私の原点。

Miyu Fukadaのわくわく脳内日記 #7

私の原点。

Contributed by Miyu Fukada

People / 2021.12.06

バルセロナから帰国し自身のアーカイブを目の当たりにして、次へのステップがフツフツと湧いてきた写真家Miyu Fukadaさん。納得の行く選択をし人生を選ぶ、彼女の脳内日記をお届け。

#7

思えば、10月くらいから今回の展示のテーマを考えていた。
9月は都内で働いて、あいにく契約には至らなかった仕事だったけど
そのおかげで
「本当に自分がしたいことはなんだろう?」
という問いかけを自分にすることができた。

モンブランに目がない私。誕生日前後は決まってモンブランを食べます。

コロナ前にバルセロナに移住して、オリンピック前に帰国し、
私がバルセロナへ渡航前、日本でしていた仕事は帰国後も一部を除いては戻ってこなかった。
周りのフォトグラファーは仕事がありそうに見えて、
自分には仕事がない。
自分のハマる居場所がどこなのかわからなくて、
カメラもあるし、今までのポートフォリオもあるし
でも、よしまた自分を売り込みに行くぞ! っていう感じがこれからの自分のやり方ではない気がして
とりあえず、自分のやりたいことを追求して、それを収入源にするしかないと
そんな気がしていた今年の夏終わりだった。

2016年から毎年開催すると決めていた写真展。
日本に帰ってきたので絶対やりたいと思いながらも
テーマを何にしていいのかわからなかった。
今回のテーマがバルセロナではない理由は、来年にanna magazineが再開する予定があって
そのタイミングでバルセロナの写真展を合わせようという話があったから。
(来年の写真展もお楽しみに!)


ここで、今回のテーマがニューヨークになった経緯を。

最近みんながこれを読んだり、私のインスタでよく目にする
「Dirt Supply」

実はこれは、私の父が生前営んでいた車屋の屋号で
輸入車を主に扱うお店だった。
毎週のように違うアメ車がガレージにはあって、それを見ながら乗りながら育った。
幼稚園から小学生にかけては毎年、キャンプやスキーをして自然の中で遊んでいた。
家にはサーフボードがあって、父はサーフィンもしていた。
家にあるアルバムには父が持っていたニコンのフィルムカメラで撮った私の幼少期の写真が沢山あった。

今、私が楽しい、とかワクワク! と感じて行動に移していることは父の影響がかなりあったのだ。
父は「人生の楽しみ方」を教えてくれた存在だ。

バルセロナでロックダウン中に私がなんで「私」なのか考える時間が多い中、
そんなことをふと気づいたのだった。

なので、その屋号を復活させ、私の中にも受け継がれているこの遊びを愛する自由なエネルギーで
何かしようと思ったんだ。

そんな背景があり、
最初は車屋にちなんで今まで撮りためてきた車の写真で展示をしようと思っていたのだが、なんかしっくりこず
そんな中で一際私の目を奪った、今回のロンTにプリントした写真を撮ったニューヨークをテーマにすることにした。





偶然私がニューヨークに初めて行った2009年は父が亡くなった年でもある。
そんなことはZINEの最後の文章を書きながら思い出したのだけど、
私の中で整理がついてなかったことに向き合うタイミングにもなった。

癒しのぽんちゃん。


私たちは、毎日この日本という恵まれた安全な国で
死を感じずに生きていると思う。

でも、私が旅していきた別の街では死が隣り合わせだったり、今日、明日を生きるのに必死な人をたくさん見てきた。

今回テーマにしたニューヨーク。
かなり本格的なダンス学校に通っていた私は毎日どこか遠くにある「ダンサーになる」
という夢を追いかけて
それが実現したら私は幸せだと思っていた。
ある日、学校から家に帰る途中に毎日同じ場所で同じ人とバカ笑いしながら
薬をやっている人たちが目に入ってきて、
なんで夢だったニューヨークで毎日ダンスしてるのに私はあんなに笑えていないんだろう?
幸せじゃないんだろう? と考えてしまった。
5歳からバレエをはじめ、中学生くらいからは友達との誘いを断ったり、他にやりたいことを我慢したりと
夢のためならと思って犠牲にしてきたことが多かった。
住んでいた憧れの街ニューヨークでも友達からのパーティーの誘いも断って、寒い中マンハッタンに行くために朝7時に家を出て、なんていう生活をしていた。

元をたどると、「ダンサーになる」
という夢は、自分がダンスが大好きだからという以外に
ダンサーになったらカッコイイから、みんなにすごいと思われたいから
という承認欲求が半分以上を占めていたらしく
それであの日自分がどこを目指しているのかわからなくなったんだ。

20代前半でそれに気づいた私はラッキーだったと思う。

周りの評価や意見は関係なく、自分が本当にやりたいこと、
本当に自分が追求したいことを見つけ、一歩踏み出して初めて歯車が噛み合って、全てが前に進み始めるんだと思う。

サーフィンが本当に大好き。海に入ると、丸っと全部受け止めてくれる。自分も周りも良いとこも悪いとこもあって自分、その人なのかって気づかせてくれる。


今週末は、いよいよ写真展です!
これを読んでる人に、ぜひ来てもらいたい。
11月は本当に写真展のことしか考えてなかった。
展示には体力もお金もかかるので、どこかで妥協をしている部分があったんだけど
今回はとことん向き合って、妥協せずに全力で注ぎ込んだ!
ZINEも納得いくまでセレクトして、悩んで、
ロンTもこれだ!っていうまで色々考えて
5年目、6回目にしてやっと全体的に納得のいくものが形になってきた。

今回大阪では2009年にニューヨークのLES(Lower East Side)のアンダーグラウンドなパーティーで出会った友達、Tossyのお店でも開催させてもらう。
12年後にまさかこんな展開になるなんて全く想像もしていなかったよ。

オンラインでは12/13からZINEとロンTを販売開始します!


私の頭の中はもう次のことを考えていて、
#1に書いた、某ウェブサイトでの連載のこと、そしてまだ言えないけど
来年発表するプロジェクトについて動き始めている。

この一週間は自分と、蓋をしていた過去とも向き合ってかなり浄化して手放したので、展示では一生懸命その瞬間を楽しみたいな!

ゴールデンアワー

ロバート ハリス 「エグザイルス」完読。

友達のEminataとこれからのプロジェクトについてbrainstorming. 美佑の頭の中を整理してくれる友達の存在に感謝しかない。


『どこにいようが、何をしようが、自分に忠実に生きていくものには運が味方してくれる。
そして同じようなハートを持った仲間が集まってくるということだ。つまり「自分の道を行く」という旅は、決して苦悩だらけでも、孤独なものでもないということだ』
ロバート ハリス


最後に、今回の展示場所を使っていいよと言って下さった野村訓一さんが、コロナで3食食べることもままならない日本の子供たちのためのチャリティクラウドファンディングを始めました。

https://camp-fire.jp/projects/525187/preview?token=2c6lf8vo


私自身、展示貧乏で今は寄付をする余裕がないのですが、今回の展示の売り上げの一部をそのクラファンに寄付しようと思っています!

今週末は東京で会いましょう!


東京
12/10(金)-12/12(日)
13:00-20:00
*12/10のみ17:00 OPEN

場所 DINER$ CLUB(Saturdays NYC隣)
東京都目黒区青葉台1-5-2
@dinersclubtokyo

※Cash only



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