YOUNG-GUNS#006

飲食店経営者・山本秀教ものがたり。(後編)

Contributed by LUKE magazine

People / 2019.02.15



さまざまな人の歴史を切り取り物語にする「YOUNG GUNS」。
第2回目となる今回は、飲食店経営者・山本秀教(やまもと・ひでたか)さんのストーリーをクローズアップ。後編は、物語のベースとなったインタビューの内容をお届けします。



––飲食店経営者になったきっかけを教えてください。
ノリ、です。
よく遊びに行っていた下北沢の居酒屋が店を閉めることになって「同じ場所でお店やってみないか?」と紹介してもらったことがきっかけです。最初は又貸しで、声をかけてもらった1カ月後には、店をオープンしていました。経営についてよく知らないし、料理もお酒もつくれない。誰かにお店の運営をお願いして、最初は月に1万円でも収益が出たらいいなと思って始めました。

––失敗することへの不安はなかったんですか?
全くありません、考えてもしょうがないんで。そもそも1店舗目のお店をオープンする前は、人に言えるような仕事をしていなかったし、生活も困窮していたんで、「せめて人並みになりたい」って常に思ってました。そんな時に来た話なので、人に「飲食店経営者」と言える為(見栄)だけに、やってみました。

––これまでどんな仕事を経験されてきたんですか?
サラリーマンをやった事もあります。プログラミング関係の会社だったんですが、プログラミングの知識は全くありませんでした。面接のときに「プログラミングできますか?」って聞かれたから「できます!」と答えました。そうしたら採用。入社してからは、周りの先輩たちが倍働いてフォローしてくれました。自分は何も仕事していなかったです。迷惑かけっぱなしだったし、合わないのですぐ辞めました。
その後は有名になりたかったんで、バンドや格闘技をやったり、役者を始めてみたり(1週間位)、少し迷走していました。

––どんどん新しいことに挑戦する! というモチベーションはどこからくるんですか?
とにかく有名になりたい! という思いが昔はありました。それに周りを見返してやりたい!という反骨心もある方だと思います。飲食に限らず、楽しそうかどうかを基準に、これからもいろいろ挑戦したいです。何か新しいことに挑戦していく上で、もしトラブルが起きたなら、その都度、軌道修正すればいいだけの話です。

––飲食店経営者として大切にしていることは?
自分はスタッフたちの応援団長です。とにかく、今いるスタッフたちを応援しています。うちのお店や人脈を利用して、好きなこともやりながら働いてくれたら良いです。スタッフが幸せだからこそ、いい接客ができる。そうすれば、お客さんにも満足してもらえるし、会社もうまく運営できます。最近で言えば、スタッフの女の子がDJを始めました。お店で音楽イベントなどを企画して開催しています。スタッフは合計50〜60人くらいいるんですけど、個性のある子が多いんです。

––これからのことを聞きたいのですが、例えば10年後、どんなビジョンを描いていますか?
眩しくて見えないです(笑)。









[profile]
山本秀教(やまもと・ひでたか)/飲食店経営者。呑もうぜグループ代表。三重県出身。30歳半ばまで格闘家として活動しながら新聞拡張員のアルバイトをしていた。20代の頃には、音楽バンドや俳優業を少しかじっていた経験も。“面白そう” “楽しそう”など、その時々の直感を大切にしている。現在は下北沢と代田橋で飲食店7店と美容院1店を経営。働くスタッフひとり一人の個性を活かしたイベントなども企画している。http://nomouze.jp/


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