2016 TRUMP IN NEW YORK

Contributed by kimura kei

People / 2017.11.15

 



いままでニューヨークには3回行ったことがある。

1回目は2011年の11月、

ニューヨークを中心に

格差を訴えたオキュパイデモが

盛り上がっていた時期。

ウォール街に集まる市民の様子が

ニュースペーパーや

ホテルのテレビから流れていた。

 

2回目、3回目は2016年の8月と10月、

このときはアメリカ全土が大統領選で盛り上がっていた。

ニューヨークのトランプタワーの前では、

トランプ支持者のシンガーが

ウエスタンハットにパンツ一丁で

観光客の注目を集めていた。

 

訪れた3回ともこんな感じだから、

「ニューヨークはザワザワとしていて、

いつもハプニングが起きている」

というのが、僕のニューヨークに対するイメージだ。

何か思いがけないことを引き起こす

エネルギーが充満している街。

 

そんな街のイメージに加えて思い出すのは、

ニューヨークの人がおしゃべりだったこと。

本屋に行っても、信号待ちをしていても、

ご飯を食べていても、公園のベンチに座っていても、

いつでも、彼らは気さくに話しかけてくる。

 

ニューヨークを訪れる人たちが何かを求めているように、

ここで暮らしている人たちも

新しい出会いを求めているのかもしれない。

そんな好奇心を持った人たちが集まる街なので

「きっとあいつのところに行くと話が合うよ」なんて勧められたり、

気の合う仲間とも自然に出会う。

 

ニューヨークでひとり仲間を見つければ、

そのつながりはあっという間に広がっていく。

「そういえば、この前会った面白い奴がいてさ。本屋で働いているんだけど」

「もしかして、バンドをやっている彼?」

「えっ、知り合いなの」

なんて会話が繰り返されている。

 

もしかしたら、世界中を旅するよりも

小さなマンハッタンの中を歩くほうが

気の合う仲間が見つけられるんじゃないかってくらい。

 

だから、自分のやりたいことを

一緒になって楽しんでくれる仲間が欲しいなら、

まずニューヨークに向かってみよう。

思わぬ出会い、奇跡的な出来事、

映画のワンシーンのような光景が待っている街だから。

木村 慶/Kei Kimura
LUKE magazine編集長。制作会社Mo-Greenで広告制作などの仕事に精を出す傍ら、“anna magazine”編集としてアメリカ国内を取材。いまは男性向け情報誌“LUKE magazine”創刊へ向けて、企画作業の日々。

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