ば、バニラ!!!

えもーしょん 中学生篇 #10

ば、バニラ!!!

2010〜2013/カイト・中学生

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.01.10

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#10 「ば、バニラ!!!」
(2010〜2013/カイト・中学生)

ポーン。ポーン。

ベルト装着のランプが光る。

カチッ。カチッ。と

みんながベルトをつける。

ケンちゃん「もう、ついた?」

ボク「いや、まだ飛んでるから」

ケンちゃん「もう着くの?」

ボク「ここ、見てみて」

と、ナビの画面をつけてあげる。

ケンちゃん「おおおおお」

ゴゴゴゴゴゴゴ

無事に着陸し

飛行機から降りたらそこは

ハワイ

さて、隣のケンちゃんは………………。

「zzzzzzzzZZZZZZZ」

ボク「お、おい!!!!!」

ボク「ケンちゃん、ハワイ着いたよ」

ん!!!と

勢いよく起き上がるケンちゃん

はぎさん「かいと、けん。もう少ししたら降りような」

ボク・ケンちゃん「はーーーい」

人もいなくなり、ボクらは降りる

意外とそんなに、暑くない

ホッと一息

もう、全然ゆっくりできなかった。

ケンちゃん…………………。

荷物を待って、ボクらのボードが

流れてくる。

その間に、はぎさんは

レンタカーを取りに行き

ボクとケンちゃんはお留守番。

ケンちゃん「アロハ〜アロハ〜」

と、すれ違う人全員に挨拶するケンちゃん。

ボク「まだ早くない???」

ケンちゃん「そう?」

ボク「うん」

車に乗って、はぎさんが帰ってきた。

遂に、空港から出て

ハワイの地に降り立つ、ケンちゃん

いったい彼は、なんと言うのか。

カートを押して

車へ向かう。

大きく深呼吸をするケンちゃん。

ケンちゃん「バニラの匂いだ………」

笑いがとまらない……………………………………。

ボク「ほんと?」

ケンちゃん「え? しないの???」

ニヤニヤしながら車に乗り込み

宿へ向かう。

今回、泊まる宿は

マンションの一室を

1ヶ月間、レンタルする。

ご飯も、キッチンがあるから

スーパーでご飯を買って

部屋で作る感じだ。

車に乗り、マカハへ向かう。

ラジオから流れる、「BAD DAY」

まさにボクの飛行機の時間を

ハワイが、お疲れ

と、言ってくれているようだ。

マカハに着く、少し手前の

ビーチでご飯を食べることに。

みんなは、ロコモコプレートを頼む中

ボクはすかさず

「サイミン・プリーズ」

ケンちゃん「サイミン・プリーズ」

わかってるじゃないか。

一番最初に、サイミンが届く

ケンちゃん「これが、サイミンか!」

ボク「そうそう、これこれ」

勢いよく、麺をすするケンちゃん

ボク「ど、どう?」

ケンちゃん「やっベーなこれ!!!」

いい旅になりそうだ。

来月に続く!


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