べる

えもーしょん 高校生篇 #65

べる

2013〜2016/カイト・高校生

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.12.25

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#65
「べる」
(2013〜2016/カイト・高校生)

あぁ、サンタさん? 神様?

まぁ、この際なんでもいいや。

ボク「ちょっと、どういうことよなんでこんなことになってるの?」

神「日頃の行いが悪い」

ボク「わかった、わかってるけど、どうして?どうしていま!?」

神「ベストタイミングじゃ」

ボク「あぁ、神様」

今日はクリスマスイブ、ボクはこの日のために1ヶ月前から準備していた

アイドル系、ヤンキー系、ギャル系

それぞれ異なるタイプの好きな女の子と付き合って

いわゆる、3股だけどみんなを本当に1番愛していた。

「だれが1番なの?」と親友のこーやがボクに聞いた

ボクは「3人1番」と即答した

本当にみんなを愛していた。

それなのに、どうしてこんなことに

3人の彼女はグループラインを作っていた、グループ名は「殺ふくいかいと」

ラインは荒れていた、発端はヤンキーのみっちゃん

3股に気づき、98%ツンデレのこっちゃんにいつから付き合ってんの?と

問い詰めたようだ。その後98%ツンデレのこっちゃんは残りの2%のデレの部分を出し

親友のあっちゃんに泣いて相談した、しかしその相談相手のあっちゃんも

まさか、ボクと付き合っていた。

ここで3人の精神は崩壊、そしてビックバンが起きた。

ビックバン後、3人の精神は次のステップへと進み逆に強くなって帰ってきた。

そして、3人は、この際一致団結して

あの、バカかいとをけちょんけちょんにしてやろう!

ここまでが1連の騒動の流れ

ボクのクリスマスナイトは間違いなくリンチナイトに変わった。

ヤンキーのみっちゃん「ちょっと来れる?」

ボク「今日予定あるの…」

みっちゃん「うん、そう言うと思って」

ボク「え?」

みっちゃん「いまかいとの家の前」

ボク「えぇ…」

部屋を出る、階段をゆっくり降りる…

ピーンポーン、ピーンポーン、ピーンポーン

「もうやだ…助けて…」

玄関を開けると3人が…

ボク「ごめんなさい…」

3人「ま、いいよー」

あれ…?

怒ってない…?

それから、結局ボクたちは3人でクリスマスイブを過ごした。

ケーキも大きいものを買い直し

ボクは、遠くのケンタッキーまでチキンを買いに行き

帰りにDVDをレンタル

完全にパシリとなって、高校生最後のクリスマスは幕を閉じた。

翌朝、先に寝落ちしてしまったボクの枕元には

3つのクリスマスプレゼントが…涙


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