先生はみんなバカ。

えもーしょん 中学生篇 #1

先生はみんなバカ。

2010〜2013 /カイト・中学生

Contributed by Kaito Fukui

People / dec.09.2019

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#1 「先生はみんなバカ」
(2010〜2013/カイト・中学生)

桜が微妙に咲いて、寒いのか
暑いのかよくわからない。
4月、ボクは遂に
家の目の前の中学校に入学する。

パパとママが嬉しそうに
買ってきてくれた、制服。

初めて、シャツより上のアウターを着る。
学ランって言うらしい。

ママは嬉しそうに、ずっと写真を撮っている。

パパは久しぶりのスーツに
ネクタイは何色が気分か
朝からずっと悩んでいる。

AM10:00

「そろそろ、行こうか」とママ

「あ、そうだね」とサーフィンのDVDを見ていたボクとパパ

3人で、慣れないスーツやジャケットに身を包み
たった50m程の通学路を歩き学校へ向かう。

正門に着き、入学式と書かれた
看板の前でまずはボクの写真を撮る
パパとママ。

パパは、NIKON FGにパンケーキレンズを付けたフィルムカメラ

ママは、写ルンです。でパシャパシャと

「せっかくだから、3人で撮ってもらおうよ。」とママ

やっと周りが視界に入る
ボクとパパとママ。

誰もいない。
そりゃそうだ
だってAM10:00だからね。

急ぎもせず、体育館へ向かう。

ちょうど、校長先生が
スピーチしていた。

ガンッ!とたまたま勢いよく
開いてしまったドア。

全新入生&保護&教員の視線が
ボクら親子に。

素晴らしい、中学生活の幕開けだ。

ボクの年のクラスは
1クラス38人で8クラスもあった。

ボクは1年7組

教室は5階にあって、窓から海が見えて風も海の匂い。
揺れるカーテンは少し潮でべたついている。

入学式が終わり、両親が帰った後
教室に生徒が集まり
オリエンテーション的な事があった。

なぜか
ボクは、別室に呼ばれ
副校長と、学年主任、担任の先生が
面接のように
先に座り待っていた。

「はじめまして」と副校長

「こんにちは」と3人へボク

半端じゃなく重々しい空気だ。

3人の加齢臭が辛い……。
笑ってしまいそう。

「小学校では、自由にやっていたみたいだけど、そのままの気持ちや生活では困るから」と学年主任

隣で、2人の機嫌を取るかのように
頷く担任。

何が?と思ったけど
とりあえず、「はい」と答えた。

色々、脅され帰路につく。
お父さんに話すべきかどうか
お母さんと2時間程、審議した。

結果、潮焼けして色が抜けてしまう
髪の毛をその都度
黒染めしろ。と言われたことだけが
納得出来ず
お父さんへ、全て報告。
その後、波が良かったので
ボクは、お母さんと海へ行き
サーフィンをして
ビデオを撮ってもらっていた。

PM17:30
そろそろ、セットも見えないほど
日が落ちてきて、お母さんが
震えている。
でも、こういう時に限って
最後の一本が来ないから
なかなか、海から上がれない。

やっと、最後の一本を乗って
凍えているママに謝りながら
足早に家へ帰る。

家に着くと
校長先生、副校長、学年主任、担任の先生が、正座をして父の話を聞いていた。

あぁ、可哀想に。
格好つけて、子供を脅すから……。

申し訳なさそうに前を通るママ。

ウエットスーツを脱いで、フルチンで前を通るボク。

鬼の形相で、怒鳴り散らすパパ。

華やかな、中学時代の幕開けだ。

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