アメリカ留学へ出発

Beginning of my new Life #2

アメリカ留学へ出発

Contributed by Asuka Naka

Trip / 2023.09.06

『とにかく旅をするのが好き!』高校生の時に初めて訪れたインドがトラベラーへのきっかけだった。多くの国を旅する好奇心旺盛な彼女だからこそ感じる面白さと発見。出会いと出来事を振り返りながら綴るAsuka Nakaさんの旅日記。

今回からは番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け。



友人2人と母親に見送られ、成田空港からアメリカへと向かった。



16歳の私にとって一年間も母国から離れることは想像もできず、緊張と不安、悲しみが押し寄せ飛行機では号泣。そして爆睡をして乗換地であるテキサス州のダラス空港へ着いた。すると税関が大行列で全く持って進まない。留学会社から配布された資料によると、税関が混雑して次の飛行機に乗り遅れそうな場合は空港の係員に言うと良いと書いてあった。それに則って、係員に言うと、優先などはできないときっぱりと断られた。その時、私はガイドに沿って物事が進むわけではないのだと思い知らされた。

2時間ほど列で待ち、やっと税関を迎えた頃には乗り換えの飛行機はすでに出発していた。私はたまたま同日に同じ留学会社でノースカロライナ州に行く子と一緒だったため、その子と空港のカウンターへ行き一本遅い飛行機を取ることができた。

ホストファミリーが空港まで迎えに来てくれる予定があったため、なんとか連絡しなければならなかったが、私はSIMカードを入れておらず、空港で電話を借りることもできず、絶句していた。

その時、一緒にいた留学友達の携帯からメールが送れるとのことだったので、事前から控えていたホストファザーのメールアドレスに飛行機に乗り遅れたことを何とか伝えることができた。最初からトラブル続きの留学の始まりで今後が不安になると同時に楽しみにもなっていた。出発前日は緊張でほぼ寝れなかった私だが飛行機に乗り遅れた影響で、6時間ダラスの空港で待たなくてはいけなかった。しかし荷物を取られる危険性と、また乗り遅れる危険性を考え起きていることにした。



やっとノースカロライナについた私は疲れ果てていた。しかしホストファミリーとの初対面。疲労で空港からの車でもウトウトしながらもなんとか会話のキャッチボールをしようとしていたのを覚えている。今でもホストファミリーに「あの時のアスカは本当に疲れ果てていたよね」と言われるほど。相当疲れていたのだろう。

けれども最初の日だからと、アメリカンなレストランへと連れて行ってくれた。店員さんは日本語で「日本語を勉強しているんだ」と自己紹介をしてくれた。噂通りとてもフレンドリーなアメリカの人々にとても嬉しくなった。初めてのアメリカン料理に私が頼んだのはポークチョップ。とても大きい肉の塊が出てきた。食べ物を残すことは失礼だと言われ育った私は、食べることに必死であった。しかし限界を迎えていると、ホストマザーが残して良いのよ、持って帰れば良いのだからと言う。そこで初めてアメリカではレフトオーバーというものがあることを知った。アメリカのほとんどのレストランでは、とても一気には食べられない量を出され、多くの人はそれを持って帰り、次の日のお昼ご飯にしたりする。なんて素敵な制度だろうと思った。新鮮さに重視する日本ではなかなか馴染まない習慣なのだろうが、全部食べきれない時の罪悪感がなく、私はレストランに行くたびお持ち帰りをするようになった。



レストランからホストファミリーのお家へのドライブ中、初めてのアメリカ本土のローカルな景色。ホストファミリーの住む住宅街はまるでミニオンの世界のようでとても興奮した。立ち並ぶ大きなお屋敷のような家々。夢のようなところで私はこれから約1年を過ごす。

心を躍らせながらもとても疲れていた私はアメリカらしい大きいフカフカベッドで熟睡し、留学1日目が終わった。



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