オクラ

えもーしょん 小学生篇 #35

オクラ

2003〜2010/カイト・小学生

Contributed by Kaito Fukui

People / may.22.2020

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#35 「オクラ」
(2003〜2010/カイト・小学生)

江戸時代、末期。

場所はインド北部。

※諸説あり

ネッバネバの彼らがやってきた。

「今日は、オクラとなめこのお味噌汁です」

プールの帰り道

スーパーの野菜コーナーで

オクラを手にした

9月病のママが言った。

夏を引きずり過ぎな、ママ

ビキニを脱ぐことは

夏を捨てることのように

まだまだ、9月でも開いている

プールを探しては

泳ぎに行くのだ。

「なめこを探してきて」

「あ、あとネギも! 小ネギね!」

「はぁい」

「なめこ、小ネギ、なめこ、小ネギ、じゃがりこ」

なめこを手に取る。

小ネギを探して

うろうろ

「なめこ、小ネギ、じゃがりこ、チョコチップ」

小ネギを見つけ

早速さと、お菓子コーナーへ。

じゃがりこ、サラダ味を手にとり

「まだ、持てるな」

と、チョコチップメロンパンを救いに

パンコーナーへ

意識高い、マダム達を

越えて

人のいない、菓子パンコーナー。

シュガーレーズン、チョコチップメロンパン

焼きそばパン、黒コッペパン。

「シュガーレーズン、大いにありです」

心の中のボクが言った。

「プール後の焼きそばパンは最高です」

また、もう1人ボクが言った。

「プール後の焼きそばパン…しょっぱい感じ…」

シュガーレーズンのボクが折れた。

「しょっぱい、甘い、はチョコチップメロンパンです」

と、ボク。

『チョコチップメロンパンですね』

3人は合意し

チョコチップメロンパンを手にとり

ママのもとへ向かう。

しかし、まだ早い

なめこと、小ネギを頼まれたボクは

じゃがりことチョコチップメロンパンを手にしている。

買い物中のカゴに入れるのは

リスクが高い。

なぜって、なめこと小ネギ。

チョコチップメロンパンと、じゃがりこ。

同じ値段だからだ。

レジで、ピッピと

スキャン中に慌てた様子で

カゴに入れるのは

昨日、やってしまった。

同じ技は2日続けて通用しない。

さて、どうするか…。

レジに並ぶママ。

チョコチップメロンパンの上になめこを置いて

小ネギを少し丸めて

じゃがりこを隠す。

そして、そおぅぅっと

カゴに入れる…。

「お、ありがとう」

と、まだ気づかないママ。

「あ、うん。時間かかっちゃった」

と、ボク。

「お次の方どーぞー」

心臓がドキドキする。

お願い、お願い、お願い

と、精一杯にお願いした。

チョコチョコチップメロンパンの

上のなめこを取る

レジのお姉さん。

ハッとママがボクを見る。

パンなら、いいよ。

そんな顔だ。

ホット一息。

じゃがりこに巻いた

小ネギを取って

スキャンするお姉さん。

なんと!

ママは、気づいていない

お味噌をスキャン。

じゃがりこをスキャン。

「〜円です」

お姉さんが言った。

ボクは、カゴを

すぐに運んで

真っ先に、じゃがりことメロンパンを入れ

袋詰めをする。

お会計を終えたママ。

「今日は特別だよ」

やっぱり全部お見通し。


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