その答えは誰もわからない。

えもーしょん 中学生篇 #13

その答えは誰もわからない。

2010〜2013/カイト・中学生

Contributed by Kaito Fukui

People / feb.05.2020

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#13 「その答えは誰もわからない。」
(2010〜2013/カイト・中学生)

エンドロールの

名前が、ズラーーーーーーっと

流れる横に、NGシーンが映し出され

さらなる、B級感に感動してしまった。

「はぁ、良かった」

鳥が、チュンチュン鳴き

風の音も気持ちがいい。

午後、3時の窓から入る。

太陽の光は、なんとも言えない

気持ち良さだ。

はぁ…。

ボクは、いつものように

深い昼寝についた。

Zzz

首が痛くて、目が覚める。

外は、もう暗く

時刻は、午後7時。

キッチンから、ママがご飯を作る

音がする。

「ぬぉぉぉぉぁぁぁぁあ」

大きく、伸びて

5分ほど、放心する。

お茶と、お菓子のゴミをまとめて

起き上がり

キッチンへ向かう。

「やっと起きたの」と

「こいつ、またかよ」と言わんばかりの

表情でママが言う。

「今日の映画は凄く良かった」と

まだ、寝ぼけたまま

席に座り、ご飯を待つ。

「はい、出来たよ」

テーブルに置かれた、今日の夜ご飯

「焼きそばに、レモンって…」

「なにこれ!?ピーナッツ?」

「焼きそばじゃないよ。パッタイ」

「なにそれ」

「タイのご飯だよ」

「ん、へー。」

「レモン、ちゃんとつけてね。ビタミンだから」

「あ、結構美味しいね。」

「そうでしょう」

タイか…。

パッタイを食べながら

今日の映画を思い出す。

かなり、B級ではあったが

やっぱり、良かった。

いつも

目的の為に目的地へと向かい

目的の為の旅をしているからだろうか。

映画の彼のように、あてもなく

その瞬間で、旅をする事が

少し、羨ましく感じた。

ご飯を食べ終わり

再び、ソファに座る。

「うーーーん」

仮に、今彼のように

旅に出るとするならば

目的は何だろうか。

いや、そもそも

目的を考えては

彼のように旅は出来ないか。

「うーーーん」

体がソファに沈み始めると

心のどこからか

「自分とは?」

と、聞こえてきた。

「え?」

「なにそれ」

何、自分とは?って

あれか、たしか

「縦の繋がり、横の繋がり、全部無くした時に、お前はそこに居るのか?」

って

この前、おじちゃんに言われた。

それ…なのか?

続く


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