unusual #0

プロローグ

Contributed by YUKA

Trip / sep.19.2019

東京で暮らす日々の中で、心に少しでもゆとりをもって生活できるように、刺激を求めて世界各国を旅してきたYUKAさんの旅連載「unusual」。“非日常生活での経験は、わたしの暮らしへのスパイス”と語る彼女が旅の中で見て、知って、感じたことをフィルムカメラで撮りためた写真とともにお送りします。



朝は一杯のコーヒーで1日に向けてほんのりと気合を入れて

夜は一杯のビールで1日を振り返りシュワっと〆る。

休みの日は、朝から大量に回した洗濯物たちが

気持ちよく干されているのを横目に家チルが大定番。

自分が食べたいものをベストを尽くして作って食べて

たまに仲良しの先輩や友達と、海に行って大好きなサーフィンをしたり

それだけだととても運動不足なので、気が向いた時に区民体育館のプールに泳ぎに行ったり

こんなどこにでもありそうな日常が、わたしは結構気に入っているし

なんでもない日常を好きになれてこそ、豊かに暮らせると思っている。

ただ、この定番コースをくるくると繰り返しているだけでは

規模の小さな人間になってしまうのではないかって焦りもある。

だからわたしは、時たま旅に出る。

わたしが生きているここ以外の世界を

見て、知って、感じて、

それでもなお、ここが好きだと思えるように。

旅から帰って来たらまた、わたしはわたしの日常に戻るのだけど

ほんの少し動いたわたしの世界や震えた心の余韻が心地よくて

その心地よさはわたしの心のゆとりになって

日常にまで余裕を作ってくれる。

忙しい街東京の喧騒に飲み込まれないように

この少しのゆとりをずっと持っていられる人でありたいな。



非日常生活での経験はわたしの暮らしへのスパイス

決して何かが大きく変わるわけじゃない

作っていたカレーがシチューになるような

そんなミラクルは起こらないけど

作っていたカレーの味が少し複雑に深みを帯びるような

まさにスパイス。

そう気付けた初めての一人旅は偶然にもスパイスの楽園スリランカが舞台

スリランカだったからそう思えたのかな?

飛行機の窓から見えた、ほとんどが緑色の島の話。

緑色の島が目的地だってことは

隣の席に座っていたくしゃみをする度に「Sorry」って

食い気味で謝ってくれるスリランカ人のおじちゃんが教えてくれた。

ふわっと目が覚めて窓を覗くと

イキイキとしているのが遠くからでも見てわかるような緑に覆われた島が。



思わず「あれはどこの島かな?」って聞いたわたしに

「Sri Lanka」ってにんまりしながら言うおじちゃん。

あらびっくり。

飛行機は間も無く着陸するみたい。

野生の動物たちがわんさかいるって噂は聞いていたけれど

これは本格的にゾウに踏まれて、ワニに食べられるかも。

母から旅に出る前に来たLINEによると

動物に噛まれたら引くのではなく押すべしと

ムツゴロウさんが言っていたとのこと。

又聞きにもほどがある。

…ヘックション「Sorry」

あぁ、おじちゃん

わたしのことは気にせず好きなだけくしゃみしておくれ。

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