To Me, Somewhere in the World #7

ノマド生活 -広島編-

Contributed by Ai

Trip / 2020.09.04

2020年3月、会社を辞めて世界一周の旅に出る……はずだったAiがいつか夢を叶えるお話。笑いあり涙あり(?) 、蛇行しまくりな人生を連載「To Me, Somewhere in the World」にてシェアしていきます。ここからどう起死回生していくのか、ぜひ見届けたい。乞うご期待!

#7

皆さん、お久しぶりです!
猛暑が続いていますが、元気に夏を過ごされていますでしょうか?

年々暑さが厳しくなってきているような気がしていて、夏が来るたびに「去年はこんなに暑かったっけ?」と驚いています。息をしても鼻から空気が入ってくる感じがしないような、なんか重たい感じ。
さらにマスクを着けて歩いていると、すぐに息苦しくなってしまいますよね。

とはいえ、夏は嫌いではありません。
太陽の光、真っ青な空や海、カラフルなお花。
やっぱり夏は気持ちを明るくしてくれるものに溢れている季節でもあるなと思うのです。

私は太陽の光を浴びることが好きで、かつ日焼け対策がとっても苦手なので、今年も例外なくこんがり日焼けしています。将来、後悔するだろうなぁと思いつつ、「肌を焼く人は”今”を生きている(”今”しか考えていない)からポジティブで精神的な問題を抱えにくい」ってなにかで聞いたことがあるからまぁいっか……と開き直って、まだ一度も日焼け止めを購入していません。※真似しないでください。



さて、前回のノマド生活-岡山編-からだいぶ時間が経ってしまいましたが、振り返りも兼ねて広島編を書きたいと思います。

実は、広島は呉にしか行ったことがなく、広島市内や宮島を訪れるのは初めてでした。
今回は平和記念公園や原爆ドームへの訪問と友人たちに会いに行く目的で行き先を選んだのですが、正直に申し上げると街の規模は姫路と同じくらいだと思っていたんですね。
でも、広島に降り立った瞬間からその都会レベルと歩く人たちが洗練されていることにとても驚きました。(広島県民の皆さん、本当にごめんなさい。笑)

なんというか、「ちょうどいい」んですよね。
大都会みたいに人で溢れていなくて、適度に洗練されていて、適度にローカル感がある。
特に印象的だったのは、お店のスタッフさんたちを含めた街の”人”で、皆さんとっても気さくでした。

着いて1時間で広島の街が気に入ってしまって、気づいたら結局7日間も滞在することに。


7日間お世話になった宿「WeBase Hiroshima」


原爆ドームとビルが立ち並ぶ風景を眺めると、改めて広島復興のすごさを感じます。

***

広島といえばお好み焼きでしょう!
ってことでまずは「お好み村」に行ってみると、ソフトバンクホークスのグッズで埋め尽くされたお店が目につきました。「やっぱり広島県民は野球が好きなんだ!」と嬉々として席に着いた後に、なにかが違うことに気付きました。

いや、広島ならカープじゃないのか……。

でも、私はアウェイな状況でも「自分はこれが好きなんだ!」と言える人が好きです。まるで仲間を見つけたように勝手に嬉しく思いお好み焼きを食してみると、これがまためちゃくちゃ美味しかった!
さらに、最近ドはまりしている韓国ドラマの「愛の不時着」や「梨泰院クラス」の話に店主が食いついてくれたので、言うまでもなくその場は盛り上がりました。


「お好み村」で食べた広島風お好み焼き。


マンホールがカープ!

***

ノマドワーク拠点の第一号となった広島ですが、最初はなかなか1日のルーティンを確立するのが難しかったです。あまり出歩きすぎると作業時間が取れないので、基本的にコワーキングスペースに籠ってPCに向き合う日々。それでも近くのローカルカフェでコーヒーをテイクアウトするだけで、いつもとは違う感が味わえる。

そして、1日置きぐらいのペースで街に繰り出す。

私は新しい地に行くと、観光マップに載っていないような現地の人がおススメするお店に行くようにしています。ローカルに愛されるお店は、例外なく本当にいいお店だと思うからです。
「〇〇さんにおススメされて来ました~」って伝えるとお店の人も喜んでくれるし、そこから話が広がってまた知り合いが増えたりもする。今までこうしてお友達を世界中に作ってきました。

もちろん、広島でも新たな出会いがありました。

友人の中学時代の先輩が営む古着屋さん。
店がある裏路地に入ってみると、何やら雑誌から飛び出てきたようなお洒落ボーイたちが撮影大会をしているではないか。商品の古着もかなりこだわって海外から買い付けているようでした。
そして、店前に着くとオーナーのがっくんが一言。

「コーヒーでも飲みますか?」

なんというホスピタリティ。
結果、2時間以上もだべっていた私はすっかりローカル気分で、今にも「~じゃけぇ」とか「~じゃろ」とか、広島弁を話し出しそうでした。そもそも、だべるっていつぶりの体験だ…….。


古着屋さん「bluered」

お店を後にする時、がっくんが「すごく美味しいフルーツサンドとスムージーのお店があるよ」と教えてくれました。キタキタ、知り合いの知り合いがまた知り合いを教えてくれる旅の醍醐味!

人気すぎて午前中に売り切れてしまうらしいから、さっそく翌朝に行ってみました。
こぢんまりしたスタンドで、一見スムージーなど売ってないような、どちらかというとニューヨークのコーヒースタンドを彷彿とさせるような風貌のお店。それでも毎朝ここのフルーツサンドとスムージーを求めて多くの人が行列を作るのだとか。

いざ食さんとカウンターに行ってみると、本当にフルーツサンドが残り2つのところでギリギリGETできました。


フルーツサンドとスムージーの人気店「MORNING JUICE STAND」


オリジナルのシールや雑貨もお洒落なんです。


フルーツたっぷり!どれも美味しかったけど、左のキウイ×あんこが好みだった。

そして、恒例の一言を言ってみる。

「がっくんにおススメされて来ました!」

すると、「お~!よくあっち行くの?ここに住んでるの?」などと質問され、「ほらね、こうやって会話に入るとたくさん話してくれるんだ」と得意げな私。

このオーナーさんとの会話が私のノマド生活-広島編-でとても思い出に残るものとなりました。

オーナー「ここに住んでるの?」

私「いや、パソコン持ってふらふらしてます」

オーナー「もしかして……ノマドワーカー!?」

この一言がすごく嬉しかった。

地元では『ノマドワーカー』と言ってもほぼ伝わらないし、パソコンだけで仕事をしているというのもイメージしてもらいづらいので、多分働かずに遊んでいると思っている人が大半だと思うんです。

なので、だんだん説明が億劫になってきて「パソコン持ってふらふらしてます」と答えるようになっていました。「〇〇という会社に勤めてます」と言えなくなった私は、自分が何者かを名乗るのに相当困っていたんです。そんな時に、当たり前に存在する肩書かのように「ノマドワーカー?」と聞かれた。些細な事だけど、これはすごく自信になりました。

私は、目を輝かせて「はい!ノマドワーカーです!」と答えました。

話を聞いてみると、オーナーさんも過去にミキサーを片手に日本全国や海外を転々とし、現地のフルーツを仕入れてはフルーツサンドとスムージーを売っていたのだそう。

ますますこのお店のファンになってしまうじゃないか…….

まさか広島でこんな出会いがあるなんて。
ノマド生活のいいスタートが切れた気がしました。
人気店だけど、きっとただ観光に来ただけではここには辿り着かなかった。
こんな風に自分の視野や価値観を拡げてくれる予想外の出会いや出来事があるから、私は旅をやめられない。
自分が望む”旅”のスタイルを再認識して、ノマド生活-広島編-終了です。


おりづるタワーで奇跡の一枚。


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