Vive les vacances ! ~Time to spare Heart to spare~ #31
Vivre les vacances! 〜ブルターニュ編〜
Contributed by Mizuki
Trip / 2023.11.08
バカンスを生きがいにし、「暮らし」や「人生」に豊かさを求めるフランス人の生活を表す言葉。そんなフランスに留学中の大学生Mizukiさんが、現地から仕事やお金に執着せず、日々の生活をどう楽しむか、豊かな暮らしを送るヒントをシェア。
#31
2022年11月11日@Renne, Bourtagne
フランスでは Vacance de Toussaint(トゥサン)が始まった。Toussaint の「Tous」はフランス語で「全て」、「Saint」は「聖人」を意味する。つまりこの日は「全ての聖人」をお祝いするための祝日で、「諸聖人の日」や「万聖節」とも訳される。Toussaint は毎年11月1日で、ハロウィンはその前夜祭ということになる。大学ではこの祝日に合わせて前後約1週間の休みになる。小学生〜高校生はなんと2週間も休めるらしい! 確かにフランスの高校に通っていた時は突然の休みに驚いたのを覚えている。さすがバカンス大国フランス。日本人の感覚だと「つい最近まで夏休みだったのにまた休んでいいの?」と思ってしまう(笑)
ということで、私たちにとっての「秋休み」がスタート。実はこの休みに合わせて両親が日本からフランスまで遊びに来てくれた! ちなみに高校時代の留学時は、留学生活の邪魔にならないようにとあえて遊びには来なかった。だから私がフランスで生活している姿を見せるのは今回で初になる! 観光としてもフランスに訪れるのは初めての二人。リクエストで私が住んでいるリヨンとパリ、モンサンミッシェル(ユネスコ世界遺産)に行くことになった☺︎
今回はその中でも、モンサンミッシルを訪問するまでに滞在していたブルターニュ地方のレンヌ(Renne)という都市について書こうと思う。
レンヌはフランスの北西部ブルターニュ地方にある都市で、この地域の中心地として栄えている場所。リヨンからは電車(TGV=日本で言う新幹線)で約4時間。パリからは約2時間と、アクセスが良いので観光客にも人気のスポット。私がレンヌを訪れるのは今回で2回目、前回はホストファミリーとの初めてのバカンスで訪れた。それもちょうど5年目のToussaintの時期だった!
リヨン駅からはお決まりのホットドリンクを買って電車に乗り込む。
は名前、ちゃんと聞き取ってもらえた!
約4時間の電車ライドを終えてレンヌに到着! この時期リヨンでは長袖一枚でも過ごせていたのに、レンヌに着いた瞬間すぐにジャンバーを羽織らなくてはならなかった。フランスの「北」にやって来たぞ!
まずは荷物を置きにホテルへ。
『Nemours Hôtel Renne』
お部屋から見えるこの景色にうっとり。
レンヌ駅
この日は祝日ということもあり、ほとんどのお店が閉まっていて、街は完全に「バカンスモード」。だから私たちも街をただひたすらに歩きながら、レンヌの街並みや雰囲気を楽しんだ。そこで私が特に注目したのがブルターニュの建築。ブルターニュでは木造建築や煉瓦造りの建物が多く、リヨンの装飾が少ないシンプルな建築とはかなり違う。
「木組み」の建築はブルターニュならではのデザイン。色も様々。
日本で歩いているとお寺や神社が所々にあるように、フランスでは教会や大聖堂があちこちに分布していて、結構日常的に見られることが多い。この街で行き当たりばったりで見つけたのが『レンヌ・サントバーン教会(Basilique Notre-Dame de Bonne Nouvelle de Renne)』と『レンヌ大聖堂(Cathédrale Saint-Pierre de Renne)』。
ステンドグラスから差し込む光が色を変えて教会内に反射している。
金色の天井が特徴的で、入った瞬間鳥肌が立ってしまうような堂々とした佇まい。「綺麗」の一言では表せないような、この偉大さとパワーを感じた。
そしてブルターニュ地方に来たら絶対に外せないのは「Galette」。ブルターニュ地方発祥グルメでフランスを代表する料理の一つとしてフランス全土で愛されている。「Gallette」(ガレット)、別名「Crêpe salée」は直訳すると、「塩気のあるクレープ」。つまり、デザートでよく知られている甘いクレープではなく、メインディッシュとして食べるクレープ。蕎麦粉で作られたクレープ生地に具材を入れて焼く料理で、「Jambon fromage(ジャンボン・フォマージュ)」というハムとチーズが入ったガレットが定番。
『La Rozell』
これがガレット! 日本でも見たことあるでしょ?
そしてこの料理のお供として飲むのが「Cidre(シードル)」。りんごを発酵させて作るりんご酒で、ブルターニュで多く生産されている。シードル用のグラスも有名で、コーヒカップのように取っ手が付いているのが特徴。
これがシードル用カップ!
もちろんデザートにもクレープ。ブルターニで有名な「キャラメル塩バター (Caramel beurre salé) 」が塗られたクレープをチョイス!
日本のクレープと違ってシンプルだけど、これが一番好き!
5年前初めてブルターニュに訪れた時から両親にも行ってほしい、食べてほしい! と思っていたことを一緒にできたのが幸せだった。今日はいつもと立場が逆転して二人のお世話をしていた私。ちょっとだけ大人になれた気分。
続く!
À bientôt!
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Mizuki
東京の大学に通う21歳。純ジャパフレンチガール。生まれも育ちも日本、フランス語経験もゼロだったが、16歳でフランスへ留学。大学生となった今、再びフランスに留学中。慌ただしい日本の生活とは異なり、時間がゆったり流れる「バカンス大国」=フランスならではのライフスタイル、人生の楽しみ方、について留学体験と共に発信中。趣味は食べること、ダンス、ボクササイズ、ワイン(詳しくなりたい)。