空の下の映画館

As I Like It #19

空の下の映画館

Contributed by Utano Katayama

Trip / 2024.04.08

子供の頃から漠然と「海外に留学したい」と考えていたUtano Katayamaさん。そんな彼女が綴るイギリス、Brightonでの留学日記。憧れの海外生活をスタートした彼女の、小さいけれどずっと大切にし続けたい思い出。

#19


今日は普通の平日。だけど、楽しみなことがあるんだ。
先週、仲良しの友達が「来週ロンドン行かない? 学校サボっちゃってさ」と、授業中、ひそひそ声で話しかけてきた。
授業中、ロンドンの公園で大きなイベントがあるというチラシを見たのだろう。

私もそのイベントについて調べてみると、本当かどうかは置いといてロンドンの夏の風物詩と書いてある。しかもフリーシネマが楽しめるって、もうこれは行くしかない!

今日だけは学校をサボってしまおう。
「1日だけ」と自分に言い聞かせて、この日は学校ではなく、ロンドン行きの電車に乗り込んだ。

場所はというと、バッキンガム宮殿のとなり、かの有名なハイドパークで開催されていた。

ハイドパークでは定期的に様々なイベントが行われているみたい。
この公園の広さといい、芝生といい、いかにも海外っぽい雰囲気に私たちはテンションMAXで乗り込んだ。



野外フェスもあるみたいで、虹色のライブステージが曇り空を晴れやかにしている。
すでに、たくさんの人たちが公園内のあちこちでくつろいでいた。
ハイドパーク内にはいくつもの音楽ステージ、遊園地、グルメエリアなどみんなが楽しめるように盛大なイベントが用意されている。

私たちは一通りぐるっと公園内を回ったあと、屋外シネマに辿り着いた。
野外シネマへ向かう前に乗った私が苦手な絶叫ライドで、5分くらいグルグルと振り回されて最大限に気分が悪かったのはここだけの話。

この野外シネマ、大きなスクリーンがいくつも用意されていて、何を観るかは自分たちで決められるスタイルだ。ヘッドフォンが1人1人に配られて、自分で音量なども調節できる。


私たちが選んだのはメリーポピンズ!


私たちは誰1人この映画について詳しく知らなかったけれど、ロンドンが舞台ということで観てみることにした。
1964年のディズニー映画らしく、わりと映像が昔チックな感じでレトロな雰囲気が可愛らしかった。
魔法が使えるメリー・ポピンズと、陽気な音楽に終始ワクワクしたり、時に笑ったり。
友達とロンドンの芝の上で観るにはとても良いチョイスだった。


映画とピザって、最高の組み合わせ!



みんなでゴロゴロするのも悪くないよね。



反対側のスクリーンはテニスのウィンブルドン。こっちも捨てがたい。


たまには学校をサボって平日に出かけることもいいかもしれない。いつもと違う環境で映画を観ることができてとても楽しかった。映画を見終わった後は、みんなでロンドン散策することに。


ロンドンタクシー。シックだけれど形が可愛くて好き。






やっぱり平日だったからか、人の多さも気持ち少なく感じる。
ロンドンはどこを切り取っても絵になる。
みんなで軽くショッピングを楽しんだ後、またピザを食べにイタリアンへ。たまたま通りがかったからしょうがない(笑)。

イギリスにいるとどうしても、ピザやパスタなどのイタリアンっぽい食事になってしまう。
野菜をもっと食べなきゃと思いつつ、こっちのピザやパスタは日本よりもクオリティが高い気がするし、どのメニューもわりと本格的だから、結局頻繁に食べてしまっている。



帰りに通りがかったお土産屋さんで、かわいい英国兵のストラップを見つけた。
鍵に何もついていないのがずっと気になっていたから、早速鍵の隣にそっと滑り込ませて、るんるんで持って帰った。
つぎロンドンに来たら、友達の分も買って帰ろう。


つづく。



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