学校のトイレ我慢問題。

えもーしょん 高校生篇 #17

学校のトイレ我慢問題。

2013〜2016/カイト・高校生

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.03.10

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#17
「学校のトイレ我慢問題」
(2013〜2016/カイト・高校生)

高校生になると

割と、モテたくなる。

しかし、ほぼ毎日

お腹がゆるいボクが

モテるためには

まず

学校でのトイレ問題。

これをどうにかしなくてはならないのだ。

朝、目覚めると

お腹が痛い。

これは、ほぼ毎日。

あとからわかった事だけど

ボクは、小麦アレルギーで

その頃のボクの主食は

ラーメン、うどん、焼きそば、パン。

そう、週7で小麦だった。

原因はそのせい。

だから、当然

朝起きてお腹が痛いので

毎朝、起きてすぐ

10-15分はトイレタイム。

そして、朝ごはんを食べると

また、5分ほど

トイレタイム。

珍しく、学校に行くが

時間通りには行かない。

なぜって

学校に着いて、トイレに行きたいからだ。

みんなと同じ時間に行ってもいいが

それだと、トイレに行きたくても

トイレでたむろするヤンキーに

からかわれてしまう。

だから、ボクは

遅れて、登校する。

そして、みんなが授業をしている隙に

トイレにこもるのだ。

そこで

1番、厄介なのが

テストの時期。

テスト中も、絶対。

絶対、絶対、絶対に

トイレに行きたくなる。

しかし、テスト中

トイレに立つ場合、戻ってきたら

そのテストはもう、出来ない。

つまり、トイレに行く前に

終わらせるか、途中でも

諦めるか。

どちらかしかないのだ。

当然、ボクは

テストの点数よりも、トイレを優先する。

テスト開始5分

ボクは、鉛筆をわざと落とし

先生が、拾いに来る。

そして、その際

「トイレ行きます」

と、小声で伝えるのだ。

トイレ常連のボクを

先生は、知っていた。

だから、開始5分でも

「はい、ゆっくりね」

と、優しく送り出してくれた。

高校卒業間際

担任の先生と、ラーメンを食べに行った。

ラーメンを待っている間に

ボクのトイレの話になった。

「かいと、なんでいつもトイレに行っていたの?あれ、本気なのか?」

と、先生

「本気もなにも、マジのマジだよ」

と、ボク

そう、我慢も当然出来るが

そうすると、うんちを我慢しているのか

うんちに行く恥ずかしさを我慢しているのか

わからなくなる。

その迷いで、ボクは

小学生の頃、我慢できなくなり

散々な目にあった。

高校生になって

彼女とデートで出かける際も

トイレを見つけては

トイレに行く。

だから、やっぱりモテない。

では、

モテと、トイレ我慢

どっちを取るかと尋ねられたら

やっぱり、トイレかな。

だから、やっぱりモテない。


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