“Travel is ENCOUNTERS” (フロリダ篇) #1
Photos, essay by T. T. Tanaka
Local / 2018.03.05
“喉 渇 い た よ ~ !!”
あぢい。。お水飲まなきゃね。。
ちゃんとパパが持ってきてくれてるよ〜
僕のところ来なくていいから。うれしいけど。。あ、よだれが。
St. Augustine Beach, FL, USA; by T. T. Tanaka
“Bubbles(泡泡)!!”
泡~! 大西洋。Atlantic Ocean.
アメリカ大陸の東にあるのよね。
だから日の出が美しい。今日は見逃しちゃったけど。
ずーっとずーっとビーチ。
自然に泡が波際にできちゃったりするの。不思議でしょ?
チカチカ、キラリキラリ。ときどき光って、ふーって飛んでいくんだよ~。
St. Augustine Beach, FL, USA; by T. T. Tanaka
“Couple”
ずーっと海を見ていた二人。。
チェアでのんびり。
耳からは波の来る音引く音、風の音、鳥の声、子供たちの歓声。まぶしい光、ほほを撫 でる風。明るい香り。
さっきスーパーで買ったピーカンナッツ(pecannuts)が芳しく美味しい。
体全部が生き返っていく。。一日いてもいいよね。
ずーっとずーっと。
アンブレラ、ビーチにささるんです。砂がかたいから。フロリダ半島の東ビーチは真っ白、砂は細かくさらさら。空気はたっぷり湿っぽいんだけど不思議に砂は体にまとわりつかないの。
フロリダ半島は大昔海底で珊瑚だったらしい。内陸でも真っ白な砂。鍾乳洞や地中には途方もない水が流れている洞窟があちこちにある。水があちこちで沸いている。。みずみずしいところだね。
あ、わたしたちの体の60%は水だった。
St. Augustine, FL, USA; by T. T. Tanaka
“赤 い カ エ ル”
Red frog restaurant に入っちゃった。
赤いって何だろう? って思ったけど、キャラクター。
ほら、可愛いでしょ? まつ毛も。
赤は愛されてるキモチの色でもあるね。いきものへの愛情も感じます。
ちょっと遅めのブレックファスト。
ベーコンバーガーで、おなかいっぱい! レストラン出て、ビーチの鳥たちに会いにいこうっと!
Waldo, FL, USA; by T. T. Tanaka
“Family on a buggy car”
ババババ・・・と音がしたと思ったら突然やってきたバギーカー。
片手運転のパパがかっこいい。
ひざに坊や、後ろにワイフ。
夕方 5:30 ちょっとまだ明るい。仕事が終わってみんなの笑顔を乗せて近所一周。
大きな樫の木(Oak tree)。昔から駅に通ずる道沿いに育ってきたんだね。
なが~い貨物車の汽笛が向こうからきこえてきた。待合室ベンチのある駅舎はひっそりそのままに残っていたけど、人の乗り降りするAmtrak trainの駅は地図から消えてしまっている。
ちょっと寂しくなったけど、バスケでボールを飛ばしあう子供たちの元気な叫び声で元気になれた。
メキシカンフード、タコスをホットソースで食べるんだ。
ずーっと、ずーっと。
すーっと、ずーっと、そこにいたかった。 白いピカピカのビーチにいったときも、リスが駆け回る大きな樫の木の下を歩いていたときも、泉からわき続ける水をみたときも。。 なぜ、このフロリダというところはそういう気持ちにさせるんだろう?
夕方、あがってくる満月を見たときに、ああ、まんまる、きれいと思った。
こんな感覚はなかったことに気が付いた。大人になって東京の大都会でずっと働いているうちにその感覚を失っていたのだ。お月様に気づいたら、風の音が聞こえてきて、巣に帰るペリカンのシルエットもその愛らしい不器用な動きもしっかり見えてきた。
昼間、湖のようなメキシコ湾に円弧を描いたイルカの背ビレ。イルカに出会った砂浜を月光の中で歩いてみた。あっと思わず声が出てしまった。足元の波打ち際にカブトガニのオス・メスが沢山集まってきていたから。。Helmet crabとかHorse shoe crabといわれ生きた化石とされる。何年か前から彼らを守ろうという活動があちこちで始まっている。
有名なところじゃないけど、普通に歩くだけで自然がいっぱい。色々な命に出会えるね。生活している人たちもイキイキしている。意図しない出会い、 ENCOUNTERS。ふと目に触れるもの、聞こえるもの、肌や手で感じるもの、香ったり、味わうもの全てで生 きている実感を味わえるのだ。旅は日常の再発見でもある。
フォト、エッセイ by T. T. Tanaka
イラスト、ロゴデザイン by 瀧口希望
フロリダに関することはこちらのフロリダノートをチェック。
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T.T.Tanaka
のっぽの体形からつけられたニックネーム、トーキョータワータナカ。出身は兵庫県。フォトグラファー/エッセイスト。今までに30ヶ国以上を旅してきている。アメリカではフロリダ州などに在住経験あり。マーケティングの世界に身を置きながら同時にフォトグラファーとして国内外で活動してきている。国内外各地の風景、街、人、いきものたちのお茶目なサプライズを自由に切り取って写真制作および展示、スライドショーを展開してきている。写真集ENCOUNTERSシリーズ(Ⅰ,II,Ⅲ,Ⅳ,V,VI,VII;日本カメラ社)は幅広いファンから愛されている。最新刊ENCOUNTERS in Pakistan (みつばち文庫)は子供たちのピュアな笑いがいっぱい。