「ボヘミアン・ラプソディ」を語る男と女

TYPE OF MOVIE-映画を観る男と女-#6

「ボヘミアン・ラプソディ」を語る男と女

Illustration : TOMIMURACOTA

People / nov.21.2018

同じ映画を観ているのに、男と女で感想が全く違うことがある。印象に残っているシーンも、劇中の曲に対する評価も違う。「TYPE OF MOVIE」では、そんな男と女の感性の違いにフォーカスを当てながら、今注目の映画をご紹介! 第6回目は「ボヘミアン・ラプソディ」です。



「ボヘミアン・ラプソディ」をクイーン世代ではないけど、好き。
という男と女が鑑賞。



「ボヘミアン・ラプソディ」について


伝説のバンド「Queen」のリード・ヴォーカル、フレディ・マーキュリーの行き様を描いた作品。世間の常識を打ち破る革新的な音楽を次々と生み出し、スターダムを一気に駆け上がったフレディとそのメンバーたち。今なお語り継がれる劇的なパフォーマンスを披露した彼らの華やかな活躍の裏には、誰も知らないストーリーがあった……。フレディの歌声を使用したクイーンの数々の名曲が流れる。劇中ではエミー賞受賞俳優のラミ・マレックが、魂が乗り移ったかように演じる。

男と女の映画レビュー


Q1.Queenとの思い出は?


男/幼い頃、TVでサッカーを見ていて流れていた「ズン、ズン、チャ」のリズム。初めて音楽にカラダが反応した瞬間でした。カラダで感じたその曲こそがクイーンとの初めての出会い。同じく、20年以上前に、缶コーヒー「MAJOR」のCMで世良公則さんがコーヒーを飲み、「男が飲むならMAJOR」というメッセージと共に流れていた音楽がQUEENの「We Are The Champions」。

女/2004年に放送されていた、野島伸司が脚本を書いてキムタクが主演のドラマ「プライド」です。大人になってからも何度も見返す大好きな作品ですが、ドラマの随所にQUEENの楽曲が使われていて、勝負のシーンには「We Will Rock You」が、ロマンスのシーンには「bohemian rhapsody」が使われていたような気がします。キムタクも歌も最高にかっこよかったな。



Q2. ライブシーン、正直どうだった?


男/今回、僕は劇場内の最前席で映画を見ていました。この場所で見たライブシーンは格別でした。目の前に広がるスクリーンの迫力から、その場所に入り込んだような錯覚になり、臨場感溢れるライブシーンを体感することができました。僕が「QUEEN」の中で一番好きな曲は「We Are The Champions」。ライブシーンでまだかまだかと待ち続け、この曲が流れた瞬間、感動や爽快感、達成感、いろんな感情が頭を巡りました。

女/フレディ・マーキュリーは本物のエンターテイナーだなぁと感じました。自己満足でかっこつけて歌うんじゃない。求められていること以上のパフォーマンスをしてきた人たちだけが伝説って呼ばれてるんだと思います。

Q3.一番、胸が熱くなったところは?


男/一度は、QUEENから距離を追いてソロ活動に熱中していたフレディ・マーキュリー。同時に、彼のカラダは病に犯されはじめ、心も体も不安定に。その後、フレディ・マーキュリーは病院に行き、ある病気の診断を受ける。そして、病院から出ようと廊下を歩いていた時、一人の青年とすれ違う。その時に彼がある言葉を発し、後に、その言葉の意味がわかった時、とても胸が熱くなりました。

女/ライブ映像はもちろんなんですが、あえてそこ以外で回答すると、フレディがメアリーと仰向けに寝転んで逆さのままピアノを弾くシーンと、フレディが隣の家に住むメアリーと、窓越しにランプをつけたり消したりするシーン。フレディはメアリーの前ではいつもロマンチストでちっぽけなとこが好き。



Q4.この映画の見どころは?


男/QUEENの曲は、無意識にいろんな場面で聞いていることが多いと思います。でも、それらの曲がどんな風に生まれ、どんな意味の歌詞なのか、なかなか知ることはありません。「ボヘミアン・ラプソディ」を見ることで、彼らの曲には「QUEEN」の歩み、フレディ・マーキュリーの生き様がたくさん詰まっていることを知ることができました。

女/何と言っても、「QUEEN」の楽曲がこれでもか!と堪能できるところ。音楽映画は好きでよく観るのですが、近年でも最高峰ではないでしょうか……。

Q5.フレディ・マーキュリーというエンターテイナー、あなたにはどう見えた?


男/世間では、いろんな噂やイメージが飛び交っていたようですが、フレディ・マーキュリーがステージに立てば誰も文句を言う人はいない。誰もが共感し、ひとつになれる時間をつくるエンターテイナー。

女/彼はスターになる前から自分がすべきこと・できることをわかっていた天才。それはうぬぼれではなくて確固たる自信というやつで、彼が自分を信じてやってきたことがそのまま楽曲やパフォーマンスになっている。自分を信じる力がちゃんとある人。そういう人が世界で一番魅力的だと思う。



Q6.この映画にあなたなりのキャッチコピーをつけるなら?


男/「音楽に生きる男たち」
長いものに巻かれることなく、純粋に自分たちに音楽を聞いてくれる人のことを考えている男たちだと感じました。

女/「ユーチューブで3分未満の曲に慣れてしまった耳にも優しい5分55秒」
5分以上の曲って滅多に聴かなくなっちゃったけど、5分あってもいい歌は聴いちゃうんだなって心底思えました。

そして、3人目(男)のレビュー


今日から、BGMが変わる。


「ひとつになれる時間をつくるエンターテイナー」(男)、「本物のエンターテイナー」(女)と言うように、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観れば、きっとフレディ・マーキュリーに惚れてしまう。少し心酔という感覚に近いくらいに。リアルタイムで「QUEEN」の音楽と出合っていなくても、フレディ・マーキュリーというアーティストの人物像をくっきり頭に描けなくても、それは同じことだと思う。今作では「QUEEN」が伝説のバンドと呼ばれる所以や、グループ解散の危機ながらも20世紀最大のチャリティー音楽イベント「ライヴ・エイド」への出演を決意するまでに至った経緯などが描かれている。今まで知らなかった「QUEEN」の裏側、フレディ・マーキュリーの人格。それらを垣間見て、彼らの名曲にもう一度浸る。その時には、もう“QUEEN愛”が出来上がってしまっているというわけ。「ボヘミアン・ラプソディ」を劇場で鑑賞する際は、ぜひ友達、恋人、家族などを誘って見に行ってほしい。鑑賞後のレビュートークが大いに盛り上がるはずだ。そして後日、一緒に見に行った友人たちに聞いてみよう。「通勤BGMは、なに?」って。もう「ズン、ズン、チャ」のリズムが離れなくなっているかもしれない。



【作品情報】
タイトル:ボヘミアン・ラプソディ
公開:大ヒット公開中
監督:ブライアン・シンガー
出演:ラミ・マレック、グウィリム・リー、ベン・ハーディー、ジョー・マッゼロ ほか
配給:20世紀フォックス映画
劇場:オフィシャルサイト(http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/)で要確認。
© 2018 Twentieth Century Fox

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