「個性」ってなんだ?

What is your color?

「個性」ってなんだ?

Photo&Text:ルナ

People / 2022.12.16

Luke magazine special contents #4
今、僕たちが考える「個性」


多種多様な生き方について触れる機会が多い今、“個性”という言葉の捉え方も様々だ。「個性」という言葉は自分を奮起させる言葉にもなり、自分を惑わせる言葉にもなる。そんな言葉について、一度考えてみた。10代と20代のはざまに生きる学生たちの素直な言葉。“「個性」ってなんだ?”



Admiring the scenery
小さい頃は見えなかったもの


ふと雲を見て「綺麗だな」と感傷的になったり、意味もないのに写真を撮るようなったのはいつからだろう。

スマホを所持するようになってから?
それとも、インスタで友達に見せたいから?
それは何か違う気がする。

夏の昼間の青い空や夕焼けの色、朝方の澄んだ空気感。小さい頃はずっと雲を眺めたりなんてしなかったし、天気なんかで感傷的になることはなかった。

これってもしかして、大人になったってこと?

なんだか20歳くらいになると、みんな自然を求めて遠くに出かけている気がする。気のせいかもしれないけれど、川や海、森に行く人が多い。それに、そこで何をしようと決めるわけでもなく、ただ見に行くだけ。ただ空気を吸いに行くだけ。どうやら、SNS上では「自然界隈」とも呼ばれているそう。

「日常が窮屈だと感じている人が多いのかな?」と思う。

少し前までは「インスタ映え」を意識しすぎて、とにかく派手。華美な装飾でみんな写真を撮っていたのに。最近は流行の賞味期限というものが本当に速い。こういった世の中に生きているからこそ、自然という、ずっと変わらない景色や存在に触れ合いたいのではないかと思う。

ちなみに私はピンク色の幻想的な空の色が好き。可愛い色はほんの一瞬で、すぐ消える。そんなところもお気に入り。小さい頃は意識して空を見たり、記憶に残っていたりはしなかったのに。



もう一つ、小さい頃には気にも留めなかったことがある。それは、都会のビルなどの建築物だ。特にお気に入りなのは京都駅の天井。無数の鉄筋がまるで糸のように織りなす構造がとても綺麗なのだ。



書いていて気づいたが、「あれ?私、めっちゃ上見てない?」(笑)

小さい頃は身長が小さかったからだろうか。いや、それは違うかも。少し大人になって周りを見る余裕が生まれたからだろう。

その代わり小さい頃に気づいていたのに、何か忘れてしまっているものはないだろうか。少し考えてみた。地べたにズラーっと作るアリの行列や花の匂い。雨上がりのアスファルトのなんとも言えない空気。思っていたよりたくさん出てきた。それと同時に、少し悲しい気分にもなった。

小さい頃にしか見えない景色って、やっぱたくさんあるのだな。でも、大人になってからでしか見えない、気づくことができない景色もきっとたくさんあるのだろうな。



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