FIND YOUR OWN #10
get out of negative cycle
Contributed by KYOKO
Trip / 2024.04.08
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。
#10
ニュージーランド北島をさらに北上して、今日からまた新しい生活が始まる。10日間過ごしたケリケリから約1時間かけ目的地の「taupo bay(タウポベイ)」に向かっているのだけど、サイクロンが上陸間近という今、外の天気は最悪に荒れている。周りには何もなくて自然豊かな場所を通るくねくね道を豪雨の中どんどん進んでいく。こっちの人は車の運転に慣れているからなのか、運転スピードが早い!!
無事に今日からお世話になるお家に到着。
お家に着くなり海の近さにビックリした!! 裏庭からビーチまで繋がっていて、キッチンからは海が見渡せる。この日は天気が荒れていたので海の波が家まで来るんじゃないかと怖くなるくらいに近かった。これは晴れるのが楽しみだな〜。
着いた初日は、自分の部屋の掃除や身の回りを居心地のよい空間に整える。新しい場所に移動する事が多い旅中、どれだけ居心地の良い空間に身を置けるのかっていうのがすごく重要で、ホコリまみれの場所だったら掃除機して水拭きして空気を入れ替えるのはマイルール。目に映るモノとか匂いも居心地良いように変える。良い感じに整い、この日はぐっすり寝た。
出会ってすぐに懐いてくれたリリー。初日からもう甘えてきたよ
次の日、起きてiPhoneをチェックしたら電波が入っていない事に気づき、おかしいな? と思って外に出ると、どうやらサイクロンの影響でこの地域一帯の電波が切れてしまったよう。停電、つまりインターネット接続は切れ、断水。このシチュエーション、なんか覚えがある。沖縄に移住してた約2年半、大きな台風が来るたびに停電に備えた準備や対応をしていたのを思い出す。ニュージーランドには大きな雨水を貯めるタンクが一家に1つあり、その水を普段使用する水として使っているので外には水がたくさんある。そのタンクの水をバケツで汲んで来て、トイレや物を洗う用の水として大きなコンテナに貯めておく。飲み水は最悪沸騰させて飲む(笑)。こういう時に備えて、水を常備しておくことって大切だよね。
沖縄でも台風が来ると知ったらまず水を大量に買ってお風呂に水を貯めていた。まぁ、いつか停電も直るだろうとこんな時は美味しい物でも作って食べよう! ということで、フランス出身のハウスメイト、フローラがガレットを作ってくれた。
オーストラリアのワーホリ時代、フランス出身の友達や彼がよくクレープを作ってくれた。だからクレープの焼き方には自信がある。これもわたしが焼いたよ! フローラよりも上手に焼けたわたし。
目の前のビーチを散歩していたら、波が大きいからかサーファーがたくさんいた。よくこんな荒れた海でサーフィンするな〜。
2023.2.14
ここに着いて3日目の夕方、やっと晴れた!
裏庭のこのゲートからビーチに出る。
フローラと一緒に、久しぶりに出てきた太陽の下で読書したりメディテーションしたりして、ビタミンCをカラダいっぱいに吸収。
晴れた空と海を見たら、ここに来れて幸せだ〜! と、もうこの場所にフォーリンラブ。わたしが今求めていた理想の場所すぎて、なんでここに辿り着いたんだろうと経緯を思い出す。
ここに来る前の10日間は理想とはかなりかけ離れた場所、なんならメンタルまでやられたくらい最悪な場所だったけど、そこに行ってなければミシェルとも出会わなかったしここには辿り着けなかった。最悪の10日間での学びも大きかったから、さらにパワーアップできた気もするし、余計にこの環境に感謝もできた。ニュージーランドに来るまでは知らなかった場所にたどり着いたんだから、不思議だよね。
今回の旅は、自分の行きたい場所や「好き」な環境に行くのが軸としてあるけど、それ以外は直感と流れ、縁、あとはユニバースに任せている。そうして旅を続けていたら、自分の「好き」がもっと分かったし、直感も冴えた。
2023年の目標は『居心地の良い自分の居場所を見つける』。
自分の好きがどんどん明確に分かってきた今、その居場所に少しづつ近づいている気がしてきた。
海の中で会話するサーファー
pink sky <3
ここでのお手伝いはお部屋の掃除やガーデニングのお手入れ。とある日は、オーナーのフランの息子さんが引っ越しをするので、その引っ越し作業の手伝いのためにケリケリへ。朝から夕方まで作業がかかりもうクタクタ。そうしたらフランが、「明日は1日休んで良いよ、今日は本当に助かったわ」ということで次の日休みになった。休みをもらったからといって車があるわけでもなく、外に出掛けられないので家でゆっくり過ごす。いや、なんならそれが1番したかった。海の目の前だし言うことなし。
お昼過ぎ、フランとフローラが街へ行くから一緒においでと誘ってくれた。
フランス出身のフローラは海外に長く滞在するのは今回が初めてらしく、いろんなことをわたしに聞いてきて、可愛い妹みたいな存在になっていた。わたしの心まで綺麗になりそうなくらい彼女はとてもピュアで素直。でも芯があって将来の夢を持っていたりとリスペクトできる。
そんなフローラはニュージーランドに半年間だけワーホリに来ていて、ここを出たら友達と合流して最終的に南島に行くんだ! と教えてくれた。友達と合流後は車を手に入れて、車でロードトリップしながら周ると教えてくれた。
でも、物価が高いニュージーランドはレンタカーやキャンピングカーを借りるのにかなりお金がかかる。そこで、フローラはレンタルするのではなく車を買うことにしたらしく、車探しをはじめていた。ニュージーランドはオーストラリアと同じようにfacebookページのmarket placeから何でも探すことが可能。車の知識や交渉の仕方など全く分からないフローラに、オーナーのフランが優しく手助けしてる姿を見て温かい気持ちになった。初めての地で、初めての事を一生懸命チャレンジしようとしてるフローラの姿を見て、助けずにはいられなくなった模様。
そして数日後、無事に車をゲットした彼女。
これから車の後ろを改造して、ベッドを作ると聞いた時は驚いた! それも期間は1週間くらい。作った経験はもちろんなければ、DIY経験もない彼女にさらに驚いた(笑)!!!
そんなある日、ケリケリのマーケットでミシェルが紹介してくれた男の子から連絡が来た。ウェイリントン出身のマットは高校卒業後、ニュージーランドをバンライフしながら旅をしている。ケリケリを出てタウポベイに寄るから、キャッチアップしようよ! と、連絡をくれた。
待ち合わせのビーチへ向かう。数日ぶりの再会、やっぱり不思議な雰囲気の彼は、素敵な場所だね! とこの場所をすっかり気に入っていた。
うん、本当に素敵な場所。
数日前の状況が嘘みたいにハッピーなわたし。
1つ前の場所ではなるべくポジティブに、考え方や捉え方を変えようと頑張ってみたけど無理だった。そこで我慢するんじゃなくて、思っている事を伝えたり行動したおかげで、ネガティブサイクルから抜け出せた。何を言われようと「自分」を大切にできた事を誇りに思う。
自分が合ってないと思ったり
居心地が悪い
自分らしくいられない
求めているのとは違う
余裕がなくなってしまうような環境
とにかくポジティブになれないと思ったら、すぐにでも手放してしまいたいよね。
でも、それって環境に馴染んでからじゃないと分からない事もあるからその見極めって大事なんじゃないかなと思う。ここに居たい! と少しでも思うなら様子をみたり、嫌な事から逃げていないかな? と自分に問いたりしている。
あとは直感。その直感を信じるのも自分次第。
ニュージーランドに来て1ヶ月半。
この短期間で色んなこと経験してるな〜
だから旅は楽しいんだった!
つづく
すっかり仲良しになったリリー♥
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KYOKO
東京生まれ東京育ち。自分に合った心地良い生活を送るためにたどり着いたオーストラリアのビーチタウン。自然と調和しながら太陽をいっぱい浴びスローライフを送るなか、旅や人生のなかで見つけた学びや経験をシェアしたい! と思うようになり文章を綴る。人生楽しむ! がモットー。