また明日

えもーしょん 小学生篇 #67

また明日

2003〜2010/カイト・小学生

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.12.08

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#67
「また明日」
(2003〜2010/カイト・小学生)

嫌な1日ほど、長く感じて早く夜になってねっむってしまいたいと思う。

けど、だいたいはせっかく夜になったのに全然眠れない。

早く明日になってしまえ。

と思いブツクサ文句を言って微妙な倦怠感と共に朝を迎えるのが嫌な1日だ。

それは基本的に、木曜日が多い。

月曜日から頑張って学校に行って、全然わからない授業を聞いて

国語、算数、理科、社会、散々椅子に座らせておいて

ご飯を食べ終わったら「はい! 外で体育です」なんて言われるんだから

そりゃー、文字通りへとへとです。

それなのに、帰りに職員室をのぞいたら

先生たちは、優雅にコーヒーを飲んでお菓子食べてるんだもん。

学校なんて行く気になれないさまったく…。

けど、行かないと怒られるのでなんだかんだ言って頑張って毎朝

8:30に登校するんです。

そんな過酷な日々を5日間連続でこなさなきゃいけないけど

木曜日の朝は、キツい。1番キツい。

「もうそろそろ、限界です」って火曜日くらいに

心が弱音を吐き始める、日曜日の夕方に明日は月曜日と気づき始めたくらいから

折れ始め月曜日の朝、元気を振り絞るけど帰宅と同時に完全燃焼。

その日、波があってサーフィンできればいいけど

基本ないし、冬は寒いし…。

火曜日の朝は、もう放心状態で登校マラソンの最後の方の

勝手に走ってる感覚で1日を過ごす。

しかし、悲しいかなそのおかげで少しばかり回復してしまうボク(若さも時に辛い)。

そうすると、正気を取り戻しているので

水曜日の朝、これでもまだ折り返しかい…と朝からナイーブ。

そうして、ナイーブデイを無事終え帰宅。

「も、も、もう無理…」

「ダメだ…がんばれ」

「いや、頑張りたくない」

精神的に限界を迎えて、木曜日。

明日頑張れば、お休みだ…! と分かっているので

余計に今日が早く終わってしまえと思ってしまう。

そんな日は、本当に1日が長い。長すぎる。

何度時計を見ても「まだ5分」

こーんな憂鬱な日でも、木曜日はなぜか吹奏楽クラブがお休み。

ボクの好きななっちゃんとなっちゃんの住む

めちゃくちゃ広い団地まで歩いて帰れる日。

マジで大好きななっちゃんは、毎週木曜日

別れ際に「また明日」とさらっと言ってくれる。

なっちゃんの「また明日」はボクには「好きだよ」に変換されるから

明日はいい日。そう言って金曜日を迎えて

また同じ日々を繰り返す。

小学生の頃は、同じ日々を永遠に繰り返しているようで

不思議だった。

続く


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