の前のちょっとした置物やペイントの鳥さんやかかげている国旗たち・・・。
毎日を大切に暮らされている感じで気持ちもほっこり。
そ、こんな古い車もぴっかぴか。過去を振り返る感じじゃなくて未来から着陸したみたいだった・・・。
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大平原の中になぜか緑のモコモコ地帯。年月をかけて人々が植林したNebraska National Forest(国が管理する森林)。そこにあった鉄塔をよじ登るとこんな感じで眺望できた。このはるか西にはロッキー山脈があるはずなんだけど、まーったく見えない。
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さらに走ると野生動物保護区。伏流水と泉があちこちに。ネブラスカ州のアイコンになっている風車は発電して農業や牧畜に必要な水をくみだすポンプを回すんだ。この目の前の水もゆっくり流れていてビーバーが顔をひょっこり出して可愛かった。
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野生動物保護区の斜面の上に突然現れた鉄塔。1930年代にCCC(Civil Conservation Corps=市民保全部隊)によって建てられたFire Towerだった。世界大恐慌で失業者が町にあふれかえっていた頃、アメリカではその対策の一つとして200万人を超す若者たちが“市民保全部隊”として雇用され、各地の厳しい環境下で労働力として、現地でキャンプしながら道路、フェンス、運河、ダム、車庫、橋、ビジターセンターなどの建設や、植林、山林火災消火などにあたった。国立公園や野生動物保護区や国有林エリアも。
時代背景はコロナ禍の今と同様か、いや、もっと暗かったかもしれない。
当時、ここでなんと180人もキャンプして、現存する建物や道路等を建設していた。この塔は山火事の見張り塔。
茫然としていたら、塔の下をピョンピョンと白いお尻の鹿さんが跳ねて消えていった。
ネブラスカは乾燥していて厳しい寒さのところが多いのだけど、なんと、地中に世界最大級の水がめ、オガララ帯水層(Ogallala Aquifer)があるのだ。湖水やせせらぎ、そしてここで降る雨水が砂でろ過されてこの巨大な地下水プール(日本の1.2倍の面積!)に注がれてゆく。もともと2000万年~500万年前までの間にはるか西のロッキー山脈から流れていた水路がこのあたりで土砂に閉ざされ大量に水がたまった。その地層が地中に残り巨大な水がめとなった。かなり昔の水で「化石水」ともいわれているけど、今も砂丘から新たに地中にしみこんで貯められてゆく。
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Valentineの町の東のはずれに流れるNiobrara川。この川にかかるブライアン橋(Bryan bridge)。
のびのびとしてきれいなアーチ。もうすぐ沈む日にその姿がエレガント。
真ん中が一本のピンで繋がれているアメリカで唯一の橋。88m長 × 7.3m幅。1932年製。当時アメリカで "最も美しい鉄橋" に選出され、1988年にはNational Register of Historic Placesになっている。
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日没直前、その橋を渡っていたら遭遇したお兄さんとワンちゃん。
いつも一緒で甘えん坊なんだ~と言っていたけど、その通り。ほら・・
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今回の時計回り行程の一番上の町がValentine.
ここにも野生動物保護区(Niobrara National Wildlife Refuge)があった。あちこちで顔を出すPrairie dog。器用に使う前足。彼らが草を食べてくれるので新鮮な緑がまた生えてきます。
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こんなに大きく口をあけて鳴く鳥は初めて見たけど、元気いっぱい。
ニシマキバドリ(Western Meadowlark)。
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道路を横切った大きなシルエットは赤鹿(Elk)。
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大平原には珍しい滝。Smith Falls.
太陽が真上から落ちてゆくsplashを反射させ、木々のシルエットを並べている。影になった葉っぱもときおり、揺れてはまぶしい緑を目に届けてくれる。
大地の滝つぼからの景色を見ているとここはどこ? とクラっとした・・・
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滝の近くはしっとりして植栽がユニーク。これはまさに紙のようなPaper Birch(白樺の木の一種)。
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立ち寄った北部の小さな町、Springview.
通りで出会ったお母さんにカフェの場所を聞いていたら、そこに「ママー!」と走ってきた女の子。
「どこ行くの~?今晩BBQなのよ~」
「楽しみね~、食べすぎ注意ね~」
ちょっとサンダルが大きめ。暑いし、まぶしいよね。でも夏休みはうれしい。
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磨き直して、エンブレムもピカリ。
古い車もイキイキしている。
惚れ惚れするHorse power.
元気をくれてありがとう。
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George's WINDMILL CAFE.
このブルーの塗装きれいだなあ・・・と見入って写真を撮っていたら、おじさんが中から出てきました。
「このブルー、きれいですね~。ご自分で塗られたんですか?」
「おー。ありがとー。いい色だろ?おいらの好きな色なんだ。どこから来たんだい?」
「あ、こんにちは。日本から来たんです。この色合い素敵で大好きです。お願いがあるんですけど、日本の読者の皆さんにお見せしたいので、お店の前でお撮りしていいですか?」
「そうかい。いいぜ。こんな感じかい?」
コロナ禍が続いたし、おじさん、今も元気なんだろうか? 今はお店はやっているんだろうか?
実はもうネット検索では出てこないんだ・・・。
FISH FRYでビールを飲んでおけばよかったのに・・と悔やまれる。
おじさんのおすまし顔が脳裏にこびりついている。
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国道20号沿いの北東の町、O‘Niell(オニール).
人口3700人。ちょっと大きめの町。
ホテル前に数台の大型バイクが止まっていた。
全部ピッカピッカのHonda製。
仲間と一年一回、夏休みにツーリングでやってきたおじさん。
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ステーキ屋さんでまた遭遇。
"Money Pit"(金食い虫)って書いてある。同名の映画もあったけど。
高級大型バイクだものね。いつも家族に言われてる自虐ネタなのかしら?
みんな頑張って働いて、それぞれの旅は嬉しい。
あのおじさんの笑顔みたいに。
何かしら、故郷に帰ってきてのんびりしているような雰囲気・・・
帰ってからのおみやげシェアも楽しみですね~
Love drive from Canada.
でも、どうして、カナダから1,800kmも走ってきたんだろう・・・?
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みんなで手をつないで足クロスで踊っているアイルランドダンスのウォールペインティング。
このO’Neill という町、アイルランドからの人たちの子孫が多く、なんと、ネブラスカ州のアイルランド系の「首都」と名乗っている。ペイントの衣装はグリーンでシャムロック(Shamrock: クローバーのこと)グリーン。若い人たちもおじさんおばさんたちも楽しそう。今ではコンペティションも開かるれる色んなスタイルのIrish Danceがある。ふるーい壁だけどみんながイキイキと動いているみたいで楽しい。
3月のSt. Patrick Dayに行ってみたいな~
母国アイルランドで1840年代に発生したジャガイモ飢饉。そのために数百万人がカナダに渡った。その後彼らの多くがアメリカに移ってくる。宗教の多くがカトリック系であったことや、アメリカではイギリスなど他の国からの入植より遅かったことなどから普通の職になかなか就けず、リスクの多い警察官、消防士、軍人などになった人も多いとのこと。軍などの儀式のときに今でもアイルランドのバグパイプの演奏があるのはその流れを汲んでいるからなんだそうだ。
1860年代にはアイルランド移民はアメリカ国内の全移民の1/3を占めた。その子孫にはケネディやレーガン、バイデン大統領など著名人たちが沢山。母国アイルランドのあちこちで緑のクローバーを目にする。国の象徴植物。St. Patrick dayは一年で最大のお祭り。このストリートに描かれたクローバーのまわりでパレードが行われる。アイルランド民族衣装を着て踊り、演奏も華やかに行われ、お馬さんも緑で飾られる。州内外から住民の何倍も集まるんだそう。たのしそー。
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夏の西日がまぶしく照り付けていた。
交差点の信号の柱と、アイルランド由来のBlarney巨石のシルエットがなが~く伸びている。
向かいには1882-83年に建築されたO’Neillで最古のレンガ造りの建物、旧Nebraska State Bank.
国の登録歴史建造物。
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もうすぐ沈む。街灯もついたし、車のヘッドライトもまぶしく過ぎてゆく。金曜の夜。
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O’Neillの40kmほど東にあったAshfall Fossil Beds State Historical Park.
40 m × 40m のエリアに1200万年前のサイの化石がまんまたーくさん発掘されている。
目の前に広がる景色が壮観。唖然。。
トウモロコシ畑だったところでちょうど50年前! の1971年に赤ちゃんサイの化石がまるごと発見された。そのときから、出るわ出るわ・・・。
ここは亜熱帯の草原とジャングルが広がっていたのだ。そして、東アフリカのサバンナにつながる三本角の鹿、キリンラクダ、4本牙の象、馬(browsing horse)、ハリネズミ、角なしサイなどが沢山闊歩していたのだ。それが、当時あった巨大火山(現在のロッキー山脈西)が大噴火したのだ。細かい粉状の火山灰が吹雪のようにアメリカ大陸に飛び散り当時の生き物たちの多くは呼吸困難となり火山灰の中に埋もれ死に絶えていった。その後、北から伸びてきた大氷河! で火山灰ごと、ほとんどは流れて霧散してしまった。けれど、ここのエリアだけは奇跡的に流れず、残っていた。2m以上も積もったまま。す、すごいドラマ。。今も発掘でそのドラマが続いている。大平原のポンペイ。
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オマハ(Omaha)。
40万人を超す人口はネブラスカ州最大。 アスファルトとコンクリートが視野に広がる。
信号ですーっと止まったストレッチリムジン。
え、左右に窓が12個もある・・!
すご。思いっきり都会のかおりがする。
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ミネラルウォーターを飲む僕の後ろから笑い声が近づいてきた。
振り向いたら、スマイルが元気いっぱいに近づいてリズミカルに過ぎていった。
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Omaha, Nebraska, USA; by T. T. Tanaka
颯爽と現れた二人。
足が二人ともなが~い!!
手を振っていたら、にっこりキメながら通り過ぎてくれました。
素敵な香りを残して・・
あれ、気づいたんだけど、街灯のポールの形もおしゃれね。
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なんと、ストリートでwedding photo.
控えめにうつむいて照れてる男性と笑顔の女性と。
古い建物と新しい風と。
わ、いいわ~
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おっとー。
サングラスのぼく。
いえーい。
「パパ、Go! Go!」
お父さんのエンジン、あまり吹き上がりませんけど・・・
ウィークエンドの町のシルエットは楽しい。
みんな、行くよ~!
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こっちでも子供たちの歓声が聞こえると思ったら、大小の恐竜クラフト。今にも動き出しそう。
まさかここの人たち、大昔の恐竜時代の感覚も持ち合わせているのかしら・・?
いろんな生き物もいてストリートが楽しい楽しい。恐竜、笑っているじゃん。カラフルだしね。
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颯爽とゆく女の子。歩幅も大きくカッコいい。
大人をぐいぐいかっこよく追い抜いてゆく。
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「エーイ! 僕なんか飛んじゃうんだもんね~。見ててね~!」
Jump!
あ~っ、見事に失敗しちゃった。。
でも素敵なチャレンジだったもんね~。
大人になんか、負けていられません。
Cool Jump!
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“These Foolish Things”
ワンちゃんが100年以上前の古い通りをお散歩中。
こんな近くの僕のところまできてにっこり。
おじさんの靴下のNの向こうにイエローTシャツの若いカップルたちが過ぎてゆく。レンガ敷の通りが足に気持ちいい。
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こっちのワンちゃんはおじさんと一緒にお店の前でお買い物のママを待っています。
旅のカップルたちがめざとく見つけて、
「きゃー、かわいい~」「いい子ね~」
なでなで・・。
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「かわいいですね~。いつも一緒なんですか~?」
「うん。車旅だといつもそうなんだ。こいつもいろんな人に会えるの好きみたいなの」
いいなあ。レストランからの匂いもしてくるし、人々の足音も、馬車の音も、人々が手を振ってくれるのも・・。
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すみっこでは、ギターと歌声。
「ジャンバラヤ」(Jambalaya)のフレーズがレンガ壁と屋根に響いてくる。
明るい彼女の歌声。
そうそう。ザリガニとオクラスープとひれ肉で元気を出そう出そう。みんなで。
※ “Jambalaya” は1952年にカントリー歌手、ハンク・ウイリアムズ(Hank Williams)が発表した曲。カーペンターズ(Carpenters)、ブレンダ・リー(Brenda Lee)、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)らの他、沢山のシンガーがカバーしている。検索してみてください。
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こっちの交差点では朗々としたalt sax。
Cotton wood並木の葉っぱたちも揺れています。
musicバックに過ぎてゆくお姉さんのステップもいい感じ。
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わあ、踊っているじゃん。
来る車、来る車、徐行して窓あけて聴いていきます。
つま先もキマってます。
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「ねえ、リクエストしていい?」
「おう。いいぜ~。なんだい・・?」
「うーんとね。 “These Foolish Things” とかは?」
「お。ちょっと待ちな。i-phoneで検索するからさ・・・ おう。わかったぜ」
なるほど・・・。イヤフォンで伴奏聴きながら吹きだしたよ。
いいねえ~。
未舗装道路脇のピンクのハマナス(ローズヒップ)、トラクターに乗ったおじいちゃんと孫、60年代の車のテールランプ、錆びた鉄塔のネジ、流木や枝でビーバーが作った巣、甘えて橋の上で寝転ぶワンちゃん、草を手にもって背伸びするprairie dog、古文書のようにカールした白樺の幹、ブルーの手塗のカフェの前でカウボーイハットを手にしたおじいちゃん、クローバーとラインダンスのペイント、火山灰に埋もれたはるか昔の動物の骨、元気よく失敗したスケートボード、照れながら歩道でwedding photoを撮ってもらう二人・・・
These Foolish Things.
こんなちっちゃいことたちが、Nebraskaの日々を思い出させてくれる。
最後まで彼の演奏をじっくり聴いたら彼のスマイルが広がった。
幸せな気分になった。
楽器ケースにチップを折って置いた。
ありがとう。“These Foolish Things”
Good bye, Nebraska!!
Thank you, Nebraska!!
※同名の“These Foolish Things”は、1935年にロンドンでの演劇のために書かれ、翌年ヒット。今までにBenny Goodman他、Bill Evans, Clifford Brown, Ella Fitzgeraldなどの他、多くのジャズ・プレーヤーたちにもカバーされてきています。検索してみてください。
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“I left my heart in Nebraska”
Nebraskaってどんなところだったんだろう・・?
広大な草っ原しかみえなかった大地。日本も大変だけどここも人口が激減。100人とか200人とかの町が点在している。貨物だけがゆく鉄路とさびれた元駅前。
一方、広大な面積のNational ForestやNational Wildlife Refuge.
Prairie dogや赤鹿やニシマキバドリ。ビーバーも元気に巣を作っていた。氷河時代の後に広がった砂丘。そのあとに草がなんとか育った。
ポツンと残る火の見やぐら鉄塔や公園の施設などは1930年代の世界大恐慌時に雇用創出のために駆り出された人たちが作ったものだった。
その大地の地下に地球でも有数の巨大な水がめがたまっているとは知らなかった・・・
小さな町にみつけたアイルランドダンスやshamrockのペイント。
日常の素敵な光景に歴史が染み出ていた。
地方と、Omahaなど大都市はあまりにもその様相が異なっていた。都会には新旧の素敵な建物や乗り物も見られるし、人々の姿はそのシルエットですらかっこいい。多くの国のレストランもあるし。その歩くテンポは速く、歩幅も大きかった。地方のあの人口100人の小さな町で出会ったビアレストラン前で帽子を手にしてポーズをとってくれたおじさんのテンポとはあまりにも違う。
でも、こどもたちの人懐っこく無邪気に駆けて飛んでゆく姿は都会でも地方でも同じだった。その笑顔を思い出すと都会も地方も僕の中ではつながっているんだ。
ふと気になって立ち寄った Ashfall Fossil Beds Historical State Park. ここで最大級のびっくりに遭遇するとは・・・。1200万年前、ここは水際でサイもラクダも棲息していたんだ。目の前の地表一面にずらーっとそのサイの化石が何頭も何頭もそのままついこの前まで生きていたかのように全身の姿を見せていた。かつてアフリカとつながっていたんだ・・・。
地球が、生き物たちが、先人たちが、日々を過ごした、今では見えない大きな大きなふかーい舞台。そんな舞台のことは毎日ほとんど忘れてしまっている。私たちはその舞台の上で飛び跳ねているんだけどね・・。でもネブラスカを歩いているとその舞台の上にいる感覚をもつことができた。
そうなんだね、どこの土地でもその舞台を掘ってゆくとタイムマシーンが待ち受けている。それに乗るといつの間にか世界と地球とつなげてくれる。
“ENCOUNTERS --- ちょっとした遭遇”はその入口なんだ。
ちょっとした美しさに気づいて、作品にしてこれからも皆さんともシェアできるといいなあと思います。だって世界とつながっていけるもの。これからも日々を大切にしたい。
そんな気づきをたーくさんくれたNebraskaに大感謝。
私の心はまだNebraskaにあるんだけど・・・
“I left my heart in Nebraska”
※“I left my heart in San Francisco”は1954年誕生。1962年にTony Bennettが歌ってミリオンヒット。日本では小野リサやジャズピアニスト、山本剛などがカバーしています。検索してみてください。
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Photos, essay by T. T. Tanaka
イラスト by 瀧口希望
(※2021年より前の取材を元に書いております)
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T.T.Tanaka
のっぽの体形からつけられたニックネーム、トーキョータワータナカ。出身は兵庫県。フォトグラファー/エッセイスト。今までに30ヶ国以上を旅してきている。アメリカではフロリダ州などに在住経験あり。マーケティングの世界に身を置きながら同時にフォトグラファーとして国内外で活動してきている。国内外各地の風景、街、人、いきものたちのお茶目なサプライズを自由に切り取って写真制作および展示、スライドショーを展開してきている。写真集ENCOUNTERSシリーズ(Ⅰ,II,Ⅲ,Ⅳ,V,VI,VII;日本カメラ社)は幅広いファンから愛されている。最新刊ENCOUNTERS in Pakistan (みつばち文庫)は子供たちのピュアな笑いがいっぱい。
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