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Emotion 第14話

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Contributed by Kite Fukui

People / 2023.08.01

「唯一無二の存在になりたい」オワリと「計画的に前へ進み続ける」カイト。ありふれた日々、ふわふわと彷徨う「ふさわしい光」を探して、青少年の健全な迷いと青年未満の不健全な想いが交錯する、ふたりの物語。


第14話

ブログを始めてみた。登録しているときは、何を書くのだろうか。と少し考えたけれど書き始めたらスラスラと文字が浮かんでよく書けたと思う。これは、向いているかもしれないとなんとなく感じた。

第一話のタイトルは「ネコ」

家の前の、車置き場によくネコがいた。隣の家の人が夜中にご飯を置いているからだ。近所ではやめてくれ。と思っている人がいる反面、ネコを心配いている気持ちから自分に出来ないことをしている人に少しばかりの感謝と見て見ぬふりをしいる人がいる。

僕はどちらの人間だろうか、と考えていた。それは、どちらでもなかった。なぜならネコが好きではないからだ。子供の頃からどこからともなくふと、現れては茂みの影からこちらをジロっと見ているネコはこちらとあちらでは常に一定の距離があって分かり合えないからだ。

それに、ネコが生活している姿を見た事がない。昼間は日の当たるアスファルトの上で寝ているが、夜はどこに帰るのだろうか。彼らしか知らない小さな細い道をうねうねうと周りどこかへ帰るけれど、果たして本当は何をしているのだろうか。

ネコを見ているとどうも、私たちはあなたに興味はないから、あなたも私たちを見ないでくれる? と言っているようで。

そんなある日、隣の駐車場に怪我をしているネコがいた。後ろ足を骨折したようで、完全に使えないようだった。その姿を見て僕は何も出来なかった。

次の日も次の日も次の日も、そのネコはご飯を食べに来ていた。僕は手当てすることもせずただ勝手に心配して見ることしか出来なかった。

この気持ちはなんだろう。本当に情けない気持ちだ。何も出来ないくせにただ心配して、大丈夫か。と思うのにドアも開けない。声も掛けない。これじゃあ、学校で友達がいじめられているのを見て見ないふりしているのと同じじゃないか。

あの頃の僕は今のネコだ。

僕の視線すらもうざいだろう。見るなら助けろと思うだろ。友達もこんな気持ちだったのだろうか、気持ちと体が一致していない。
明日はネコが来るだろうか。


続く



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