やって来た、出発の日。

Mamma mia! #24

やって来た、出発の日。

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2020.09.08

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。今週で、約2ヵ月半過ごした南イタリアともお別れ。次の目的地、花の都、フィレンツェへ向かいます。

#24



南イタリアでの夏を思い返しながらボーッと過ごす夕暮れ時。
すっかり見慣れてしまったこの景色ともあと1日でお別れだと思うと急にセンチメンタルな気分になってきた。結構繊細みたいです、私!(笑)。
そして、山に沈んでいく夕日を見送りながら私もパッキングを開始。
と、同時に電車の予約も済ませて、あとはこの重い荷物を持って電車に乗るだけ。
イタリアの電車は、飛行機のように目的地が同じでも時間帯や予約するタイミングによって金額が変わってくる。急行だともちろん金額が上がるんだけど、同じ急行でも値段はピンキリ。。結果、早朝に出発する便を予約。そして、すぐさまオーナーに到着予定時刻を伝えたところ、「その日はヴァケーション最終日で海へ遊びに行くから、とりあえずアパートメントに着いたら連絡して。開け方を教えるからさ。僕は翌日挨拶に行くよ。Ciao!」とのこと。
私もかなり信頼されたもんだ。

夏の間に、長靴のかかとの方に位置するリゾート地にも行ってみたかったけど、暑さに負け続けたのでまたの機会に。

さて、土地勘がないフィレンツェに着いてバタバタするのも嫌なので、最終日は最低限必要な物の買い出しへ。薬局へいったり、ディスカウントショップへ行ったり。なんだかんだバタバタ。ちなみに、北のミラノやフィレンツェに比べると、南の方が物価が安いんです。
買い物を終え、こっちで出会った友達にも別れを告げ、夜は前回お伝えしたお茶目な日本食フュージョンレストランをリピートし、早々と帰宅。

買い出し途中。暑い日にこれを飲むと生き返る、その名もグラニータ。1杯1€と価格もお手頃。



日本食フュージョンレストラン。刺身とお寿司と裏巻きのセット。

そのレストランの店内に飾られた絵画。



出発当日の朝。
25kg超えのスーツケースを引きながらTRENITALIAという電車に乗り込んだ。ナポリで1度乗り換えれば、あとはそのまま目的地、フィレンツェまで向かってくれるから楽チン。
そして、電車では、乗客一人一人にこんなキットも配られた。

中身は水、紙コップ、紙ナプキン、マスク、消毒液。移動中にコロナから身を守る5つ道具だ。



電車に揺られること4時間。
イタリアでは珍しく、到着予定より3分も早くフィレンツェに着いた。

そして、アパートへ向かい、家の前でオーナーに連絡を入れたところ、速攻返事が来て鍵の番号と入り方を教えてくれた。
とりあえず、ひと安心。落ち着いたところで、お腹が減ってきたので、フィレンツェで1番人気というパニーニ屋さんへ向かってみた。
パニーニ屋さんまでの約15分間、頭の中で、1番人気だというパニーニの味に期待しながら、どれにしようか想像だけが膨らんでいった。やっぱりプロシュートとチーズかな? なんて。
パニーニ屋さんが近づくにつれて、そこのパニーニらしきものを持って、食べ歩きしている人とよくすれ違う。
その度に、私の期待度も上がっていった。
が、しかし! 着いて目に飛び込んできたのは、お店からはるか離れた場所まで並んでいる人、人、人の姿。

最後尾からはお店の看板が見えない。多分100人ぐらい並んでいそう。



ここがお店。テイクアウェイのみのようだ。



この周辺にいる人のほとんどが路上に座ってここのパニーニを食べている。



とってもとっても食べたかったけど、100人の列に並ぶ覚悟はないので、速攻退散。
またの機会に!

その結果、近くのトラットリアで、肉!



来週からはフィレンツェでのライフスタイルをお届けしますね。
では、Buona notte!!


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