また、夢か。

えもーしょん 大人篇 #13

また、夢か。

2016~/カイト・大人

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.02.19

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#13
「また、夢か」
(2016~/カイト・大人)

「かいとー!」

後ろから、女の子が呼ぶ声がする

ん?

男は、振り返る

すると、なにやら

嬉しそうに走って

こちらに向かってくる

女の子

「ごめんね、遅れちゃって」

「あ、大丈夫だよ。おれもさっき着いた」



男は、女の子の肩に

手を回し

歩き始めた

男は、背後に

何かの気配を感じ

立ち止まる

「どうしたの?」

と、女の子

「いや、なんかさっきから見られているような」

「え?」

と、女の子が後ろを向く

「え!!!!」

驚く女の子が

「どうしたの!?」

慌てて、後ろを向く男

男と目が合う

あぁ、ボクだ。

そして、目が覚めた…

ちょうど次の駅だ

ナイスタイミング

不思議な夢だった。

駅に着くと、まっすぐ

階段を降り

改札へ向かう

途中、17アイスの自動販売機の前で

立ち止まる

コーンか、棒か…

抹茶か、チョコか…

少し、リッチな方の

チョコアイスを買って

改札を出た。

人の流れに身を任せ

歩いていく

3番出口を出ると、かなり大通りに出た

「あれ、なんか違うぞ」

と、立ち止まる。

「ん、そもそもここどこだ」

と、立ちすくむ

「あれ、何しに来たんだっけ」

と、近くのベンチに座り

空を見上げる

「あ!そうだフェスに来たんだ」

と、お世話になっている人へ

駅に着いたことを伝え

フェスの会場マップを

検索

どうやら、反対側の出口に

出てしまったようだ。

好きな、アーティストの出番まで

あと、30分

少し、早歩きをしていたが

気がつくと、小走りで

駅の出口に、向かっていた

駅に着き、改札前の

地図を見て、スマホの

地図と照らし合わせていると

「かいとー!」

と、後ろから女の子の声が聞こえた。

振り返ると

少し、慌てた様子の女の子が

申し訳なさそうに

こちらへ向かってくる

「誰だ、この女の子」

と、ボクは不思議な目で

女の子を見つめる。

「ごめんね、遅れちゃって」

と、女の子

「あ、大丈夫だよ、おれもさっき着いた」

と、あれ?

勝手に口から言葉が出て来た。

まぁ、いいか

この子可愛いし

と、肩に手を回し

2人で歩く

すると、すぐに

誰かに見られているような

気がする。

少し、上の方から

見守られるように、ただ見つめられるように

何かの視線を

感じた。

「気のせいか」

と、歩いて会場へ向かう

しかし、やはり

後ろに人がいるような気配ではない

純粋に、視線を感じる

怖くなり、立ち止まる

「どうしたの?」

と、女の子が心配と驚いた様子

「いや、なんかさっきから見られているような」

と、ボク

すると、女の子は

後ろを振り返る。

「え!!!!!」

驚いた様子の、女の子

「どうしたの?!!!」

と、女の子を見ると

今にも、目が飛び出しそうなほど

びっくりしていた

そのまま、慌てて後ろを振り返る

すると

目が覚めた。

ちょうど、次の駅だ。

ナイスタイミング…

続く


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