チクタクレース

えもーしょん 小学生篇 #14

チクタクレース

2003〜2010/カイト・小学生

Contributed by Kaito Fukui

People / jan.30.2020

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#14 「チクタクレース」
(2003〜2010/カイト・小学生)

「また明日」

パパのその言葉の通り

今日は開園と同時に

パークにやって来た。

今日は土曜日

やっぱり、それなりに人がいる。

友達の、カイも今日は

波がないから。とパークへ来ていた。

昨日の、ドロップインとインターフェイキーの話をすると

パパと2人でお腹を抱えて、笑われた。

すると

「大会出ないの?」と

突然カイが言った。

「なにそれ」とパパがすかさず反応

「ランプと、チクタクレースの2種類あるの」

「よし、出るか」

まあ、そうなるよね絶対。

「海東、チクタクレース出てこいよ」

パパがそう言う。

ボクは、なんとなく

勝てる。そんな気がした。

なぜなら、ボクのZ-FLEXは

めちゃくちゃ早い

まじで、早い。

ママとスーパーに向かう際

ママは自転車

ボクはZ-FLEX。

それくらい早い。

12:00

チクタクレース参加者はお集まりください



アナウンスが流れ

ちらほらと、集まり始めた

大人から子供まで

年齢はバラバラ

大人が有利か?と思うかもしれないけれど

しっかり、子供は5mほどハンデが。

ルールは簡単で

8の字型のコースを1周。

早くゴールした人が勝ち

とってもシンプルなレースだ。

上位2人が、次のラウンドへ行け

決勝までは、5回勝たなくてはならない。

1回戦、ボクと同い年くらいのスケーター

高校生くらいの、人と大人の4人だ。

ボクともう1人だけ

ハンデをもらえた。

よーい、パン!!!と

運動会チックな、掛け声と共に

スタート。やっぱり

ボクのZ-FLEXは早かった

最初のカーブでもう、ぶっちぎりだ。

そもそも、ウィールが違う

みんなはハードウィールだが

ボクはソフトだし

レース前に、パパが

ベアリングに556をスプレーしてくれた

お陰で、物凄い速さだった。

2回戦も、ブチ切りで1位。

3回戦も、もちろん1位だった。

すると、周りがざわつき始める

「だれだ、あいつ」と

そりゃ、そうだ。

身内の、大会に突然

変な親子がやってきて

レース出たいんですけど。

なんて、言われたら

断りづらい。

すると、主催者らしき人が

パパの元へやってきた

「普段、どこで滑っているんですか?
柳島ですか?」

「いえ、小学校の裏の坂でダウンヒルさせてます」

「あ、へぇ〜」と

戻っていった。

準決勝

ここまでくると、流石に

本気を出さなくてはならない。

なぜなら、もう子供は

ボクしか残っていないからだ

相手は、みんな立派な大人

ヒゲが物凄く長い人や

髪が腰より長い人

ザ・ヒッピーのような人も。

それでも、5mのハンデがあるから

少しは気持ちが楽だ。

よーい、パン!!!

勢いよくスタートダッシュが出来た。



今までよりも、後ろからの

勢いが違う…

物凄い、執念を感じる…!!!

怖いぃぃぃぃぃぃぃ!!!と

逃げるように、コーナーを曲がり

今回は、なんとか

1位になった。

なんとか…

続く


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