クリムト展へ行こう!

Mamma mia! #107

クリムト展へ行こう!

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2022.05.10

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。地元の美術館で、あのクリムト展が開かれると聞き、エロスと美の世界をたっぷり堪能した日曜日のお話。

#107

5月のイタリアって雨が多くて、日本でいう梅雨みたいな時期。
なので、今週はずぅ〜と、どんよりした雲と、しとしとと降る物静かな雨だった。

目が覚めると同時に眺める天窓は、グレーに切り取られ、
毎日フルパワーでがんばらなくてもいいんだよ、焦らず自分のペースで進めばいいんだよ。
そんなふうに言ってくれているように思えた。

そんな「どんより」続きな一週間、唯一日曜だけが晴れたので、楽しみにしていたKLIMT展へ行くことに。
なんと、あのクリムトの展示が地元の美術館で始まっていたのだ。
美術館は家からすぐ近く!
これは行くしかない!!!
ってことで、楽しみにしていたKLIMTの世界にど〜っぷり浸りに行ってきた。

KLIMTはオーストリアの画家なんだけど、
一言で言わせてもらうなら、「美とエロス」ってところ。
女性がとっても官能的に描かれていて、華やかで、なんだか「うっとり」しちゃう感じ❤︎

歩いて10分ほどの場所にあるこじんまりとした美術館。

エントランスで迎えてくれたのは、肖像画の上にもう一つの肖像画が重ねて描かれたことで一躍有名になった「婦人の肖像」。ワクワクが止まらない。

入口を抜けると、両サイドにプロジェクションマッピング。近代的な感じがまたいい。

クリムトの代表作、「接吻」のモデルと言われているエミーリエ・フレーゲとクリムト。クリムトが一番愛していた女性なんだとか。

そして、終盤に差しかかった頃、ニュース動画の隣にスペシャル感満載で展示されていたこの絵画。
これがすごいんです!!

2019年、イタリア中のメディアで話題になった「婦人の肖像」。

なんとこの絵画、1997年2月に、今回訪れたリッチ・オディ現代美術ギャラリーで盗まれたもので、約23年後の2019年12月に、同じ美術館で、庭の手入れをしていた庭師が隠し扉から発見したのだとか。その後、本物と判明。当時のイタリアのメディアが報道していたこの絵画の価値は、約73億円(6千万€)とか。
ちなみにいまだに犯人はわかっていないし、この事件なんだか謎だらけらしい。
とにかく、そんな貴重な作品を地元で見ることができて幸せだった。


最後は、壁一面に描かれたダイナミックな作品。

美術鑑賞をして過ごす日曜も、なんだかイタリアっぽくていい。

では、また来週。


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