冬の訪れとCOVID-19の再来

Mamma mia! #32

冬の訪れとCOVID-19の再来

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2020.11.03

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。サマータイムも終わり冬時間になったと思ったら、この1〜2週間でイタリアの新規感染者は一気に急増。これ以上状況が悪くならないことを祈りながら、残り少ないフィレンツェ生活を満喫中。

#32

10月25日。

今日は朝からなんだか落ち着かない。
理由は一つ。
午後2時からイタリアの首相、ジュゼッペ・コンテさんのCOVID-19に関する重要なお知らせがあるからだ。もしかしたらまた州間の移動を制限されて、ミラノへ戻れなくなるかもしれない。そうなると、今の家の契約や次に住む家の契約も全てリセットしないといけないの!?
あー、面倒臭い。
そんなことを想像するだけで表情が歪んできたので、とりあえずストップ。

前回、「いたって普通な日々」なんて書いたけど、1週間後の今日は緊急事態の一歩手前ってところ。
そして、今日の発表でイタリアの全ての飲食店の営業時間が夕方6時までに縮小されることに。とりあえず1カ月間らしいけど、このまま感染者が増え続けると……。
ん〜、ロックダウンとまではいかなくても色んな意味で過酷な状況になりそう。

さらに、友人の話によると酸素マスクが必要な重症患者が2300人に達すると二度目のロックダウンになる可能性があるとのこと。ちなみに今は900人程度。
ただこの数字、多いのか少ないのかいまいちピンとこない(笑)。

そして、今日はたまたま先日再会した友人とキャッチアップすることになっていたので外食へ。まさかこれが最後のディナーになるなんて思ってなかったね、なんて2人で話しながらレストランへ向かった。
彼はGIROという台湾人の男の子。
数日前、カフェで仕事をしていたら急に「Hey!」と話しかけてきたのがGIRO。
GIROはロックダウン前のミラノの語学学校で、隣のクラスだった子だ。
私はびっくりしてフリーズし、さらに彼のことがすぐに思い出せず、「誰?失礼な人だな」なんて思っていたけど、失礼なのは私の方だった(笑)。
GIRO、気づいてくれて本当にありがとう!

ランチ時はピッツェリア、夜はレストラン営業に早変わりの「Oggi Pizza & Restaurant Firenze」。



ブラックを基調にしたスタイリッシュな店内。



食用のお花がトッピングされたリゾット。




そして、少し前に一人ぶらりとPISAまでショートトリップして参りました。
フィレンツェから電車で約1時間なので、計画を立てなくても思い立ったら気軽に出発できるのがいい。
到着後、すぐにピサの斜塔があるドゥオーモ広場へ。
駅からは歩いて約20分。
ちょうど12時だったので、斜塔が近づくと鐘の鳴る音が聞こえてきて、なんだかワクワク感に包まれながら早歩き。
ユネスコ世界遺産に登録されているドゥオーモ広場は、「奇跡の広場」とも呼ばれていることもあって、いつでもたくさんの観光客で賑わっている。

綺麗に手入れされたグリーンに、白い大理石の美しい建造物が並ぶドゥオーモ広場。



言わずと知れたPISAの斜塔がこちら。近くからだと斜塔感が伝わらないけど、かなり傾いているんです。



離れて撮るとかなりの傾き具合。伝わるかな?お決まりの遠近法で斜塔を支えている絵を撮りたかったけど、セルフィーではさすがにムリ。



ドゥオーモ広場にあるサン・ジョヴァンニ洗礼堂。ここも少し傾いているらしいのですが、写真では全く分からず。



どこを見上げても想像していた通りの建築美。




では、Ci vediamo la settimana prossima.(また来週!)


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