ー Behind the scenes ー
-World street skateboarding Rome 2022-
ローマで出会ったスケーターたち #03
Photo:Leonardo Rodriguez
Interviews & Text : Aco Hirai
Local / 2022.07.29
7月3日。
8日間続いた「World street skateboarding Rome 2022」のファイナル。
女子は、1位中山楓奈、2位西矢椛、3位織田夢海、と日本人女子が表彰台を独占。
そして、男子は、アメリカのナイジャ・ヒューストンが優勝、堀米雄斗は8位、表彰台を期待されていたスケーターたちも難易度の高い技に挑戦したりと、果敢に挑んだけど、今回は残念ながら良い結果が残せなかったとのこと。
そこで、奮闘した男子スケーターたちに話を聞こうと、ウォームアップエリアへお邪魔した。そこには、練習用のパークがあり、みんなが自由にスケボーを楽しんだり、リラックスしたり、コンディションを整えたりしているよう。
ファンとの記念撮影に笑顔で答えるフランスのオーレリアン・ジロー。
たくさんのスケーターたちからサインや記念撮影を求められるゴールドメダリスト、堀米雄斗。
女子のスケーターたちが集まってコロッセオをバックに記念撮影。
下の広場にあるバールでは、ファイナルを楽しみに待つ人たちがたくさん。
そして、パークでスケボーを楽しむ青木勇貴斗さん、根付海龍さん、佐々木来夢さんを発見したので、早速大会のことやローマ滞在について聞いてみることに。
「自分なりの滑りができてよかった」――青木勇貴斗さん
―今回はどうでしたか?
Yukito(以下Y):自分なりの滑りができたのでよかったです。
―点数をつけるなら何点ぐらいですか?
Y:ん〜50点ぐらい・・・です。
―ローマはどうですか?
Y:ローマに来るのは2度目で、めちゃくちゃ暑いですけど、すごく楽しいです。
―残りの2日間の予定は?
Y:自分、「ジョジョ」がめちゃめちゃ好きなんですよ。しかも5部のロケーションがコロッセオで。見たことがある場所がたくさんあるからすごく楽しくて。まだコロッセオの中には入ったことがないんですけど、残りの数日間で入れたらいいなと思っています。あ〜、これ、荒木さんに伝わるといいな。
―ありがとうございました。
「準決勝で落ちたことがめちゃめちゃ悔しかった」――根付海龍さん
「練習不足だったな、と反省」――佐々木来夢さん
―今回はどうでしたか?
Kairi(以下K):今回は、予選で最初のヒートだったので、点がどれくらいか全然わからなくて、ちょっと攻めた技を出して予選を3位で通過しちゃったんです。そしたら、次の準決勝は、シードの人たちが入ってきて、その人たちと同じヒートだったので、緊張して本来の滑りができなくて準決勝で落ちてしまって。めちゃめちゃ悔しかったです。
―佐々木さんはどうでした?
Raimu(以下R):練習不足すぎてダメダメでした。ほんと、練習不足だったな、と反省しています。
―ローマ滞在はどうですか?
K:めっちゃ楽しいです。ちょっとだけスケボーをやりに街に行ったりもしました。
R:建物がめちゃめちゃキレイで、日本と全然違うので歩いているだけで楽しいですね。
―イタリア料理は食べました?
K:ピザとパスタを。あ〜、美味しかったです。
―残りの滞在は何をする予定ですか?
K:そうですね、ストリート行ったり、イタリアのご飯を食べたり、観光する予定です。
―残りの滞在、楽しんでくださいね。ありがとうございました。
最後は、白井空良さん。
アワードセレモニーが終わり、アフターパーティがスタートした頃。ふと、コートの真ん中に目をやると、ベンチに座ってリラックスした様子の白井空良さんを発見。早速、話を聞いてみた。
Roberto D’AgostinoのDJでアフターパーティがスタート。
「これが最後じゃないので、また頑張ろうと思います」―白井空良さん
―白井空良さんですよね?
Sora(以下S):え、違いますよ(笑)。あっ、うそです、そうっす!
と、茶目っ気たっぷりな返しをしながらインタビューに答えてくれたのは、本大会でも活躍が期待されていた白井空良さん。
―今回はどうでしたか?
S:今回は、準々決勝で敗退してしまって、自分の滑りができなかったことがすごく悔しいです。最近、調子が良かったので、イチから考え直す機会になったし、いい経験になったと思います。
―難しい技に挑戦したと聞きました。去年に引き続き、ローマ大会は2度目ですよね。
S:そうなんです、今回も少しは期待されていて、こんな結果で不甲斐ないです。でも、これが最後じゃないので、また頑張ろうと思います。
―はい、活躍楽しみにしています。ローマ滞在中、何をして過ごしていますか?
S:そうですね、いろんな観光地へ行ったり、撮影をしたりしていました。ご飯もいろんなところで食べました。でも行くところ行くところ、パスタとピザばっかりで、ちょっと……あれでしたね(笑)。10日間ぐらいいるんですけど、ここ数日は、日本食を食べに行っていました。
―えっ、そうなんですか。ちなみにどこの日本食に?
S:SHIROYAというところです。美味かったすね〜。
―イタリアの街はどうですか?
S:街は地面がボコボコしていて、スケートボードには向いてないのかなーと思いました。
―ローマの街ではスケートやりました?
S:少しやったんですが、あまりできる場所もなくて。
―滞在は後2日間ですか?
S:そうです、とりあえず夜はパーティに行って・・・(笑)。思う存分イタリアを楽しめたので、ゆっくりして日本へ帰ろうかなと思っています。そう、彼は一緒に来てくれた先輩で、BMXフラットランドの世界チャンピオン、内野洋平さんです。
Yohei(以下Y):今年は違いますけどね。BMX界のナイジャ・ヒューストンって思ってもらえれば、わかりやすいかもです、冗談です(笑)。
―一緒に来られたんですね。
Y:はい、一緒に。ローマは始めてきましたね。
S:いつも一緒に練習してるので、「一緒に行きませんか?」 と僕の方から相談したら、うっちーさんが来てくれたんです。俺の尊敬する師匠です。あっ、マインド的な師匠ね。
Y:同じ選手なんで。
S:うっちーさんはすごいんですよ、何回チャンピオンになってるんですか?
Y:たった11回。
S:「たった」って。11回も世界チャンピオンになってる人なので、やっぱり学ぶことがたくさんあって。俺も、うっちーさんが大会とか一緒に来てくれるだけで気がラクになるというか、精神的にも強くいられる気がするんです。まぁ、今回は負けちゃったんですけどね。
―何かアドバイスはあったんですか?
S:何もないです(笑)。いや、何もないわけではないです!
Y:でも、今回は負けてしまったから、一緒に来て良かったなと思います。
―ちなみに、数々の大会で世界各国を回っているお二人ですが、どこの街が印象に残っていますか?
Y:僕はバルセロナが好きですね、あとチェコがよかったな。
S:俺もチェコ好きです。
Y:初めての世界戦がチェコだったていうのもあるんですけど、サービスは良くなかったけど、建築物が良くて印象に残ってるかな。ご飯も美味しかった気がするな〜。
―プラハですか?
Y:そうそう、確か「魔女宅」のモデルになった街なんですよね。観光中にデジャブで、「あれ、この街並みどっかで見たことあるー!」って思って調べたら「魔女宅」だったんですよ。
S:すげぇーーー!!
Y:チェコよかったっすね〜。
と、話していたらファンの男の子たちが、白井空良さんにサインを求めて来たので、ここで終了。
―たくさんお時間もらってありがとうございました。
たっぷり話が聞けたところで、私たちも取材を終えることに。
エキサイティングでエモーショナルなスケートボードの大会はこれでおしまい。
最後に、お忙しい中快くインタビューに答えてくれたスケーターのみなさん、関係者のみなさん、本当にありがとうございました。
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Aco Hirai
2004年オーストラリア移住、2005年帰国、2019年マルタ島留学、2020年イタリア移住。 海外で活躍する日本人を取材したImhereマガジンを不定期で発信しています。(インタビュイー募集中)