えもーしょん 高校生篇 #59
恐怖の50回告白事件 中編
2013〜2016/カイト・高校生
Contributed by Kaito Fukui
People / 2020.11.05
小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!
#59
「恐怖の50回告白事件 中編」
(2013〜2016/カイト・高校生)
校庭のトラックを走る、茶髪の女の子
彼女を何人もの女の子が追い抜くが
比べられないほど、ボクの中では輝いていた。
学校一のヤンキーと付き合っていた彼女の名前はみおちゃん
ボクと、野球部の友人、柔道部の友人は完全に彼女に恋をしている
ボクらはお互い、同盟を組み彼女に近づくことになった。
1番気にしていた、ヤンキーとはどうやら別れているらしい。
そして、現在彼氏はいないとのこと
また、募集中でもないと情報を得た。転校生のボクは知っている
転校生は転校後1週間は魔法がかかることを
例えるなら、マリオがスターを取ったときのよう
右も左もわからないので、大体のことは「しょうがない」とされ
何もしなくても、注目される。
「あいつはどんな人なのか」とここで1番大切なのが
キャラ設定だ。
ヤンキーになるならこの1週間
ヤンキーから優等生も同じく1週間
ボクが目指う、モテモテキャラも同様に1週間
なので、どうしてもみおちゃんと1週間以内に付き合う必要があった。
しかし、ここで焦って告白し降られた時には大変
その噂は瞬く間に広がり、謎の転校生のから一転
「やばいやつ」あるいは「降られたやつ」となってしまう。
後者は何がなんでも避けたい。
「降られたやつ」から告白された女の子はきっと付き合ってくれない
みんなから、降られたやつと付き合ったと言われるのが嫌だからだ
それに、ボクが転校したこの学校は
陸上部しか可愛い子がいないのだ。
バスケ部もいいなぁと少しは思ったが話が合わないし
ちょっとタイプじゃなかった。
みおちゃんは、陸上部なのに全く日焼けせずずっと白い
それは、毎日しっかり日焼け止めを塗っているからだ。
ボクはその女子力の高さも好きだ。
夕方、日も沈みだんだんと部活を終えた同級生が校内に戻り着替えたり
お菓子を食べたりしていた。
友人2人は、部活をさぼっているのがバレて職員室へ行った。
だから、みおちゃんに話しかけるなら今がチャンスだ。
続く
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Kaito Fukui
1997年 東京都出身 幼少期から波と戯れ、サーフィン、スケートボード、恋に青春。 あの時、あの頃の機微を紡ぐように幾層ものレイヤー重ね描き、未来を視る。 美化されたり、湾曲、誇張される記憶を優しく繊細な浮遊感で!