Let's Kiwi time! #15
栓抜きはもういらない
Contributed by HARU and ASKA
Trip / 2024.10.10
#15
ニュージーランドの北島にあるパイヒアという街は、いわゆるリゾート地。
私たちが約1か月働いたリゾートホテルの仲間たちは、とても愉快。朝はホテルのハウスキーピングをして、夕方からはレストランでウェイトスタッフとして働いていた。
そろそろパイヒアを離れようかなと考えていた頃、レストランのマネージャー、ジェスが自宅に招いてくれた。同じ日に働き始めた、フランス人のシャーロットも来るらしい。
NZで誰かの自宅に行くのは初めて!
ドキドキで家に向かう。ジェスは料理が大好きで、料理用のインスタアカウントも持っているほど。みんなで自分の国の料理を何かつくろうということになって、ジェスは私たちにダンプリングをリクエスト。アジアン料理ならなんでも好きという彼女。腕を振わせて頂きますよぉ〜!(ASKAがね)
雨がしとしと降る夕方。
送られてきた住所に到着すると、ジェスとジェスの友人女性がテラスでビールを飲みながら談笑していた。Hiと挨拶をし、一旦ジェスがルームツアーをしてくれた。ジェスのパートナーと息子たちは出かけているらしい。息子の部屋も案内してくれて、ちょっぴり恐縮な気持ちに。好きなビールをとって、2人と合流。シャーロットも間もなくして到着。
ビールの蓋を開けるのに戸惑っていると、ジェスがライターを使って器用に開けてくれた。引っかかればなんでもいいそうで、スプーンでも開けられるらしい。
これであなたもマオリの女!
誰かが新しいビールを開けるたびに、私たちにやってみなと言うジェス。初めはできなかったけど、コツを教えてもらって私にもできた!サバイバル術だね。
2本くらい飲みながら話した後(ジェスはもっと飲んでた)、ジェスの友人は子供のお迎えがあると帰宅し、私たち4人は今日のメインの食事へ…!
ジェスのキッチンを見ると料理好きなことがすぐにわかる
ジェスはナチョス
私たちは餃子(ダンプリング)
シャーロットはクレープ
という、なんとも豪華なラインナップ。まずはジェスがチャチャっとナチョスを用意してくれた。さっきからお酒ばっかりでお腹が空いてきていたから、わくわく。だがしかし……。
ひとり一皿あるんかーーーい! という心の声。食べられるかな…と心がざわつく
結構お腹いっぱいになったけど、なんとか完食。サワークリームも乗っていてめっちゃ美味しかった。おかわりを勧めてくれるジェスには悪いけど、餃子も食べたいんでね。
さて、次は私たちのターン。
ASKAがわざわざ隣町(70km)まで買いに行った日本の餃子の皮の出番です。日本の味を再現するためならそのくらいの距離なんてなんのその。
出来上がった餃子がこちら! 見たか!(作ったのはASKAです)
久しぶりに食べたパリパリの餃子は最高でした。
シャーロットもジェスもWOW! って喜んでいた。
2人にも包むのを手伝ってもらったけど、難しかったみたい。
そのあとはシャーロットのクレープ。フライパンを持参していてびっくり。ワーホリにフライパン持ってくるって……フランス人のソウルフードなんだなぁ。
雨の日は家でクレープを焼くんだって。たっぷりのお砂糖とレモンで頂いたよ
日本ではホイップやアイス、チョコのクレープが当たり前だったから、シンプルなクレープは新鮮。生地を全部焼き切って、お家に持ち帰ったよ。
いい感じの音楽を流しながらみんなでおしゃべり。ジェスがNZの先住民、マオリの文化や言葉について教えてくれた。沖縄と似ている部分もたくさんあった。マオリの歌を教えてもらって歌ったあとは、「日本の歌も教えて」という流れに。
思いついたのは沖縄民謡の「唐船ドーイ(トウシンドーイ)」。お盆に踊られる沖縄民謡で、エイサーで踊るお祝いの歌だ。唐(中国)の船がやってきたぞ〜という内容。幸せをかき混ぜるという意味が込められた頭上で手を返す踊り、カチャーシーのやり方を教えて、一緒に踊った。
みんなで踊っていると、ジェスが盛り上がりすぎて大きな声で「オッキナワァアァ〜!」と言ったのでみんなで笑い転げた。日本の踊りと言われて思いついたので、ついでにソーラン節も踊った。
異国へ来て、自分の国の踊りをニュージーランド人とフランス人と踊る夜。しかも、カチャーシーを。
こんな未来は想像してなかった!
あれから瓶ビールとクレープを見るたびに、この夜を思い出す。
HARU
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HARU and ASKA
うちなんちゅと関西人、時間の流れの違う世界で生まれ育った2人。英語を学び、旅に出た、コーヒーを通していろんな人生と出会った、そしてまた旅に出た。異なるふたりの、ひとつひとつの共通点が一つの線になっていく軌跡を書き連ねる。