Kelly Stern

古代ハワイの暮らしを目指す若きファーマー

Contributed by anna magazine

People / 2017.11.15



ご存知の通り、ハワイは豊かな自然に囲まれている。島で見かける木々や花々の生き生きとした姿を見るだけで、ハワイの土壌がどれだけエネルギッシュかわかるはず。そんな自然に尊敬の念を払いつつ、古代から続く生活スタイルを改めて見つめ直し、実践しようとする若者達も増えてきている。

オアフ島の東、のどかな風景が広がるワイマナロは、切り立った山から滝のように落ちる豊かな水源もあり、昔から農業が盛んな地域として知られている。この場所で、1エーカーの畑を持ち、昔ながらの方法で野菜や果物を育てているのが、ケリーとポールの二人。ポールは10年、ケリーは7年近く野菜作りに携わってきた人で、2011年についに自分達の畑を持った。「ジャングルのようだったこの場所を数ヶ月かけて整え、畑にしたの。ケール、カールグリーン、ベイビーラディッシュ、エッグプラントなど、いろんな野菜を作ってる。育てた野菜は、ファーマーズマーケットで販売したりしてるのよ。今日もこれからハレイワのマーケットで販売するの」



ヨガのインストラクターでもあるケリーとミュージシャンのポールは、年に2回ほど、自分達で作った野菜をサーブしつつ、ヨガやライブも楽しめるイベント「ヨガーデン」も開催。彼らのライフスタイルに共感を持つ人も多く、巷ではちょっとした話題になっている。お土産として人気の高いマノアチョコレートのカカオを作っているのも友達の一人。畑にはカカオの木もあった。オーガニックに興味がある人にはよく知られているスーパー、Down To Earthの古くなった野菜を貰い受け、自分達で土を育てるなど、土壌作りにもこだわりを見せる。

「山から海は繋がっていて、それらの循環の中にすべてが含まれている。そんな古代ハワイの村落に基づいたファーム作りを目指しているの」

写真:田尾 沙織/文:菅 明美

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